swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

医療・健康

Covid-19視覚化の驚き

目に見えないだけによけいおそろしい新型コロナウイルス。 なんとかその姿を捉えようと、テレビやネットのニュースによく出てくるウイルスの顕微鏡写真はもう見たくないという人も多いのではないだろうか? 感染拡大に関するビジュアライゼーションといえば…

グレタの感染と、誰を信頼すればいいのか問題、再び

グレタ・トゥーンベリが「おそらく新型コロナウイルスに感染した思う」とインスタグラムに投稿し、自主隔離とその時の症状を話している。若い彼女の症状は、以前経験したひどい風邪のときよりもましで今はほぼ回復しているそうだ。ちなみに彼女は検査はして…

野外病院と備えるストックホルム

これから新型コロナウイルスの患者の大幅増加が予測されているストックホルムでは、大規模病院が事態に備えて通常の運営体制を変更し始めた。 ストックホルム広域圏で通常90準備されている集中治療用のベットは、この先1000床は必要となるとみられており、そ…

コロナ特番でわかったこと

昨夜8時から放送されたスウェーデンの公共放送SVTの新型コロナウイルスの特番は、自宅療養する感染患者の家からの生中継で始まった。 イタリアへのスキー旅行からの帰途で初期症状を自覚したシェルさんは、帰宅後すぐに医療機関窓口に連絡。それからは高熱…

きちんと反論する場

ちょうど1年ほど前、テレビのインタビュー番組で一人の医師の話を聞いたことを発端として私の生活の形が少しづつ変わっていった。そこで話していたのはアンデシュ・ハンセンという精神科医で、話はスマホ、SNSアプリと心身の健康の関連性についてだった。 …

東京マラソン、ヴァーサロペット、海外旅行、『コンテイジョン』

この週末は、東京マラソンとクロスカントリースキーの世界大会であるヴァーサロペットの開催が予定されている。 新型コロナウイルスが広がっていた日本では、早くからマラソンの一般人の参加辞退を呼びかけていたが、ヴァーサロペットで今年問題になっていた…

認知症と診断されたら何をする?

ジャーナリストとしての活躍し、アクティブな年金退職者として過ごしていたヘンリック・フレンケルさんは、去年の11月、70歳で「脳の萎縮が見られこの先は認知症(アルツハイマー)が発症する。3年先か、5年、7年先かはわからないが、現在の軽い記憶障害(MC…

AIが判断する救急電話

スウェーデンの病院の救急電話窓口、SOS Alarmが救急依頼の電話対応にAIによる判断を導入する。プロジェクトはこの夏休み明けに、まずヨンショピングとハランド県で始まり今年中にはスウェーデン全国で展開される予定だ。 AIは救急依頼者と対応オペレーター…

ワイルド・スイミング

私がスウェーデンのカルバアドヒュース(Kallbadhus・多くは海上、湖上に経つサウナハウスで温まった後、海や湖に裸で飛び込む)を絶賛・喧伝するので、日本の友達が日本で流行っている「サ道」を教えてくれた。 なんでもサウナの道を極めるもの(コミックか…

トップアスリートの「不健康」を防げ

トップレベルのアスリートに多い摂食障害の話は去年も一度取り上げた。その後もこの傾向は強まるばかりなのか、スウェーデン・オリンピック委員会専属の医師が警鐘を鳴らしている。 オリンピック委員会では、選手の「健康管理」に力を注ぎ、摂食障害に陥りそ…

クリスマスにまつわる健康迷信クイズ

12月も今日はもう18日。来週はクリスマス休暇をゆっくり過ごしたいだろうから、今日あたりから週末まではてんてこまいの忙しさの人も多いはず。 そこでそんな忙しさとは全く無縁の、クリスマスののんびりした「迷信クイズ」をお送りします。 1.サフランの…

Help! クリスマス用の血が足りない!

スウェーデンに住んでいる人は、もうすぐ一年で最も病気になってはいけない時期がやってくる。そう、クリスマス、年末年始の大型連休の時期がすぐそこまでやってきている。長い休暇時にはすべての公的な機関も活動をひそめてしまい病院もその例外ではない。…

幸福の国はうつ病患者だらけ

時々みかける国民の幸福度調査では、隣国のデンマークやフィンランドと並び、世界でも上位を占めることの多いスウェーデン。しかし精神の不調を訴えて病欠をとっている人もとても多いし、精神科にかかっている人も多い。 そして、現在人口が1000万人くらいの…

「糖尿病犬」

「糖尿病犬(Diabeteshund)」とニュースで見て、日本語でも検索してみたら、日本では「犬が糖尿病になる」のが問題になっているようだった! この展開は予想していなかったけど……。 さて、ともかく、スウェーデンの「糖尿病犬」は、糖尿病患者である飼い主…

ビタミンD問題

日本ではまったく気にする必要もない「ビタミンD」の問題は北欧に住む人なら誰もが気になるところ。私も7,8年くらい前に友人にすすめてもらってから特に冬場はせっせとビタミンDのサプリメントをとっていたが、どうやら私のビタミンDの認識が間違っていたよ…

マリファナ使用を国にきちんと答える国民性

青少年の間での薬物使用が増えているスウェーデンだが、30歳から44歳のグループでもマリファナの使用率が急増中だ。スウェーデン公衆衛生庁が実施しているアンケート調査では近年この傾向がはっきりとしてきた。 公衆衛生庁は2004年から毎年健康に関する調査…

起床の8.5時間前には就寝を!

夏の間はあんなに日が長く明るすぎて眠る時は遮光カーテンだったのに、あっという間に起床時間になっても外はまだ暗いという状況になってきた。外が真っ暗な中、お日様に頼らず自分の意思だけで起きて、暗闇の中仕事に向かう。そんなスウェーデンの秋と冬の…

気分のすぐれない若い女性たち

スウェーデンの若者・市民社会管轄庁が2018年に実施したアンケート調査によると、16歳から29歳の約半数が、ストレスや疲労、頭痛、腹痛、不眠といった精神疾患の症状に週に数回もしくは毎日悩まされていることがわかった。 2007年には34%だったこの数値は上…

森を走ろう!

日本ではよく知られている「森林浴」効果。スウェーデンでも「Shinrin yoku」への関心は高く、スウェーデン語の本も出版されている。 この度ウプサラ大学の環境心理学のテリー・ハーティグ教授と他の共同研究者のもとまとめられた2万人を対象にした英国の研…

王子さまと腎臓移植

スウェーデンの皇太子ヴィクトリアの夫のダニエル。彼がヴィクトリアとの婚約期間中に腎臓移植手術をしたことを覚えている人もいると思う。 腎臓に先天的疾患を抱えていたダニエル王子は、今を遡ること10年前、自身の父親からの腎臓の提供を受けた。 この度…

ハンモックでゆらぐ眠りが脳にいい

夏のスウェーデンで庭のあるおうちに遊びにいくと、涼しげな木陰にハンモックを吊るしてあることがよくあります。小さなお子さんのいるところだと、家の中にハンモックがあることも結構ある。 夏休み中の人が多いだろう今日も天気はよさそうだし、きっとスウ…

安心して。「お前はもう死んでいる」から

スウェーデンでは臓器移植登録をする人が今年に入って急増しています。スコーネ地方では、2019年に新たに1万人以上の人が自分の死後の臓器に関して意思の表明登録を行いました。 これには下記のブログ記事で紹介したTVの風刺番組内でのキャンペーンもかなり…

ちょっと運動してるくらいじゃだめらしい

健康に気をつけて通勤に自転車をつかったり、週末には長い散歩をしたりして体を動してます? でも、生活習慣病になるリスクを減らしたいなら、もっと激しいトレーニングでないと意味がないようだ。 カロリンスカ研究所の生理学研究者、ジェシカ・ノルボムさ…

スウェーデンの「ダイエットはいらない!」本 swelog weekend

イタリア南部での1週間の休暇から戻ってくると、ルンドの方が暖かい! とはいっても気温は20度位くらいですが、充分夏を感じさせますよね。そうなると気になるのが体型。薄着になるのを意識して痩せなくてはと思っている人に朗報です。 スウェーデンで昨年…

所得と歯周病と心臓疾患の関連性

440万人を7年半にわたり調査した最近の大規模な韓国の研究で、歯周病と心臓関連疾患との顕著な関連性が明らかにされたそうだが、数年前にスウェーデンの歯科医のビヨン・クリンゲ教授がおこなった研究でも同様の結果がでている。 クリンゲ教授の研究結果では…

眠れないスウェーデンの子供

スウェーデンの中学、高校生は眠りにつくのが難しい。 2017年から2018年にかけてスウェーデン中央統計局が実施した調査では、スウェーデンの12歳から18歳の3分の1が、少なくとも週に一回は眠りにつくのが難しく、5人に一人は週に数回あると答えている。 こ…

病院で異なるカンナビスの扱い

スウェーデンでは、2011年にはSativexという痛みを和らげるカンナビスのスプレーは特定の用途での使用が認可されているが、今のところはヨーロッパ・ペイン・フェデレーションの指針に応じて、これを処方していない病院がほとんどだ。 カンナビスを薬として…

スマートウォッチとのつきあい方

活動量計使ってますか? 私は一度、アップルウォッチを買いかけて「買ったらずっとこれと暮らすわけか」と思い直してやめた経緯があります。 今、自分なりのルールをつくってこれまでのデジタルデバイスとの付き合い方を変えようと思っている最中なので、運…

フィンガーフード 2.0

歳をとってフォークやナイフが使いづらくなってしまうと、食べる量が減ってしまい栄養不足の状況に陥る老人が増える。 現在、老人ホームやグループホームなどで提供される食事は、カテラリーを使って食べる前提で作られているので、手で簡単に食べることがで…

スマホ脳とデジタル・ディシプリン swelog weekend

昨年日本でも話題になった世界的ベストセラー『一流の頭脳』の著者の最新作「Skärmhjärnan(仮訳・スマホ脳)」がスウェーデンで発売されたので早速読んでみた。デジタルデバイスと脳との間で何がおこっているのか?私達大人への、さらに子供の将来への影響…

© Hiromi Blomberg 2023