swelog ここだけのスウェーデンのニュース

日本では概要程度しか報道されないスウェーデンのニュースについてのコメントや、他では読めない小粒だけど気になるニュースを毎日伝えています

政治

深刻なスパイ疑惑はどこまで解明されるだろうか

月曜日の第一報には驚いたが詳細はよくわからず、昨日もドイツのメルケル首相やフランスのマクロン大統領の遺憾表明が広く報道はされていたが、今朝に至ってもまだ真相は伝えられていない、今回のスパイ疑惑事件。 デンマークの公共ラジオ局やノルウェーのNR…

国からの過疎地域への住宅解体費用支援

スウェーデンの最北の地では大規模バッテリー工場の新設などによるグリーンエネルギー産業の活況で、新規住宅の建設がすごい勢いで進んでいるが、一方、別の地方では1950年代以降に移民局によって建てられて、今は使われていない亡命希望者収容用のアパート…

国土全体で100%の高速インターネット接続を目指すスウェーデンと、その道程

スウェーデンは、高速インターネットの提供レベルや遠隔地でのインターネットの普及率でEUの中でトップを走るデジタル化大国。2020年には国民の95%、そして2025年には全国民が高速インターネットへアクセスできることを現政権は目標として掲げている。 この…

消えゆく空港

東京なら羽田、大阪なら伊丹空港に近い位置づけであったストックホルム郊外のブロッマ空港の閉鎖をスウェーデン政府が検討している。ペール・ボールンド環境大臣が昨日の記者会見で、ブロッマ空港の閉鎖とそれに伴うアーランダ空港(成田や関空のような大規…

女性への暴力は厳罰化よりも、より一層の検挙を

先週の15日の木曜日、スウェーデンのリンショーピングの駅付近で白昼堂々女性が男性にナイフで刺され殺害されるという衝撃的な事件が起きた。またこの3週間で女性が被害者となる同様の殺人事件が5件も立て続けに起こっており、このような痛ましい犯罪をど…

スウェーデンでも検討の始まったホロコースト否定禁止法

スウェーデン政府はホロコーストの否定を違法化するための準備に入った。モルガン・ヨハンソン法務大臣がラジオの番組で言及した。ヨハンソンは、政府がこの法律化を検討するために国会の特別委員会を設置を決定したと明かした。委員会には国会に議席をもつ…

国家予算、雇用、MMT理論

スウェーデンの本年度の補正予算が昨日発表されたが、それについての政府の説明と野党からの批判が、そのまま次の選挙でも論点となりそうだったので、簡単にまとめてみたい。 また補正予算発表に際して、公共放送のSVTがコメントを取りにいった専門家がちょ…

右派ポピュリズムと民主主義への信頼の関係

右派ポピュリズム政党が政権への影響力を高めると、国民の間で民主主義への満足度は高まる。少なくとも民主主義の長い歴史のある西ヨーロッパの国々では。 スウェーデンのミット大学のステファン&・ダールベリ教授ほか4名の政治学者が、西ヨーロッパの七カ…

憎悪渦巻くツイッターを離れる大司教と、市民権取得の言語テスト

自身のツイートが悪意、憎しみ、嘘や陰謀説などを広げることに利用されているとして、スウェーデン教会のアンティエ・ヤッケレーン大司教はイースター休暇中にツイッターアカウントを閉鎖した。 もはやツイッターをコミュニケーション手段として使うことから…

スマホの寿命を伸ばすための新法をEUが超スピートで検討中

GDPRとか使い捨てプラスティックに関する新法とか、最近ではアルコール飲料への警告表示義務付け検討やさらにはワクチンの共同購入の件に至るまで、EUのちょっとグイグイ押してくる感じについてはこのブログでも何度か書いているが、また近く、EUから新しい…

気候温暖化で緊迫する北極の軍事地図

気候変動により急激に氷が溶けていく北極圏。厚く覆われれていた氷がなくなることで新しい水路ができ、これまではアクセスできなかった天然資源に世界の大国の関心が固まる。 スウェーデンはこれまでにないレベルの予算で北の最前線の防衛力を強化し、またこ…

コロナと2020年のスウェーデン経済

急速に広がったコロナ禍の不安の只中で「第二次世界大戦時以来の経済危機となる」との見方が優勢であったのが、昨年4月。当時、スウェーデンではGDPはマイナス10%程度の成長率となるのではと多くの経済評論家が考えていたが、実際に2020 年の統計結果がま…

はびこっても取り締まれない麻薬郵便

ドイツとベルギーの港でオランダへ運ばれるはずだったコカイン23トンが当局に押収されたというニュースにも驚いたが(23トン!)、スウェーデンの郵便局Postnordが、毎日大量の麻薬を普通便で配達していることを自らも知りながらも取り締まれないというニュ…

MMT・現代貨幣理論とスウェーデン

今日はスウェーデンのニュースではなくて、スウェーデンではニュースになっていないことについて書こうと思う。MMT(Modern Monetary Thoery)こと、現代貨幣理論についてだ。 MMTに関しては日本では時々ニュースになっているし、見解を公表している学者も政…

コロナとストックホルムの売春・買春

これまでに見たスウェーデン映画の中でも、圧倒的な衝撃を受け、今も数々の印象的なシーンが重く心に残っているルーカス・ムーディソン監督の『リリア 4-ever』(2002年)。ここで描かれていたのは貧困国からスウェーデンに連れてこられて、奴隷のような売春…

掃除機で原子力発電論争、再燃!

土曜日に取り上げた「電力が足りなくなる寒い日は掃除機をかけないで」の話を発端として、スウェーデンで再び原子力発電に関する論争が沸き起こっている。 寒い日には電気を使うな - swelog 保守政党の穏健党、キリスト教民主党は、電力が足りないのなら国民…

EUが検討するアルコールへの警告表示義務付け

アルコールの健康への影響の警告表示義務付けの検討が、EUで本格化してきた。 目下欧州委員会で検討されている広範囲にわたるがん対策の一つとして、この警告ラベルの義務付けが提案されている。方向性としてはタバコについている警告ラベルと同じだ。 この…

「言行不一致で信頼は簡単に失墜する」、をスウェーデンでも

わたしたちのリーダーであるべき立場の人が、言ってることとやっていることが違うと信頼は簡単に失墜するということが、スウェーデンでも証明された。 このコロナ禍で他国とは異なる独自路線をとっていても、政府や行政に対するスウェーデン人の信頼は高いと…

スウェーデンとデンマークの間の新トンネル建設構想

えっ、コペンハーゲンとマルメの間にトンネルと一体化したエレスンド大橋がもうあるよねと思った方(私も)。今、話し合われている新しいトンネル(それも4本も)は、同じエレスンド海峡をもう少し北に上がった、スウェーデンのヘルシンボリとデンマークの…

アメリカの混乱でスウェーデンが防衛監視力を強化

現在のアメリカの不安定な状況に対応して、スウェーデンはその防衛上の監視力を強化している。ダーゲンス・ニュヘテルによる取材に、ペーテル・フルトクヴィスト防衛大臣とミカエル・ビュデン防衛軍最高司令官がその旨、回答している。 監視体制強化の背景と…

コロナ予算の見込みと実際

コロナ禍に際してスウェーデン政府が次々に決めていった失業手当や補助金などのコロナ特別予算の中でも、なかなか決まらなかったのが高リスクグループの人の給付金予算だった。 高リスクグループ がんの治療中であるか、ごく最近治療を終えた人心血管疾患、…

スウェーデンからみた日本の移民政策

「東京の30歳以下の住民の10人に一人がすでに外国生まれだ」というリード文に興味を引かれて読んだ、昨日ダーゲンス・ニュヘテルに掲載された日本の移民政策に関する記事。 記事の論調は、日本政府はまったく政治的な論争なしに移民をここまで拡大することに…

一難去ったとしても難はいっぱいの2021

クリスマスと年始の休暇があけると、またコロナの次の波がやってくるだろう、と昨日は土曜日にも関わらず記者会見を開いた公衆衛生庁が警告する。11月あたりから始まった今回の感染拡大も落ち着きを見せないのに、また次の波とはどういうことだろう。 これは…

強制労働で作られた疑いのあるマスクがスウェーデンで大量に出回る

スウェーデンの地方自治体が運営する医療施設や高齢者施設などで使用されているマスクが、中国での強制労働で作られたものである疑いのあることをSVTが伝えたのが15日の火曜日。 昨日の水曜日はこの続報で、地方自治体だけではなくスウェーデンの社会庁や防…

使われない、大金を掛けた「マルメ・サウンド」

今年の2月、マルメ市が485,000クローナ(約600万円)の大金をかけて「マルメ・サウンド」を制作したことがニュースになった。目的はマルメのアイディンディを高めるマーケティング活動に使用すること。作られた音はマルメを紹介する様々なプレゼンテーショ…

そこにいるスパイ

スウェーデンを標的にした外国からの産業スパイが増えている。特に中国とロシアから。 これは、木曜日にスウェーデン議会の防衛委員会と外務委員会が共同で開催した、防衛大臣とスウェーデン治安警察(Säpo)並びにMUSTと呼ばれるスウェーデンの諜報機関を招…

政府を監査

政府を批判するのは野党の役割かと思っていたら、スウェーデン議会には憲法委員会(KU: Riksdagens konstitutionsutskott)という監査機関があって、政府の実施した政策や振る舞いを監査し、それが憲法やその他の行政法に適合したものであるかに関する報告書…

自殺教唆を犯罪に

スウェーデン政府が自殺教唆、いわゆる自殺のそそのかしを犯罪化することを検討している。 あれ、それって既に犯罪じゃなかったっけ? と思った私は日本人。なんとなく覚えていたのは日本の職場でのいじめによる自殺で書類送検された元上司の事件のことだっ…

アメリカの特殊部隊との秘密のニュース

「スウェーデン防衛軍は目下、アメリカの特殊部隊と秘密の訓練を行っている」って、ニュースになった時点で秘密ではないのでは? と昨日トンチのようなニュースを見た。このニュースの意図するところはなんなのか? 通常、特殊部隊は諜報活動を含めた特殊な…

これからの世界地図、日本はどこにいる?

アメリカの大統領選挙でジョー・バイデンの勝利が確実視され、スウェーデンの公共放送SVTが最初に持ってきたのは、経済問題でも軍事問題でもなく気候変動問題への影響を解説した記事だった。 これはアメリカの大統領選だったが、その結果次第ではケニアの農…

© Hiromi Blomberg 2021