swelog 今日のスウェーデンのニュース

多様化社会、環境、移民、働き方などスウェーデンのちょっと違った「ほんまかいな!」なニュースから、毎日ひとつ選んで紹介しています

新型コロナウイルス

中国が買う北欧(おまけ・ルンドと日本の話)

積極的な事業展開を続け格安航空会社として成長したが、今回のコロナ禍で倒産の可能性もあったノルウェージャン(またはノルウェー・エアシャトル、Norwegian)は、この度大株主の一人として中国政府を迎えることとなった。 5月20日にノルウェージャンが発表…

コロナで鉄道メンテナンス

スウェーデン政府は、5月19日、鉄道と道路インフラ並びにインターネット網の建設に特別追加予算として新たに12億クローナ(約135億円)の投入を決定した。 このうち7億2000万クローナ(約81億円)がコロナで激減してしまった運賃収入の補填と、運行が減った…

小括、でもわからないことだらけ

今回のコロナ禍でスウェーデンは幼稚園や小中学校を休校にしなかったが、子どもたちが感染拡大の主な原因となることは考えられず、また高齢者の死亡率との関連性は低いと結論づけるレポートが昨日、Acta Paediatricaに発表された。 レポートをまとめたのはカ…

院内感染と謝罪のない記者会見

「スウェーデンでは院内感染はどうなっているのですか?」という質問を何度かいただいたのだが、これまでは高齢者施設での感染拡大に関するニュースに比べると、院内感染に関して目立った報道はなかった。 昨日、スウェーデンの一地方であるクロノベリの地域…

15万人の手術待ち

「スウェーデンでは医療体制がこわくて、おちおち病気にはなれない」と日本の方に話すと驚かれる。多くの人は、なんとなく「スウェーデンは医療や福祉が充実している」と思ってくれているので、私の話はまったくそのイメージにそぐわない。 世界最高レベルの…

やっかいな、やっかいなウイルス

世界中に感染症やウイルスの研究者はどれくらいいるのだろう? 新型と名がつく今回のウイルスは最初からわかないことだらけだけど、研究が進むにつけ、そのやっかいさがどんどん明らかになっていっているように思える。 次々と発表される研究結果も、現時点…

コロナとトレーニング

昨日は、今回のコロナ禍で突然全国民の前に立つことになった公衆衛生庁のもう一人のアンデシュである、アンデシュ・ヴァレンステンのインタビュー記事を読んだ。 主席疫学官であるアンデシュ・テグネルを補佐する次席疫学官のアンデシュ・ヴァレンステンは、…

「よい方向へと向かっています」

スウェーデンで新型コロナウイルス感染により集中治療室で手当を受けている患者の数が直近の1週間だけでも20%減少し、久しぶりに400名台をきる397名となった。昨日のコロナ関連行政機関合同日例記者会見で、社会庁が「事態が好転しているよい兆しが見える…

高齢者への「いのちのつながり」

デンマークで突然ロックダウンが始まったときや、スウェーデンで私たちの行動が変わり始めた時に、北欧各国首相が子どもに向けた記者会見を開催したことを覚えている人も多いだろう。自分で行動を決めることができない子どもにむけて、特別なメッセージが必…

「つぶれる面子なんてない」

連日、社会担当大臣、労働担当大臣、教育担当そして文化担当などの大臣たちの新対策決定発表の記者会見がひっきりなしに行われる(ちなみに上の大臣たちはみんな女性だ)。 その中で今回の政府のコロナ危機対策の取りまとめも兼任する内政大臣のミカエル・ダ…

お店が恋しい

スウェーデンの大手銀行SEBによると、スウェーデン人のカードでの購入はコロナ危機の状況下で25%〜30%程度減少している。この国がキャッシュレスであることを考えると、これはほぼ消費全体の数字としてみてもいいのかもしれない。 消費の落ち込みは、経済…

2ヶ月経った今、ここが踏ん張り時

WHO(世界保健機関)が新型コロナウイルスのパンデミック宣言をして2ヶ月。 このブログでも、3月15日に「先週、公衆衛生庁が『スウェーデンで感染拡大のリスクはとても高い』と発表したあたりから、人々の行動が少し変化してきた」と書いている。そして2ヶ…

ポッドキャスト出演のお知らせ

渋谷陽一さんといとうせいこうさんのポッドキャストでお話させていただきました。この番組は他の回もみんな素晴らしいので、ぜひ! SIGHT RADIO 渋谷陽一といとうせいこうの話せばわかる!政治も社会も ------------------------SIGHT RADIO 渋谷陽一といと…

コロナと緩和ケアの、辛いけれども大切な仕事

スウェーデンには、人が人生の最期をどう迎えたかを記録する「緩和ケア記録」(Palliativ registret)」という世界でも他に例をみない制度と機関がある。病院や高齢者特別住宅で人が人生の最期をどう迎えたかを記録し、その最期の時間をよりよいものにするこ…

集団免疫

スウェーデンはコロナ危機にどう対応してきたかを4月12日に一度まとめた時に「スウェーデンの公衆衛生庁は”集団免疫を獲得して新型コロナウイルスに対抗する”という考え方を採用していない」と書いたが、自分でもなんだかうまく説明できていないような気が…

ニュースメディアを守る、そしてニュースメディアが守るもの

コロナの影響でニュースの需要は高まっているのに、ニュースメディアの経営はこれまで以上に厳しいものになっている。観光や旅行、さらには文化イベントなど、これまで新聞社の経営を支えてきた広告がまったく入らなくなっているからだ。 文化担当大臣のアマ…

コロナ不正を防ぐ

スウェーデン政府は昨日、失業手当や疾病休暇補償の強化のため150億スウェーデンクローナ(約1650億円)の予算を決定したが、納税期限の延長など個人や企業の支出を抑える施策ではなく、政府からの直接的な新予算の投入としてはこの昨日の発表が3月16日の最…

コロナと高齢者

昨日の日例記者会見での社会庁からの発表によると、4月28日までに新型コロナウイルスにより死亡した人の90%以上が70歳以上の高齢者だった(合計1877名)。またこのうちの約半数にあたる948名が高齢者特別住宅(särskilt boende)に住んでいた人で、うち377名…

下水でわかるコロナ

下水は処理されるだけのものだと思っていたら、これを調べれば麻薬の浸透状況もわかるし、コロナの感染拡大状況もわかるらしい。ストックホルム郊外のブロッマ下水処理場からは高い数値の新型コロナウイルスが検出された。 (麻薬の話はこちらから 下水でわ…

失業した若い女性たちにむけた20億円の新予算

新型コロナウイルスの身体への脅威を最も受けるのが、感染すると重篤な状況に陥る可能性が高いとされる「高リスクグループ」の人たちであるならば、職を失うという意味で、今、経済的に一番大きな影響を受けているのは「若い女性たち」だ。 これは昨日、エヴ…

もうスウェーデンだけ特別じゃない

これまで強固なロックダウンを実施してきたイタリアやスペイン、そしてスウェーデンの隣国のノルウェーやデンマークも、今週以降、外出禁止令を緩和し、今後は最善の方法を模索しながら社会を徐々にオープンしていくことになる。 世界の中でもユニークだと注…

暴力と虐待に対抗するための新予算

スウェーデン政府がこれまで決定してきた、失業者や文化セクターまた企業に向けた給付や貸付、税金納付期限の延長などの主な対策は、政府のホームページ上の新型コロナウイルス向け対策一覧特設ページにわかりやすくまとめられている。 先週は金曜日のメーデ…

コロナで危機に直面するスウェーデンの森

毎年、スウェーデンのおいしいベリーを摘んでくれていたのも、美しい森を育ててくれていたのも東欧やウクライナ、またはタイといった国々からの季節労働者の人たちだ。 「緑の黄金」と呼ばれるスウェーデンの森は、今は外国からの季節労働者なしでは成り立た…

マスクをめぐる裁判

昨日、10日ぶりくらいで久しぶりにスーパーにいったら、初めてマスクをしている買い物客を見た。たった一人だけだったけど。 スウェーデンでは一般人のマスク使用率はこの程度だが、今、福祉の現場でのマスク使用をめぐる議論が迷走している。昨日は異例のス…

コロナの中の1トンの鶏糞

私の暮らすスウェーデン南部の街ルンドは、中世の面影が残る美しい大学都市だ。 この小さな街が世界の人々の記憶に残るなら、12世紀に建てられた威厳ある大聖堂や街中の瀟洒な石畳であったり、緑あふれるキャンパスのルンド大学の優れた学術研究だったり、世…

コロナ危機で気温は上昇

コロナ危機により世界中で様々な経済活動が減少すると、空気もきれいになって気候危機にもいい影響を与えるのかとなんとなく思っていたら、答えは逆だった。 大気汚染、空気中の微粒子などが減ると空気はより温まってしまい、直接的な結果として地球の気温は…

数字の後ろの物語

数字、数字、数字。 本来なら人がひとり死ぬということは、その人が築いてきた物語や絆や感情から私たちが切り離されてしまうという、とても大きな痛みとともにやってくる出来事だ。 自分が直接知っている人の死ではないとはいえ、毎日毎日こうした一人ひと…

決まらない対策。私はこの一日を前に送る

先日、新型コロナウイルスに感染すると症状が重篤化する可能性が高いとされる「高リスクグループ」という考え方について取り上げた。 コロナの「高リスクグループ」という考え方 - swelog 今日のスウェーデンのニュース 現時点では、自身がなんの病状もなく…

やわらかで自主的な全体主義が機能する国

どうしてスウェーデンに住む私たちだけ、こんなわが道をいく人たちになっちゃったんだっけ? と思って、久しぶりにマイケル・ブースの『限りなく完璧に近い人々』のスウェーデンの部分を読みかえしてみた。 「そうか、そうか、近代性志向と自主的な全体主義…

スウェーデン人の行動はどう変わったかと、今夜もやってくる変な夢

「スウェーデン人は普段通りの生活を続けているというのは、作られた神話にすぎません。(中略)多くの人は外出を自粛して、移動を減らしています。経済は縮小しているし、この先失業者の数は劇的に増加すると見られています。スウェーデンは完全封鎖こそ行…