swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

新型コロナウイルス

コロナ禍とこれからの私たちの旅行

スウェーデンのルンドからコペンハーゲン・カストロップ空港、オランダ・アムステルダムを経由して昨日無事、大阪の関西空港に着き、そこから国が手配してくれたバスで移動して、今、新大阪駅近くの隔離待機施設にいる。これから木曜日の午後までこの施設で…

ワクチン・フィッシング

コロナ生活を送るようになってから、毎日朝か昼には日本の母と姉と、そして夜の7時からはマルメ郊外の大きな家に一人で住む義母とビデオ会話で話すようになった。 社交的で活動的、以前は毎日ジムやら美術館やら読書会やらと忙しい日々を送っていた義母は、…

西アフリカ熱帯雨林での種の絶滅が次のパンデミックに直結か?

種の絶滅は、これまでは自然保護の観点から語られることが多かったが、これからは人間の健康に直結する問題となる。 スウェーデンの公共テレビ局SVTの気候危機問題解説員エリカ・ベェルストロームは、人の感染症の3分の2は他の動物からのものだと説明する…

コロナ禍における世界の、そしてスウェーデンでの男女格差

女性の権利に関する国際的な会議である「第65回国連女性の地位委員会」が先週閉幕を迎えた。 スウェーデンの元ジェンダー平等担当大臣で、現在は国連の女性の権利部会の副代表として働くオーサ・レグネルが、委員会で議論された女性が置かれた危機的な状況を…

コロナが露呈したスウェーデンにおける医療と健康の不平等

スウェーデンは医療の機会と健康が国民の間に平等に行き渡ることを目指しているのに、新型コロナウイルスのこれまでの死亡者特性を分析したところ、その目標は達成されていないことが明らかになった。 調査はスウェーデン最大手の新聞ダーゲンス・ニュヘテル…

増える子どもと若者のコロナ感染

イギリスからの変異種が新規のコロナ感染者の過半数を占めるようになったスウェーデンで、子どもや若者の間への感染が増えている。広がる感染にリモート学習に移行した小学校低学年のクラスもあるが、小さな子どもたちへのリモート学習は難しいと、SVTの取材…

女性に顕著なコロナ禍の運動不足

コロナの第二波の真っ只中だった昨年12月中旬に行われた調査では、スウェーデンではパンデミックで人々の運動量は減っており、それは特に女性において顕著だということがわかった。 メーラールダーレン大学が実施したのは、1000人を対象にした運動量に関する…

コロナ禍の医療従事者を称えるボーナスに激しい地方差

大変な仕事をやり遂げた時は、それをみてくれていた人からありがとうと言われるととても嬉しいものだが、もう一年以上も緊迫したコロナ禍の中働き続ける医療従事者は、その仕事に見合うお礼を報酬の形でも得ることができているのだろうか? スウェーデンで、…

オリンピック選手のやる気問題

昨日は多くの人が東日本大震災10年に思いを馳せただろう。スウェーデンでもニュースで10年前を振り返ったり、今も海底にご遺族を探し続ける方のルポルタージュを紹介していたりした。 そして昨日は、スウェーデンで初めて新型コロナウイルスで亡くなった人が…

花粉症シーズンは一年中に、そしてコロナと花粉

花粉アレルギーに悩む人には恐怖の宣告? 昨日のニュースで聞いたのは、今年は花粉アレルギーの人にはつらい年になりそうだということと、気候温暖化の影響で花粉のシーズンはどんどん長く「通年」といってもよい期間をさすことになってきていること、さらに…

「第三波をTsunamiにしないために」

と、昨日夜のニュース番組で発言したのは野党・中央党党首のアニー・ローヴ。 クリスマス前後からのコロナの第二波が収まりきらないうちに再度感染拡大の兆しをみせている今の状況をコントロールするために、2、3週間をめどにショッピングセンターやレストラ…

ストックホルムの無責任なデモで思い出す、ルンドの「パルメの人」

パンデミック法により、目下スウェーデンでは8名以上で集まることは禁止されているのに、昨日の土曜日の午後14時ごろから、ストックホルム中心部で一時300名から500名ともされる人が集まるデモがあった。しかし集まった人たちが持ったプラカードに書かれたこ…

フードコート個食規制

IKEAと言えば、家族みんなで行って思いっきり好きなものを食べてもお財布に優しい人気のレストラン。そんなレストランでの食事も、今日からはひとりぼっちで食べることになる。 本日3月1日から始まるのは、IKEAのレストランやショッピングセンターといった独…

決まりきった(つまらない)日常が救う、コロナの中のメンタルヘルス

コロナ禍で人々の精神状態がどう変わったかについて、世界で行われた10程度の異なる研究結果をスウェーデンの公衆衛生庁がまとめてレポートとして発表している。 Covid-19-pandemin och befolkningens psykiska hälsa – vad indikerar longitudinella studie…

コロナと2020年のスウェーデン経済

急速に広がったコロナ禍の不安の只中で「第二次世界大戦時以来の経済危機となる」との見方が優勢であったのが、昨年4月。当時、スウェーデンではGDPはマイナス10%程度の成長率となるのではと多くの経済評論家が考えていたが、実際に2020 年の統計結果がま…

変異種とワクチン

スウェーデンでは、2月19日までに一度でもワクチンの接種を受けた人は約40万人。2度の接種を終えた人は19万人弱となっていて、新型コロナウイルスへのワクチン接種が進んでいるが、同時に変異したウイルス感染も広がってきている。 せっかく進めているワクチ…

殺害脅迫を受ける官僚、悪意にさらされる科学ジャーナリスト

普段でさえちょっと憂鬱そうなヨハン・カールソン公衆衛生庁長官の顔がさらに歪んだ写真の横に「殺害脅迫」という文字が並んでいる記事を朝一番に目にして、おもわず「ひどい」と声を上げた。 SVTの取材によると、公衆衛生庁、特にアンデシュ・テグネルやカ…

スウェーデンの学術の危機問題

ブログを始める前は、スウェーデンと日本ではニュースになるような問題はちょっと異なっているのではないか、となんとなく考えていた。今、2年半以上毎日ニュースを取り上げてきて、問題の表層となって出てくるものは異なるとは言え、その本質はあまり変わり…

スウェーデンの陰謀論と新聞社チャットの正々堂々

「スウェーデン政府は嘘をついている。政府は意図的に新型コロナウイルスを撒き散らし、結果現在までに1万2千人の死者が出ている」「アンデシュ・テグネルは(犯罪者として)裁判にかけられるべきだ」。そんな陰謀論が駆け巡り、また陰謀論で世論を操作しよ…

DON'T GO TO TRAVEL

来週から地域別に順次始まるスポーツ休暇、さらにはイースターの休暇時期を見据えて、スウェーデン政府は公共交通機関を使った長距離移動を制限する考えを示した。 具体的には、150キロメートルを超える電車やバスなどを使った移動が対象で、その場合乗客数…

コロナで髪が抜ける?

新型コロナにかかった後、髪の毛がごっそり抜けて皮膚科を訪れる人が増えている、という記事の見出しを読んでびっくりしたが、これはコロナに関わらず他の感染症でも起こり得ることだそうだ。 心理的また身体的なものに関わらず、体が激しいストレスにさらさ…

コロナ第3波の可能性を下水から推測する

スウェーデンでのコロナの第2波は現在ピークを過ぎたように見えているが、私たちがちゃんと行動しないとすぐに第3波がやってくる可能性がある。と、先週の記者会見で公衆衛生庁のアンデシュ・テグネルが話していた。ワクチン接種は始まったものの、それに…

デンマークのコロナパスポート

ここ数十年増える一方だったEコマースの売り上げが2020年は初めて減少に転じた、という記事をみて、え、逆じゃないのと思ったのだが、Eコマース全体で見ると飛行機のチケットやホテルの予約など旅行関係のものも含むので、全体としては減少ということになる…

変化したスウェーデンでのコロナワクチン接種への人々の態度

少し前に「デンマークの公衆衛生庁では、対象者の90%がワクチン接種に同意するものとみている」というニュースに驚いたが(ワクチンを巡るニュースあれこれ。王様でも順番抜かしは許さない - swelog )、スウェーデンの最新の世論調査でも82%の人がワクチ…

「やっかいな、やっかいなウイルス」のその後

去年の春「やっかいな、やっかいなウイルス - swelog 」で書いた「回復しても若い人でも長期間リハビリテーションを必要とする人がいる状況は、患者と医療機関の双方にとってストレスフルな試練となる」というニュースで取り上げられていたマルクスさんが、…

やはりワクチンへの過信は禁物? スウェーデンの心配な事例から。【追記】心配しなくてもいい、と専門家

【追記・1月29日】 昨日のこの報道で心配になった人は私だけではなかったようですが、その後、多くの医師や専門家が「ワクチン接種を受けても(最大限の効果がでるには1週間から2週間程度の時間もかかるので、その間に)感染することはある。ワクチンを打っ…

よくないコロナニュースばかりの朝

昨日の夜はスウェーデンのアカデミー賞である、映画の祭典グルドバッゲン賞の発表があったので映画の話でも書きたいところだが、昨日EUがスウェーデンを濃い赤色で色分けした嫌な感じの地図を見たので、今日もやはりコロナ関連のニュースを。 (Foto:SVT Gra…

「言行不一致で信頼は簡単に失墜する」、をスウェーデンでも

わたしたちのリーダーであるべき立場の人が、言ってることとやっていることが違うと信頼は簡単に失墜するということが、スウェーデンでも証明された。 このコロナ禍で他国とは異なる独自路線をとっていても、政府や行政に対するスウェーデン人の信頼は高いと…

Håll i, Håll ut! 今が踏ん張り時

この週末はスウェーデンの隣国とのコロナ関連ニュースが目立つ。 ノルウェーでは首都のオスロ周辺でコロナの変異種の感染が拡大中。ノルウェーは昨日から食料品店などを除き不要不急な商店の休業や集会の禁止を求めた厳格なロックダウンに入った。スウェーデ…

2021年1月22日、今のスウェーデンのコロナ対策状況

昨日の木曜日、ロベーン首相を始めとした政府閣僚が朝の8時から(!)開いた記者会見で、コロナ対策に関するいくつかの変更が発表された。同日、公衆衛生庁は依然厳しい状況は続くが、ほんの少しだけ好転してきたようだと話している。 主な変更点と引き続き…

© Hiromi Blomberg 2023