swelog 今日のスウェーデンのニュース

多様化社会、環境、移民、働き方などスウェーデンのちょっと違った「ほんまかいな!」なニュースから、毎日ひとつ選んで紹介しています

環境

2020年4月の空気

ヨーロッパの航空交通量は70%減り、ストックホルムの交通量は30%少なくなった。 外出が禁止されていないスウェーデンでも、特にストックホルムでは多くの人が自宅からリモートで働き、電車やバスを間引き運転となり、またトラックなどによる物流も減ってい…

気候学者のメンタルチェック

自分のよい仕事は、世間への苦言。 毎日刻々と変わる気候問題を研究し、恐ろしい現実と向かい合い、それをわかりやすい形で伝えることに努力したあげく、政治家からの批判にさらされ一般人は耳を傾けない。 そんな毎日を送っている気候問題の研究者は落ち込…

雪と氷と動物たち(と鉱山と)

昨日は、スウェーデン北部のトナカイの放牧と鉱山開発企業との抗争についての貴重な話を聞く機会に恵まれた。話してくれたのは、自身もヨックモック近郊の出身のルンド大学の研究者。 トナカイの遊牧に関わるのはサーミ人の中でも10%程度の人でしかなく放牧…

セメント業界の二酸化炭素とCCS

スウェーデンのセメント製造業最大手でゴットランドに工場を持つCementa(セメンタ)。 セメントは原材料(石灰石)から加工する際に大量のエネルギーを必要とし、またその製造過程で石灰石を熱分解する際の科学的反応により二酸化炭素がでるという、二重の…

新税でスーパーから消えるビニール袋

野菜や果物を量り売りで買うことの多いスウェーデンでは、その際に薄いビニールの袋にモノをいれて計量し持ち帰ることが多い。このビニール袋一枚に付き30オーレ(約4円)課税されることが昨日の国会で決議された。直接課税されるのはこの袋の製造業者や輸入…

気候危機のために旅行先の変更を考慮する人が8割

ヨーテボリ大学のツーリズム研究所が行った最新の調査研究によると、スウェーデン人の多くは気候危機に対応するために、休暇先とそこへ向かう移動手段を変更する準備があるそうだ。 調査対象者の80%が、太陽と暖かさを求めて遠くの国(例えばタイは長らくス…

環境のために「自分は人よりよくやっている」?

ヨーテボリ大学がスウェーデン、アメリカ、イギリス、インドの4000人を対象に行なった新しい調査では、私達は「自分は他の人よりも環境問題により取り組んでいる」と思ってしまう傾向があるそうだ。 具体的にここであげられている取り組みとは、例えば環境に…

スウェーデンの1月の桜

昨日は北極海に例年ほど氷がなくて砕氷船の出番がまだない、という話を書いたが、今朝も温かい気候の話をもう少し。 1月の温かい気候は全国各地で続いており、ストックホルムの桜の名所クングストレゴーデン(Kungsträgåden)では桜が開花した。 これからお…

失業中の砕氷船

砕氷船Oden号(画像・Sjöfartsverket ) スウェーデンの最北の港町、ルレオでは5隻の砕氷船が出番なく待機中だ。毎年この時期には北極圏の氷をバリバリ割っていたが、今年は特に暖かくこの先も2,3週間はまだまだ出番がなさそうだという。 砕氷船を所有し…

ヨハン・ロックストロームと迎える「真実の新年」

「Gott Nytt år! (新年おめでとう!)ロックストロームのラジオ番組、もう聴いた? 年始めに必須!」 3時まで起きていた大晦日から一夜明け、年越しを一緒に過ごした友人夫妻とゆっくりお雑煮をいただいた後、のんびり後片付けをしていると夫がラジオ番組…

グレタの希望とヨハン・ロックストロームの悲観と今日の夕食

昨日、米タイム誌の「パーソン・オブ・ザ・イヤー」に選出され、COP25の演説では政治家には希望はないが「希望は人々の中にある」と話したグレタ・トゥーンベリ。彼女の演説はスウェーデン国営放送のニュースサイトで生中継され、直後にSVTの気候問題専門の…

クロルピリホス、クロルピリホス

「クロルピリホス」は、シロアリ駆除や農業で害虫駆除剤として使用される毒性の強い有機リン系化合物だ。 人間の脳や神経系器官にもダメージを与え、特に胎児や小さな子どもには致命的な影響を及ぼすこともある。スウェーデンほか北欧諸国では農業向け殺虫剤…

ジンジャークッキーとパーム油

お菓子や洗剤の材料として使われ、世界でも一番使われている植物性油であるパーム油。そのパームヤシの植林のためにマレーシアやインドネシアの熱帯雨林が破壊され、そこに住んでいたオランウータンなどの動物が危機に面していることを小耳に挟んだ人もいる…

魚プラスティック・MarinaTex

イギリスの23歳の研究者の話だが、スウェーデンのニュースで取り上げられており、おもしろいのでこのブログでも紹介します。 革新的な掃除機や扇風機で有名なダイソン。その創業者の名前を冠し彼自身が賞の最終審査員となり、次世代のデザインエンジニアを称…

スーパーマーケットが脱プラしてみたら! swelog weekend

(今日noteに掲載した記事と同じ内容です) 「脱プラ、ノープラ、プラなし」。プラスティックごみ問題の深刻化に伴い、プラスティックをなるべく減らした暮らしを実践する人も少しずつ増えてきた今日この頃。スウェーデンではスーパーがプラスティックを使っ…

給食はジビエで

ノールショッピングの学校では、給食でイノシシの肉を提供することを開始した。 少し前に買った『Eat Good』というタイトルの持続可能なレシピとその周辺情報をまとめた料理本でも、肉を食べるなら野生動物の肉を、と書かれており、最近ちょっとジビエが気に…

移動のコストが行動を変える

「人々の行動を変えたいのであれば、「価格」を変更するのが一番」。これはヨーテボリ商科大学の環境経済学のトーマス・ステルネール教授の結論だ。 高いガソリン価格水準に車での移動に依存している田舎に暮らす人からは、これ以上ガソリンが高くなると生活…

MAXハンバーガーへの称賛と非難

ハンバーガーチェーンにはめったに行かないし食べないけれど、スウェーデンオリジナルのチェーンであるMAXバーガーのことは結構好きである。 ハンバーガーチェーンが内包している様々な問題を解決しようと頑張っていると理解している。使っている牛肉はもう…

北欧、北極圏と気候危機 swelog weekend

地球全体の気温上昇レベルと比べて、スウェーデンでは気候変動の影響が2倍強くなっている。北極圏の海の氷は1979年と比べて41%も減少しており、今週からストックホルムの北方民族博物館では「氷が溶けていく時」という大型企画展示も始まった。 日本の超大…

うなぎ

「Ålevangeliet」 スウェーデンでは今年「うなぎ本」が売れに売れて、この本は既に世界30カ国以上に翻訳されることが決まっているが、昨日は別のうなぎの話題がニュースになっていた。 スウェーデンの西海岸ハランド地方の発電所では、現在、絶滅危険種とし…

スウェーデンのぶどうの豊作で肌身に感じる気候危機

昨日、もうソロソロ季節も終わったと思っていたうちの菜園に行くと、まったく注意を払っていたなかったぶどうが驚くほど実っていた。 ちょっと嬉しいような、でも「あれ! 気候危機の影響がここまで? それはちょっと恐い!」と思ったり、「いや考えすぎでは…

一石二鳥の食べ物トレンド

スウェーデンのレシピ本で最近の人気は「健康にも環境にもいい(そしてもちろんおいしい)」料理を紹介したもの。 私も『EAT GOOD(英語版は「The world changing cookbook」)』(世界をリードする環境学者ヨハン・ロックストローム監修)や、一連の『Food …

氷河の3分の1が溶ける時

スウェーデンで一番高い山ケブネカイセ山頂の氷河が溶け、標高の順位が変わってしまったというニュースを小耳にはさんだ人もいるかもしれない。 forbesjapan.com この100年間でスウェーデンの国土の氷河の3分の1は溶けてしまった、とストックホルム大学の…

こんなに暑くなったスウェーデンの夏

2015年7月の新聞より。この頃は30度に本当にびっくりしたのか写真をとってあった グレタ・トゥーンベリさんが出演したアメリカのテレビのトークショーでの発言が話題になっています。 The Daily Showにグレタさんが出演。これには多くの米国人が核心を突かれ…

北極圏でマイクロプラスチックの雪が降る

気候変動の影響でどんどん氷が溶けていっていることを紹介したノルウェー領の北極圏にある群島、スヴァールバル諸島。 今回ドイツとスイスの研究者達が共同で実施した調査で明らかになったのは、その地の雪に驚くほど多くのマイクロプラスティックが含まれて…

気候変動と原子力発電と、廃炉が作る未来の仕事 swelog weekend

マルメの人気の海岸からも遠くにバーセベック原子力発電所が望める 日本とスウェーデンではかけ離れている原子力発電の使用状況と国民の態度 「パンが焼けない」で火のついた原子力発電新設の議論 原子力発電は政治的問題から経済合理性の判断へ変わった 気…

ホッキョクキツネの赤ちゃん、少し増加

ホッキョクキツネ(Fjällräven、日本でも人気のスポーツブランドの名前でもある=フェールラーベン)も、スウェーデンでは早くも1928年から絶滅危険種リストに挙げられている動物。 スウェーデンを含むスカンジナビアの北極圏で個体数が減っているホッキョク…

未来への手紙・氷河の墓標編

「我々は何が起きているを理解していたし、何をするべきかも知っていた。やったかどうかは(これを読んでいる)あなたのみぞ知る。2019年8月」 これはアイスランドで初めて消滅した氷河、Okjökullを記念して作られた墓標ともいえる「未来への手紙」に記載さ…

テイクアウト用使い捨てプラ容器のデポジットシステム

スウェーデン政府は、EU全体で採択した2021年のプラスティックのストローやお皿、ナイフやフォークの禁止をもっと厳格にした、使い捨てプラスティックの使用制限を検討しています。これは、月曜日にイザベラ・ローヴィン環境大臣がラジオのインタビューで語…

スウェーデン最大級の「動物の橋」

ヨーロッパの高速道路を走っていると、時々遭遇する動物のための橋「アニマル・ブリッジ」。スウェーデン語ではエコデュクト(Ekodukt)と呼ばれています。スウェーデン語の辞書によるとエコデュクトは1995年頃から使われはじめた言葉で、Ekoと管を表すラテ…