swelog ニュースで語るスウェーデン

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刃物の携帯も殺傷事件も増えている

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先週続いた銃撃事件に衝撃を受けていたら、ウプサラからは刃物による殺傷事件が激増しているとのニュースが伝えられていた。日本の銃砲刀剣類所持等取締法と同様、スウェーデンにもナイフ所持に関する法律があって、武器として使うことを目的に刃物を公共の場所や学校、車両内で所持することは禁止されている。

このニュースでは、警察はナイフで武装している人々から連日刃物を取り上げていると話し、またアカデミスカ大学病院では、刃物による傷で運び込まれれてくる人が増えたことが説明されている。2015年には10件だった刃物による重傷で緊急対応を必要とした人は、昨年は28件まで増えた。警察に押収された刃物の数はウプサラ広域で2017年の207件から、2020年には551件まで増えている。

刃物による重傷は銃によるものと変わりない大きなダメージであることが多く、大学病院で対応する医師は5人に一人の命は救えないと話している。また担ぎ込まれてくる人がどんどん若年化しており、18歳以下の人も目立つという。

今朝はヘルシンボリで街中に森を模した「森小屋」を作って、その中で10分ほど過ごすことで人々のストレスベレルが減るか、という実験をしているニュースとこのウプサラの刃物殺傷に関するニュースが目に付いた。

朝からこういうことを書くのは私としても気が重いのだが、書いておかなくてはいけないような気がして取り上げた。きっとウプサラだけではなく、スウェーデンの(そして世界の)都会はどこも同じような状況なのかもしれない。

警察コメント「連日人々から刃物を取り上げています」(SVT)

大学病院では手当を受ける刃物による重傷者が増加「5人に一人は救えない」(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023