11月にグラスゴーで開催される国連気候サミット(COP26)にむけての記事だが、ダーゲンス・ニュヘテルの「健康」カテゴリーで面白い記事が掲載されていた。
英国の著名な気候変動と公衆衛生の研究者であるアンドリュー・ヘインズ(Andrew Haines)教授は、「社会を脱化石燃料化することで、短い時間で人々の健康にプラスの効果をもらたすことができる」と、COP26を前に世界の政治的な指導者たちに呼びかけている。
ストックホルム環境研究所の講演会で基調講演を行ったヘインズ教授は、都市を再設計して徒歩や自転車また公共交通機関での移動を魅力的なものにすると、運動量の増加を通じて、人々の健康に大きな効果がでるという。
気候変動の影響は最も貧しい国で大きくでるが、温室効果ガスの排出量を抑えると豊かな国においても人々の健康にはっきりとしたプラスの影響が期待される。排出量の削減と聞くと、不便な時代に後戻りしてしまうと考える人に、社会や政治は、ポジティブな未来像を伝える必要があるとも。
ヘインズ教授によると、世界中の医療機関をひとつの国たとえると、それは世界で5番目に大きい温室効果ガスを出す国に匹敵する量となるという。みんなが健康になり医療活動を抑えることだけで、社会全体で排出量を減らすことができる。やはり、医療セクターには脱成長してもらわなければ。