『スウェーデンの小学校社会科の教科書を読む』を読むと、スウェーデンでは小学生に独裁制とはなにか、また独裁制の国のメディアは管理検閲されていることを教えていることがわかるが、その典型的な実例が今、目の前で展開されている。
ロシアの検閲当局Roskomnadzorは、同国がウクライナへの侵攻を開始した日にメディアに対して警告を発して、ロシアの公式情報を元にした報道を行うように指示をした。Roskonmadzorが公式情報以外の情報を流したメディアを発見した場合は、直ちにメディアはブロックされ、罰金が課せられる。
今、検閲当局のサイトでは7つのメディアが調査の対象になっていることが発表されているが、それはこれらのメディアが、ウクライナの都市への砲撃の様子やウクライナの民間人が死亡していることを伝え、ロシアの行動を「侵略」や「攻撃」「戦争の布告」などと呼んでいるからだという。
ロシアの若い世代はマスメディア以外からも情報を得ているが、主にロシアの国営放送を見ている上の世代は、国が伝えたいと思ったことしか見たり聞いたりしていない。
今のところロシアではネットへのアクセスは制限されていないということだが、そういえばネットアクセスを制限している国も、ロシアのすぐ近くにありましたね。