スウェーデンの5つの大手スーパーは、国連の持続可能な開発目標から5年早く、2025年までに食品廃棄物量の半減を目指している。
ストックホルムのハーガスターデンにあるCoopでは、賞味期限が切れそうな食品で惣菜をつくって売るだけではなく、レストランも併設して食品ロスをゼロとする目標を掲げている。この店では廃棄される肉、魚、鶏肉そして野菜は既にほぼゼロだが、難しいのは果物と再び調理できない半加工品などだそう。
ICAとWillysでは、果物や魚についてはそれぞれジュースや冷凍食品生産社と共同で食品ロス回避の方法を見つけようとしてる。
その他にも各スーパーでは、仕入れ量を高度に調整したり、賞味期限を逃さないための新しいアラーム機能も取り入れているが、買い物客である私たちに目立つのは、やはりいわゆる「おつとめ品」の販売が増えたことだろう。ちょっと疲れた野菜や果物たちをまとめて安く売られているのをみるのは増えたし、KarmaやToo Good To Goなどのアプリで、価格を下げて売られている食品を手軽に見つけることもできるようになった。
スウェーデンでは1人あたり年間37キロの食品を捨てている計算になるが、一番捨てているのは実はこのようなスーパーではなくて消費者。この記事では、食品廃棄物は世界全体の温室効果ガスの排出量の約10%を占め、これは飛行機による排出量の約5倍に相当すると説明されている。食品ロスをなくすのは、もったいないという感覚を超えた、これからの人類全体の生存に関わる問題だということだ。
しかし、20年くらい前のスウェーデンのスーパーでは、賞味期限切れの食品が結構な頻度で堂々と棚に並んでいて、日本から来たばかりの私は「よく確認して買い物しなくちゃ!」と思ったものだが、あれは究極の食品ロス防止対策だったのだろうか😅