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難民受入予算の計上が、新たな難民危機を招く恐れ

昨日スウェーデンでは春の補正予算が発表され、内容にはこれまでにも発表されていたウクライナからの難民受け入れのための大胆な予算の再配分も含まれている。

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問題はこの予算は、当初は他の国際援助に使われる予定だった資金であること。

今回のような突発的な難民の受け入れのために、国際援助資金として計上されていた予算を移行させることは、OECDでも認められており、スウェーデンだけではなく他のヨーロッパ各国でも同じ様な予算の付替えは行われてる。2015年、2016年のシリアからの難民危機の際にも同じ様な対応が取られた。

補正予算で98億クローナ(約1280億円)がウクライナからの難民受け入れのために使われることになったが、その分、スウェーデン国際開発庁(Sida)が持っていたスウェーデンの国際援助資金総額の、約2割がカットされることになった。

同庁は昨日出したプレスリリースで、これからどこの国や分野で計上していた予算を削減するかを決定すると発表している。このように援助資金が減ると、貧しい人はさらに大きな打撃を受ける可能性がある。

今でもコロナや食料、エネルギー価格の上昇で、貧困にあえぐ人たちはより貧しくなっており、この予算の変更措置が、今後援助が削減された地域での難民の増加などへとつながってしまう可能性もある。

コロナが一番大変だった時にも感じたが、限られた予算とリソースで何かを選ぶということは、その裏では何かを選ばないということで、つくづく政治とは本当に厳しい判断を迫られるものだと胸が痛い。

スウェーデン国際開発庁・援助の縮小は新たな難民危機を招く恐れがある(SVT)

© Hiromi Blomberg 2022