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これが、これからのスウェーデンの形?

備えあれば憂いなし? 日曜日の選挙で8年ぶりに政権交代が起こり、右派連合による新政府が誕生した場合、スウェーデンはどうなるのかをアフトンブラーデットが15の項目でまとめていた。

全体を一言でいうと、不安定な経済状況と連立政権の便りなさから、政党が具体的な約束をする時代は終わったと書かれている。2018年の選挙の際には社会民主党は、この政策を実施するにはXXXクローナ必要と具体的な予算案をだして説明していた(私もこのパワーポイント資料を訳したことを覚えている)が、同様の政策説明は今回はみられない。各政党は大まかな方向性を語っているが、実際にどのようになるかを予想することは、これまで以上に難しくなっている。そんな中でも大まかな方針は以下の通り。

1. 穏健党のウルフ・クリステルションが首相になる

2. 原子力発電への再投資が始まるが、電力料金は高いままで推移する(4000億クローナ程度の信用貸付をし、将来原子力発電をやめる決定がなされたときにも損害を保証する約束したいと考える政党もある)

3. 刑罰の強化。犯罪集団へは具体的な疑いがなくても警察は盗聴できる、有罪を受けた犯罪者を国外追放できるなど。今のところ他の党からの支持はないが、極右政党のスウェーデン民主党は「反社会的なライフスタイル」を送る人や「スウェーデンにとって負担になる人」の滞在許可を取り消すことを望んでいる。また子どもが犯罪を犯した場合、親も損害賠償責任を負い、在留許可の取り消しを家族全員に及ばせることなどの提案もある。

4. 移民受け入れの制限。右派の各党でその提案内容の詳細は異なっているが、難民、移民受け入れを今以上に制限したいと考えている(リベラル党を除く)。移民がスウェーデンの福祉をうけいれられるかどうかを「資格」制度をくって制限することは、スウェーデン民主党からだけでなく、穏健党も提案。

5. 防衛費をGDPの2%まで増強する方針は左派陣営と差がない。現政府は2028年までの実現を目指し、右派は2025年までに達成することを望んでいるのが違い。

6. ガソリン・ディーゼル燃料価格の引き下げを国家負担で行う

7.気候問題に関してはこれといった進展はないだろう

8. 減税が実施される。所得税や利子収入への減税など

9. しかしその財源がどこからくるのかは不明。右派各党は減税、年金増額、警察官増員、防衛費増額などを主張するが、その予算がどこからくるのかは不明。スウェーデン民主党は福祉、移民・統合政策、気候問題対策費などを上げている

10. 公共放送の提供するサービスを削減 (リベラル党を除く)

11. 年金収入への減税。高額年金所得者がより多くの年金を手にするようになる

12. 医療問題への具体的な提案に欠く

13. 私立学校が株式会社として利益を追求できる形は残る

14. 労働移民受け入れの削減。これまで左派政権は制限なく受け入れて来ており、また現政権は必要に応じた労働者受け入れの際の最低基本賃金要件の設置について調査中。

15. 国際援助金の削減。現在は国民総所得の1%がこの目的に使われているが、穏健党は0.7%へ、スウェーデン民主党は少なくとも半減させたいと考えている。

さて、スウェーデンはこれまで私たちがイメージとしてもっているスウェーデンとは違う形になっていくのだろうか?

右派政権でスウェーデンはどうなるか? 15の項目で各党が実施したいこと(アフトンブラーデット

© Hiromi Blomberg 2022