swelog ニュースで語るスウェーデン

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服と靴が売れない

スウェーデンでは8月は新学年の季節。子どもためや大人もワードローブを新調することが多く、これまではファッション小売業の稼ぎ時だった。スウェーデンの小売業連盟がこの度発表した数字によると、衣料品のこの8月の売上は、前年と比較して2.5%減、靴は7.6%減だった。靴の売上の減少はここ数年特に顕著で、2019年比で20.8%減っている。

パンデミックを生き残った小売店も財政に余裕はなく、また仕入れ価格はインフレにより急騰しており、電気代も家賃も上昇して、これからは店舗の家賃が値上げされるリスクもあるが、消費者の服を買わない傾向ははっきりしている。

秋が深まるにつれ店舗を閉鎖さぜるをえないところも多く出るだろうというのが、小売連盟の見方だ。同時に小売業はスウェーデンで最大の雇用主でもあり、これから多くの人が職を失うことも予想される。

現金というものが社会から減っていく過程で街中の銀行は見事なまでになくなっていったけれど(銀行員のかなりのリストラもあった)、買い物は、郊外のショッピングセンターやネットに移っていくと、街中の衣料品店もみごとなまでになくなっていった。ルンドの街中でまだ残っている衣料品店もあるが、こちらも年末まで持ちこたえることができるかどうかなのかな。

追い込まれた小売業は安売りを迫られる可能性がある(ダーゲンス・ニュヘテル)

© Hiromi Blomberg 2023