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ためこみ症、スウェーデンのゴミ屋敷

自分では買うことのない巨大な魚肉ソーセージのようなFalukorv(ファールコルブ・牛肉と豚肉でできているが)を料理することになったので、なにかテレビ番組でもみながらと思って、SVT Playを開き、最初に気になった『Samlarna(ためこむ人たち)』というドキュメンタリーを観た。(スウェーデン国内で視聴可能)

www.svtplay.se

これは日本語でのいわゆる「ゴミ屋敷」に住んでいる人たちの話で、番組は様々な経緯でゴミ屋敷、ゴミアパートの住人になった3人へのインタビューを中心に、大掃除請負人や、サポートするボランティアの人たちや、ソーシャルサービス、またこれらの大量のものたちと一緒に暮らしている人を分析する研究者の話で構成されていた。

衝撃的なのは、冒頭「人口の2.5%の人がコレクター・シンドローム(ものが捨てられない状態。ただの収集家ではなく、自分ではコントロールできない病的な収集癖)であると考えられており、これはスウェーデン全体で25万人にあたる」というテロップが流れること。住宅街を車で走る大掃除請負人は「密集した住宅街では、およそ500メートルに1軒は、コレクターの家だと思う」と説明する。

(この症状はどうやら日本語では強迫的貯蔵症、強迫的ホーディング、またはためこみ症と呼ばれているよう。Wikipediaの項目になっていた)

強迫的ホーディング - Wikipedia

アパートの玄関からリビングまで積み上がったゴミをかき分けて行くために45分かかり、そのためそこには住めなくなりホテル住まいを強いられていた女性は、人間関係が壊れて人は去っていっても、モノは去っていかない、私が出ていって戻ってきてもいつもそこにある、と自分とモノとの関係を繰り返し説明する。

他の二人も、母親が住んでいた家にあるものをいつまでも片付けられない、妻が亡くなったがそのままのほぼそのままの状態で暮らすなど、その人たちの生活から消えた人間と、増えたモノの対比がこのドキュメンタリーではよく表されていた。また研究者が、遺伝子が関与しているらしいことはわかっているが、遺伝子がどのようにこの傾向を高めるのかについてはわかっていない、というようなことをさらりと言っていたのには驚いた。この問題を遺伝子で分析していたとは。

これまで、日本で言われるほど、スウェーデンではゴミ屋敷についての報道を見かけなかったけど、これからはこちらでももっと増えそうな気がする。いや、私が知らなかっただけなのか。

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さて、取り扱いの簡単なファールコルブで無事さっさと一品できあがった。しかしファールコルブのパッケージはずっとプラスティックだったと思うのに、今回手にしたものはなにげに「これは紙と分別してください」と書かれており、おお、進化しているではないかとちょっとした新鮮な驚きがありましたよ。

マリアはものが捨てられず、自分のアパートを離れるはめに(SVT)

カールは病的なコレクターの掃除を手伝って20年(SVT)

© Hiromi Blomberg 2022