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科学者だからこそ、アクティビストに

昨日の記事で取り上げたユーロヴィションソングコンテストの生中継ステージに侵入した気候アクティビストは、ルンド大学の博士課程で研究するディビットさんで、彼がSVTの取材に応じていた。

土曜日の事件の後、会場から追放されたディビットさんに関しては、現在警察が不法侵入の罪に当たらないか調査中ということだが、本人は月曜日には大学に戻り、太陽電池に関する授業を行い、同僚たちからは好意的な反応を受け取ったと話す。ユーロヴィションソングコンテストでの行動は研究者としてではなく、どちらかというと活動家としての行動だったが、科学者として、自分には何かをする責任があると考えたと彼は言う。

ルンド大学は、妨害行為や非民主的行為を決して支持しないが、大学の教職員には自由があり、個人として行うことに干渉はしないとコメントを寄せている。

ルンド大学ではつい3週間ほど前にも、スウェーデンのイスラム連盟がテロ組織ムスリム同胞団と関連があると証明した博士号論文の公聴会の際には、多くの人が詰め寄せる中、厳戒なセキュリティ対策がなされるというちょっとしたインシデントがあったばかり。

本来研究者とは、過激なものや極端なものの考え方を突き進めるものだろうから、この先ももっと大学からのアクティビストが声を上げるのかもしれない。

博士課程のディビットがソングコンテストのステージに乱入した理由(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023