土曜日からアクティビストのことばかり書いているが、私がスウェーデンのポンテュスさんやデイビッドさんのことを取り上げている間に、ノルウェーではサーメの若者による激しい抗議活動が行われていた。
抗議先はノルウェー政府で、これは、500日以上も前にノルウェーの最高裁判所が、北部にある大規模風力発電プロジェクト(Fosen)は、先住民の権利を侵害しているとの判決を出したにも関わらず、発電所は今も変わらずそのまま運営されていることに改めて声をあげたもの。150の風力発電基があり、ノルウェー最大規模のFosen風力発電パークは、何世紀にもわたってサーメの人たちがトナカイの放牧を行ってきた場所につくられた。。
今回の抗議活動は、先週の木曜日にサーミの若者13人が石油・エネルギー省に入り、日曜の真夜中に警察に連行されるまで同省の受付で座り込んだことから始まり、月曜日からはいくつかの省庁の建物のドアの前で座り込み始めたもの。
昨日の火曜日には、財務省の入り口の前でアクティビストたちは「今日は国を閉鎖する」と宣言し、職場に入れなくなった職員たちは在宅勤務をすることが可能になったが、その後若者たちは石油エネルギー省の時と同様に、警察により担ぎ出され移動させられた。
この件で財務省の保安担当者は、アクティビストたちが声を上げることは歓迎するが、それが建物の中で働く人々の仕事を妨害するものであってはいけないというコメントをだしている。
「そんな口先だけの中身のない言葉はいらない」と若者たちは怒っていたが、アクティビストたちが座り込んでいる場所に石油エネルギー担当大臣が足を運んで対話をしようと試みているところなど、日本の政治家たちの対応(いや無対応だな)の様子を見聞きしている私からすると、やはり北欧は政治家との距離は近いよな、と思ってしまう。いや、空虚な言葉でごまかされてはいけないのだけど。