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フィンランドの選挙結果で落ち込まないために

フィンランドでの国政選挙に伴い、先週スウェーデン民主党のジミー・オーケソン党首が、この国で同様の位置づけの極右政党フィン人党の応援にかけつけているとのニュースを目にしたので、これはフィンランドでも昨年8月のスウェーデンでの選挙と同じようなことが起こるのかな? と思っていたけれど、案の定、今朝起きたらサンナ・マリン首相の社会民主党は政権を失っていた。

フィンランド首相辞任へ 議会選、中道右派が第1党に - 日本経済新聞

そのジミーの応援を受けたフィン人党はスウェーデン民主党と同様、国内第2の支持を受けた政党になった。しかしスウェーデンと違うのは、フィンランドでは選挙前には、スウェーデンのような右派ブロック、左派ブロックという明確な政党間の繋がりはなく、今回第一党となった中道右派の国民連合は、フィン人党と組むことも組まないことも今のところははっきりと宣言していない。スウェーデンでもこれが起こればいいのに、と私が思った、中道右派と中道左派が組む可能性もまだあるそうで、どちらかと言えば、スウェーデンよりはデンマークの形に近いよう。

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このフィン人党は、移民の制限やEUの気候変動対策に異議をとなえ第2党に躍進したということだが、各党の得票率をみると国民連合が20.9%、フィン人党が20.5%、そして社会民主党は19.6%と僅差である。綱引きの綱は、引かれたら引き返せばいいだけだと心を強くして、あぁ、フィンランドもこんなことになっちゃって、と思わないようにしようっと。

政権を失ったマリン元首相が「民主主義」に言及していたけど、以前取り上げたルンド大学での研究によると、確かにこれでフェンランドでは、さらに民主主義への信頼が高まりそうである。

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フィンランドの選挙で国民連合党が勝利(SVT)

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