
楽しみにしていたパク・チャヌク監督の新作『No Other Choice(邦題は「しあわせな選択」らしい)』を観た。内容については特に触れないが、夜寝る前にいろんなことに思いを巡らせた。最終的に残った問いは「チャヌク監督はこの先どんな映画を撮るのだろう?」だ。
私は、監督はこの先もつくりたいと思っているものを可能な限りで同じようにつくっていくのだろうと思いたいが、この問いの背後にあるのは、この1年でもすっかり変わってしまった世界のあり方だ。世の中が同じ状態であったことはこれまで一度もないのだろうけど、それでも激しく変わりつつある今の情勢化で、これまでと同じような知的、芸術的活動を行っていくことができるのだろうか?
今朝目が冷めた時には、戦争がいやでいやでしょうがなかったらしい祖父のこと、彼は検査に合格せず兵役にはつかなかったが、洋服の仕立て屋だったので軍服縫製工場で働かせられて、それがとても嫌だったと話していたことなどを思い出した。
私は、目標とするものがあってそれに近づく選択してきたという人生ではなく、嫌なことはやめるという選択をしてきた結果、今このような暮らしをしているのだと思っている。それは消極的な選択の連続でカッコ悪いなと思ってきたけど、今思うのは嫌なことをやめることができたのは、それだけの自由を自分で積極的に確保してきたからでもあったということだ。私にとって嫌なことを続けていくという選択肢はなかったから、そのためにそれなりの努力や工夫もしたのだと思う。
これからも嫌なことはしないでいいだけの自由を担保し続けることができますように。