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警察に通報される「お客様」

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薬局の調剤員に「白人をだせ」、「この国で住みたいのなら被りものをとって、もっと同化しろ」などの暴言をはく客がこの2,3ヶ月で急増している。

大手薬局チェーンのアポテック・イェルタットだけでも、これまでに15人の客を差別的行為で警察に通報した。

別の大手チェーン店のクローナンでは、9月にすべての従業員に対して「人種差別をする客は警察に通報する」と自社のポリシーを明確にした。もう一つのチェーン、アポテーケット社は、従業員に対して「気持ち悪い、被りものをとれ。その黒い目でジロジロ見るな」と言った75歳の男性を裁判に持ち込み、罰金の判決を勝ち取っている。

 

薬局やドラッグストアは、薬剤師が社会的に高いステータスをもつ国をバックグラウンドとする人達が多く働く業界で、他の小売店などに比べるとヒジャブなどを着用して働く人の割合が高い。

もとより薬局は、精神的に追い詰められた患者などが多く訪れ、様々な嫌がらせや常識を逸脱した行為にさらされるのが働くスタッフの日常であった。

しかしここ数ヶ月の流れは明らかにこれまでとは異なり、肌の色やイスラム教徒であることで嫌がらせや客からのハラスメントにさらされている従業員が急増している。

 

他の小売店とは異なり、薬局に来る客は基本的に薬と必要としている人で、求められたサービスを提供する必要がある。なのに、同じ客が人種差別をするところにこの業界ならではの難しさがあったが、差別は容認しないのだと雇用者側が明確にしたことで、この状況が改善されていくことを祈りたい。

 

薬局でスタッフへの人種差別的行為が急増中 (SVT Nyheter)

© Hiromi Blomberg 2023