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CLOUD法と私の病歴といつものクラウドサービス

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これまで複数の分散した医療データシステムを統合して運用することを決定したレギオン・スコーネ(スウェーデン南部スコーネ地方の医療を担当する行政単位)が、採用をしたのはアメリカCerner社の医療情報システム。

この医療情報統合プロジェクトは、来年の秋には最初の部分的データがCernerのスウェーデン子会社がストックホルムに所有するデータセンターに送れられる予定となっている。そして最終判断はまだされていないが、将来的にはスコーネ地方の住民、140万人のすべての医療情報がCerner社のシステム上で管理されるという計画だ。

ここで問題になっているのがアメリカのCLOUD法。

CLOUD法はクラウド・サービスと関係ありそうな名前だが、実はその名前はClarifying  Lawful Overseas Use of Dataの頭文字をつなげたもので「データの合法的な海外使用法の明確化」を意味する。

これだけではどういうことかよくわかならいが、要はアメリカの政府や行政が、アメリカの民間企業の持つ個人情報を、犯罪の防止や捜査のために開示請求を行うことができるとした法律を、アメリカ企業が海外に所有するサーバーにも適応させることを決めたものだ。

米国クラウド法と日本はどう付き合うか?(解説記事)

実際にアメリカの行政機関が個人情報の開示を求めてきた時に、個人情報の保護を盾としてCerner社が情報開示を拒否することできるのか、裁判に持ち込むことができるのかなどについては、熟練の法律家もはっきりとした答えをだすことのできない難しい問題だと話している。しかし私たちスコーネの住民の医療データが思いもよらないところで開示されてしまう可能性は高い。

ふーむ、中国の5G技術を使うのがNGであるなら、アメリカの情報システムに依存するのも同じような危険があるのでは? (まぁ、スウェーデンの両国の政府への信頼度は異なるだろうけど)

中国にNOというスウェーデン - swelog 今日のスウェーデンのニュース

私はスウェーデンに来てから幸い、歯科と検診以外でほとんど医療機関のお世話になったことはないけれど、それでもアメリカ政府に自分のデータを覗き込まれる可能性があるなんて、なんだかいやだなぁ……

あ、でも、これはいつも使ってるマイクロソフトのOneDriveでもグーグルフォトにおいても同じことなのか、これ! ふむ! ちょっと考えよう!

スコーネの患者情報がアメリカの行政機関の手にわたる可能性あり

レギオン・スコーネ法務主任のコメント

© Hiromi Blomberg 2021