450店舗を持ち年商40億スウェーデン・クローナ(約480億円)を誇るスウェーデンの大手メガネチェーンSynsamは、工場を中国からスウェーデンに戻すことを決めた。
これまでアジア、それも主に中国で自社店舗で売るメガネを生産していたSynsamは、このほど2億5000万クローナ(約30億円)をかけて、人口が3千人にも満たないスウェーデン中東部のオッケルボー・コミューン(Ockelbo)に自社工場を建設することを発表。この場所で150人を新たに採用して年間100万個のメガネを生産する計画だ。
Synsamはアジアからスウェーデンに工場を戻す要因の一つとして「リスク・ファクターの高い国での生産に依存しない」ことをあげており、その他にも環境への影響や地元コミューンへの貢献など社会的な利点をあげている。
メガネをかけている人が多くメガネチェーンが乱立しているスウェーデンでこのSynsamの決定は、将来的には他社チェーンとの差別化要因としてじわじわ効いてきそうだ。
こういうサプライチェーンや生産拠点の話になると、スウェーデンだけではなくその影響力が世界中に及ぶイケアやH&Mがこの先どういう動きをとってくるのがいつも気になる。いつか業界を驚かせるようなことをやってくれると期待してます。