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クリスマスディナー中止、でさらなる苦境の飲食業界

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どうしてどの年中行事でもミートボールとかニシンの酢漬けとか同じような料理しか出てこないの! と毒づいていた私も、いつのまにか「でもクリスマスのハムはクリスマスしか食べないし」と、いつしか心待ちにするようになったクリスマスのディナー。

アフターワークの飲み会や歓送迎会のないスウェーデンの職場では、同僚と一緒にゆっくり食事を共にする年に唯一の機会といってもいい。

飲食業界団体のVistaによれば全国で30億クローナ(約365億円)の規模だと試算されている「ユールボード」ことクリスマス・ディナーの予約は、今年は実に低調。

その多くはバイキング形式で提供されるため、コロナ禍では列に並んだり料理を取る際のトングなど、そのいちいちが気になるし、一つ飛ばしで着席してもあんまり楽しそうではないし。

SVTの取材では民間、行政を問わず、今年は社員、職員へのクリスマス・ディナーを中止にしたところがほとんど。例えば社会保険庁では14000名の職員の予約を取りやめた。これまでなんとか予約の入っていた比較的小さな規模のクリスマスディナーも、今の大都市圏での感染拡大状況をみると、今後ますますキャンセルされていくのではないかと思う。

多くのレストランにとってクリスマス・ディナーは年間を通して一番利益もでる稼ぎどきだ。私は少し前にマルメの魚介類レストランのクリスマス・ディナーを家族で予約したんだけど、どうしようかなこのお出かけ。キャンセルするとしたらせめてケータリングをお願いしようか。

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© Hiromi Blomberg 2023