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ローカルじゃないローカルコーヒーブランド

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こちらはマルメの焙煎所のコーヒー豆

クリスマスにはスウェーデンで人気の飲み物「ユールムスト」。

www.test.se

味はコカコーラに似たところもあり、この時期になるとコカコーラの売上が落ちる。そしてもう10年以上も前だろうか? スコーネの一地方の名前が付いた「ユールムスト」が知らぬ間にコカコーラに買収されていたことを知った時は驚いた。このBjäre Julmustは最近見かけないので、コカコーラは販売をやめてしまったということだろうか?

さて、今日書こうと思ったのはユールムストの話ではなく、コーヒーの話だ。

フィンランドに続いて世界で2番めによくコーヒーを飲む国、スウェーデン。スーパーでよく売られているコーヒーブランドはスウェーデンのもので主なものは4つほどある。

スコーネ地方では特に濃い「スコーネロースト」が好まれ、ヘルシンボリにはスコーネローストで有名な「Zoegas」がある。Zoegasはこの辺のスーパーではよく「地元ブランド」として売られているし、私は先日も、ヘルシンボリで開催された貿易振興のセミナーでZoegasの創業者の成功話を聴いてきたところだった。

ところが、である。Zoegasはスイスの巨大食品コングロマリット企業のネスレに買収さいれていた。

ニールセンの調査によると、スウェーデンのコーヒー市場で一位の座にあるのはGevaliaブランドを買収したオランダ食品企業のJEDで市場シェアが29.9%。そして2位がZoegasやネスカフェブランドを所有するネスレだ(29.5%)。さらにネスレはこれからスターバックスと協業して、スウェーデンのスーパーでもスターバックスブランドのコーヒー粉や豆を売り出す。

この2社に続くのがArvid Nordqvist(17.7%)とLöfbergs Lila (9.3%)ブランドで、こちらは今もスウェーデンの創業者一家による経営が続いている2社だ。

私は長らくArvid Nordqvistのフレンチローストや他のローストが好きでよく買っていたけれど、最近はArvidやLöfbergsのオーガニック栽培の豆をいろいろ買って試している。(ルンドの地元焙煎珈琲のLoveコーヒーもおすすめですが、私はいまだに濃いローストから離れられない)。

資本関係のことは、昨日下記の新聞記事を読むまで知らなかったけど、これからはスーパーでコーヒーを買う時には、ますますArvidかLöfbergsの「ローカルブランド」を選ばなければと思いました!

www.sydsvenskan.se

© Hiromi Blomberg 2023