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コロナの中のコーヒーの未来

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Löfbergs(ロフベリス)は100年以上の歴史を誇るスウェーデン最大手のコーヒー販売会社だ。

毎年27,000トンのコーヒーを焙煎するロフベリスのコーヒーは、世界中で毎日1000万杯飲まれている換算になる。

コロナ禍の中でも、スウェーデン内でのコーヒー消費量は職場から家庭へと移った程度で大きな変化は見られなかった一方、ロフベリスが大きな市場を持つ他のスカンジナビア諸国、イギリス、さらには世界各地のイケアのレストランやカフェで飲まれていた輸出分が大きな打撃を被った。ロフベリスの売上の約半分はこうした外国への販売によるものだったからだ。

300名の従業員が働くカールスタッドの焙煎工場では、今、毎週月曜日のランチに合わせて20分間生産工程を止め、全員がCEOのラーシュ・アッペルクヴィストからの話を直接聞くことができるようにした。

危機の状況下では中間マネージャーを介した情報伝達ではなく、トップの声を直接聞くことが大切であるとアッペルクヴィストが理解したからだ。

ロフベリスでは今の所、焙煎に使用する生豆の入手はスピードは落ちているものの必要な分を確保することはできている。今後は、例えばコロナがコロンビアでどうなるのかなどが未来を左右すると心配するもの、アッペルクヴィストがもっと心配するのは、コーヒ豆販売のビジネルモデルの危うさだ。

コーヒー豆販売という1本の軸に頼っているだけでは、このような危機がくると簡単にやられてしまう、もっと他にもビジネスの柱となるものを確立する必要を強く感じているという。

そこでロフベリスが実験的に始めたのは、カールスタッドの住民にコーヒーを届けるサービス実験。下記の動画のようなかわいい配達車でフィーカを届けてくれるらしい。

FIKA HEMMA C/O LÖFBERGS (Youtube動画)

そういえば、スウェーデンを代表するクオリティーコーヒーのJohan &Nyströmは豆の販売とカフェの運営をずっと一緒にやっている。

コロナが落ち着く頃にはロフベリスに限らず、新しいなりわいがたくさん生まれているのかもしれない。

ロフベリス「コーヒー豆を売るだけのビジネスは脆い」

© Hiromi Blomberg 2023