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スウェーデンの固形石鹸

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「北欧唯一の石鹸工場」と記事にある、ヘルシンボリのVictoria Soapが好調だ。コロナ禍できちんと手洗うことがみんなの生活に組み込まれたという要因もあるが、実はその少し前から気候問題に感心のある若い人たちの間で固形石鹸の人気が高まっていた。

1905年創業で1924年からはスウェーデン王室御用達となっているVictoria Soupは世の中が液体石鹸に向かったときも固形石鹸に執着することをやめなかった。今年に入ってから売上は2倍以上に伸び、従業員も倍増。シフト交代制、生産の現場は24時間稼働を行っている。

実はこの工場でつくられている石鹸のほとんどは他社から注文をうけたOEM提供品。わずかに自社のブランドで販売している製品の9割は、実は主にアジアに輸出されていて特に人気があるのが日本。

スウェーデンに住んでいると、時々「このスウェーデンの石鹸を買ってきてほしい」と頼まれることがあるのだが、実はこの石鹸、スウェーデンではストックホルムの観光名所の近くなど特別なお店でしか売っていなくて、スーパーで普通に売られている商品ではないのだ。

日本では「ニューエッグパックソープ」として下記の記事のように紹介されているが、Victoria Soupが世界で一番よく使われているのは、実は日本かもしれない?

スウェーデン王室愛用の新感覚オールインワン石鹸「ニューエッグパックソープ」が話題

60年の長きに渡り、固形石鹸の凋落と復活を目の当たりにしてきた社長のJonny Freijさんは、今78歳。二人の娘を始めとする次の世代に社の経営を手渡す準備をしているそうだ。

その中で昨年とりあえず立ち上げたが、特に力も入れていなかったウェブショップが好調だという。これでスウェーデンに住む私たちも、VictoriaSoapを普通に買うことができるよう😅 この間、写真でLushの石鹸シャンプーとリンスを紹介したが、Victria Soapでも今後固形シャンプーの発売を計画している。

包装にプラスティックを必要とせず、形状も小さく運送にも負担をかけない固形石鹸。Jonnyさんによると衛生面でも液体ソープと比較するとその優位性は明確で、水分を7〜8%しか含まない固形石鹸ではたとえ表面にバクテリアがついてもすぐに死んでしまうらしい。一方液体にするとその中での菌の繁殖を抑えるために添加物を入れる必要がでてくるとJonnyさんの説明は続く。

Victoria Soapが買いたくなった私と同様の人は下記のサイトリンクからどうぞ。リコリスやリンゴンベリーが入った石鹸もあります♡ クリスマスのギフト用のパッケージもかわいらしすぎだわ。

Victoria Soap

スコーネの石鹸工場がパンデミックの中、絶好調

© Hiromi Blomberg 2023