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頭の中身の個人情報は渡したくないスウェーデン人

f:id:hiromi_blomberg:20210405140218j:plain昨日、配信した私の新ニュースレターswelog weekendの初号では「透明すぎる個人情報の扱いと社会の信頼」として、スウェーデンの個人情報サイト(!)での情報の扱われ方とその背後にある国としての立ち位置やそれに枠組みをあたえる法令について書いた。

今日は、もうひとつのタイプの「個人情報」、こちらは例えばSNS上での行動や私たちがインターネットを使う時に企業や組織が集めるているクッキーなど、いわば私たちが何を考えているのかがわかる情報についてスウェーデン人がどう考えているかを紹介したい。

賛否両論(Delade meningar)」と名付けられた、今年で7回目を迎えるスウェーデン人のネット上でのプライバシーの取り扱いに関する態度調査は、スウェーデンの税務庁、雇用サービス局、カールスタ大学とIAB Swedenが共同で行っている。

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レポートではスウェーデン人の10人に8人がSNSの利用に関してはメリットよりもリスクの方が高く、また2人に1人は情報の取り扱われ方が気になるのでネット上での行動を控えていると回答した。

スウェーデン人は新しい技術に関心が高く、また自分の生活にも取り入れることが比較的早い国民だが(スウェーデン人の10人中8人はネットでニュースを読んだり、SNSを使ったりという積極的なデジタルライフを送っていると回答している)、それでもネット上の個人情報がどのように使用されるかについては大きな懸念を持ってる。

具体的には3人に一人がSNSの利用で集められていく個人情報の取り扱われ方を心配している。また2021年の調査結果では、自分の閲覧履歴から自分の性的指向やその時の気分といったものや、政治的見解や趣味などを推測できると答えた人は半数いた。同じ設問への回答は2016年では19%に過ぎなかった。おそらくこれは、GDPRで私たちは各サイトが何を集めているかに意識的にならざるをえなくなったからだろう。

スウェーデンに暮らす私たちは、昨日書いた種類の個人の属性情報が世の中に出回っていることにはけっこう慣れているが、それでも自分の頭の中身を勝手に覗かれて情報を集められることは嫌う、ということだろうか。

そしてSNSには信頼をおいていないが、ほとんどの人が同じような個人情報を政府や統計、研究などに使われるのはOKであると回答しているのもスウェーデンらしい。

昨日の記事を書いている時には思いつかなかったが、少なくとも表向きは人を属性で差別することはよくない(場合によっては罪となる)という考え方が社会のベースとなっていることも、昨日の記事で取り扱ったような個人情報サイトが今も野放しという状況と関連があるのかもしれない。いや、これはこれでとても大きな問題であることにかわりないけど!

スウェーデン人は自分の情報のネットでの取り扱われ方を懸念(SVT)

© Hiromi Blomberg 2021