義父が昨年秋に他界し、今82歳の義母は郊外の大きな一軒家で1人で暮らしている。
体も頭も私よりはずっとシャープな彼女は、大きな庭の手入れから、いつもピカピカなリビングルームの掃除まで、できるところは全部自分で行い、ジムに、お友達とのお出かけにと、毎日忙しい。
そんな彼女が、こんな時自分を頼りないと思うと告白するのは、へんなタイプの訪問者が増えたこと。
スウェーデンの住宅地には塀や門扉のない家も多い。その開放的なところがいいのだが、義母の家も、道路から家の玄関までだれでも意思があれば入ってくることができるので、悪い心を持った人もウェルカム状態。
少し前に、どうもその玄関まで入っている人影を感じるということで、センサーで点灯する照明を玄関につけた。そうすると、こんどはやはり時々照明がつくといういう。
簡単に入ってこれないように、道路に面したところに柵でもおいたほうがいいのかも?という話もしていたところだ。
さて、さっき聞いたニュースでは、最近、強引な電力販売の訪問販売への苦情が増えているらしい。お年寄りなどがよくわからないうちに、電話で電力や他のサービスの契約をさせられたという苦情が増え、しばらく前に電話での合意だけでは売買が完了しないように法律が変更されている(電話の後、書面での確認が必要)。
そうすると今度は、安心させるために市役所や電力庁から来たと思わせるような嘘をついてまで訪問販売しようとする、ひどいモラルの販売員が増えているそうだ。今年に入ってからはNordic Green Energyという、いかにもな名前の会社への苦情が多数報告されている。
義母に、人が入ってこれないように柵をおいたらどうだろうと案をだしのは私なのだが、なんとなくメキシコとの壁をつくっているトランプ大統領を思い出してしまうという、ちょっとイケてない案ではある。