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スウェーデンで移民が仕事を見つけるには

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仕事ありきでスウェーデンに引っ越してきたのならいざしらず、まずはスウェーデンに来ることが目的で、そこから、さて仕事を探そうと思ってもこれは結構、というかとても大変だ。

引っ越してくる前に本国でしっかりキャリアを積んでいても、そんなものはスウェーデンではほとんど役にたたない。形だけの縁故で採用が決まるわけではないが、採用する側はその人がどんな人なのかしっかりリファレンスをとってからしか採用しないので、スウェーデンでの仕事を介したネットワークがどうしても必要になってくる。

仕事を介したネットワーク、しっかりしたリファレンス、というとなんだか大層な感じだが、ようはその人の仕事ぶりを見て評価してくれる人がいればいいので(その評価がポジティブでないとダメだとは思うけど…)、最初はお給料のでないインターンでもなんでもいいから「仕事」をすることが大切。それが次へとつながっていく……

と、一瞬、話しているのは私? と思ってしまったインタビューに答えていたのはシリアからの移民のGohfran Jamaluddeenさん。本国では建築家として活躍していたのに、スウェーデンではさっぱり仕事が見つからない。

とりあえずはスウェーデン語の勉強などを続けながら2年半がすぎたところで、彼女が出会ったのが、高学歴の移民に4ヶ月のインターンシップの場をマッチングして提供するJobbsprångというサービス。2016年にスタートしたこのサービスを利用した850名の70%が、その後すぐに職を見つけることに成功している。

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私がスウェーデンで初めて得た仕事は、6000以上ある日本語の漢字を全部書くというアルバイト。そしてそのアルバイトが終わった時に、同じ会社に営業アシスタントとしてそのまま雇ってもらうことができた。

スウェーデンに来る前は、東京のど真ん中の外資系企業でマネージャーとして働いていたので、金銭面での待遇には大きなギャップがあったが、なにしろ働けるだけで嬉しかったし、職場のなにもかもが新鮮で楽しかった。そしてその漢字を書くバイトの中で知り合った人たちはそのあとしっかり私のネットワークとなり、今の仕事にもつながっている。

私は運がよかっただけかもしれないが、一度作った縁はわらしべ長者のように次へ次へとつながっていくことは保証する。仕事を探している時に、給料のでないインターンシップを選ぶのは勇気がいるかもしれないが、3、4ヶ月なんてあっという間に経つし、それはその後一生続く財産になる。

今、仕事を探している人がいたら、あきらめないでなんでもやってみてください!

スウェーデンで仕事を見つける鍵はインターンシップにあり

© Hiromi Blomberg 2023