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体内埋め込みマイクロチップがつくる医療の未来

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スウェーデンがどれだけ革新的な技術を世界におくり続けてきたか、という説明では必ずといっていいほど登場する「ペースメーカー」。体の中に機器を埋め込むペースメーカーの技術が実現したのは1958年。スウェーデンは、歯のインプラント技術の発祥国でもある。

数年前には手に埋めたマイクロチップで電車に乗るという話題がニュースを賑わせたが(そういえば、あの会社はどうなったのだろう?)、今取り沙汰されているマイクロチップはやはり健康関連のもの。

スウェーデン王立工科大学(KTH)でマイクロ・ナノテクノロジーを研究する二クラス・ロクシェド准教授が紹介するマイクロチップ技術は多岐にわたる。

例えばそれは、糖尿患者の目の中にいれて体内のインスリン濃度を測定できるものであったり、カプセルに入ったセンサーを飲み込むことで腸内の様子を体の外側から観測できる技術であったり。

さらには、注射器で皮膚の下にセンサーを埋め込み、それにより例えば、新型コロナウイルスのような感染症が発症する前の段階で、感染を検出できるといった技術の研究はアメリカを始め各国でも急ピッチで進められている。感染症による血中の酸素濃度や体温の変化をマイクロチップでリアルタイムで測定することで可能になるとされている。

このニュースに合わせて公共放送SVTが、街に出て人々にマイクロチップを体に埋め込むことについてどう思っているかをきいていた。紹介されていたのはたった4,5名の回答者だったが1名を除き、病気の早期発見のためにそのようなチップは体に埋め込みたくない、という回答だった。 

しかし、この街頭インタビュー、意図するところだったのかどうかわからないけど、インタビューされていた人は、ほとんどみんなマスクしてましたね! ストックホルムは今こんな状況なのだろうか?

医療技術の未来・脳や目に埋め込むマイクロチップ

街できいてみました・病気の早期発見のためにチップを体に埋め込みますか?

© Hiromi Blomberg 2023