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北極圏でマイクロプラスチックの雪が降る

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気候変動の影響でどんどん氷が溶けていっていることを紹介したノルウェー領の北極圏にある群島、スヴァールバル諸島。

今回ドイツとスイスの研究者達が共同で実施した調査で明らかになったのは、その地の雪に驚くほど多くのマイクロプラスティックが含まれていること。調査では1リットルの雪に10,000以上ものプラスティックの粒子が含まれていることがわかった。

マイクロプラスティックはアジアなどの他の大陸からも風にのって飛んでくると見られており、地表から大気の流れと共に舞い上がったマイクロプラスティックが空気中ををさまよい北極圏上空でつくられる雪とともに地表に戻ってくるのではないかというのが研究者たちの見解だ。

破片にはプラスティック、ゴム、塗料などが含まれるが、中には生態系を脅かす特質をもったものもある。

これまではスヴァールバル諸島でなにが起こっているかなど北極圏のニュースを聞くことは少なかった。美しい氷と雪の世界から伝えられるニュースだけに、その恐ろしさや緊迫感が今ひとつピンとこないが、これからも心して北極圏ニュースに耳を傾けなくては!

北極圏で雪のようにマイクロプラスティックが降る

© Hiromi Blomberg 2023