swelog ニュースで語るスウェーデン

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警察の優先順位

f:id:hiromi_blomberg:20200320143828j:plain昨日の記事で、増え続ける感染者と病欠で減り続ける医療従事者の話を書いた。

夜のニュースでは集中治療室で対応にあたっている看護師が出演して「(人も医療器具も足りないような状態では)誰を優先して対応するかを選ばないといけない」という話をしていた。

危機的状態を人的努力でなんとかすべてカバーしようとするのが一般的な日本人の行動だと思うが、この国にいると「(すべてには対応できないので)何を優先するか」問題を常に意識して暮らすことになる。

集団が取る対応策においては優先される人と優先されない人が常にでる。だから人々も社会の優先順位を決める政治を自分事として受け取る。ワークライフバランスも長い休暇も、この国が何を優先させてきたかの結果だ。

さて、、、以前にも「人が足りなくて警察はどの犯罪を扱うかの優先順位を決めなくてはいけない」というニュースを扱ったことがある。その時はゴミ漁りは犯罪だけど警察は扱わないというのんびりしたニュース(警察が優先しない当たり前 )だったが、今朝はもっと深刻な「警察官の半分が病気になり自宅療養になると、何を優先させるか」という話がでていた。

警察には今のような「パンデミック」状態に対応するためのプランがあると説明されていたが、そこでは警察が扱うこと、扱わないことの優先順位がはっきり定義されているらしい。

警察の責任者は「(犯罪者も含む)市民も秩序をもって行動してほしい」と言いたげだったが、この声がどうか犯罪者にも届きますようにと願う金曜日の朝でした😅

© Hiromi Blomberg 2023