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現金を一掃したSwishは運営面の不安定さを残したまま成長する

固有の携帯電話番号に結び付けられた銀行口座への振込をスマートフォンを介して瞬時に決済できるシステムとアプリであるSwish。

2012年に、主に個人の銀行口座間決済をスマートフォンで簡単かつ安全に行うことを目的にスウェーデンの主要銀行が共同で開発した決済手段だが、次第に個人間だけではなく企業や組織への決済も扱うようになり爆発的に普及した。

2019年8月時点で716万人の個人ユーザーがいる。スウェーデンの人口は2019年6月で1028万人なので、恐ろしいほどの普及率だ。

私は1年半くらい前に日本の企業からの依頼で、スウェーデン人のお金の払い方を老若男女にインタビューしてまわったことがある。その時点で現金を使っている人は80代の女性を除きもういなかったが(小学生もデビットカードを持っていた)、スーパーなど普通の小売店ではほとんどの人がSwishではなくて、クレジットやデビットなどのカードで支払いが主流だった。これは現在でも変わっていない。

今週、大手新聞のダーゲンズ・ニューヘテルに掲載されたSwishの未来についてのインタビューで、Swishの運営母体のgetwswish ABのCEOは「近い将来Swishはカードでの支払いにもとって変わり、これ一つだけあればいい決済手段になるだろう」とコメントしている。

Swishが8月に発表したネット上の決済手段に関するアンケート調査では、Swishはカードによる決済よりも好まれており、まずはネット決済でカードに取って代わり、近い将来には店舗でのカード決済にも変わる手段になると予測しているようだ。

同時にSwishは、この夏も数分に渡って使えなくなるなどの運営障害が比較的頻繁に起こっており、これだけ使われている決済手段なのにいまだに国家が厳しく監督するという枠組みの中にも入っていない。

スウェーデンに住む私たちはいろんなインフラが機能停止に陥いる状態に結構慣れているけれども(やってこない電車、時々おちる行政のサーバー、止まったままのエスカレーターなど)、近い将来Swishが唯一の決済手段になった時に機能しなかったら、それはさすがにまずいでしょう!

私たちは「使えないこともある」ことを頭のどこかにおいたまま、決して信頼しきらないで使っていった方がよさそうだ。

SwishのCEOはサービスの脆弱さには口を閉ざす