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ライブ配信が苦境を救う

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インスタグラムなどのライブ配信見てますか? 

スマホやパソコンに関わる時間そのものを減らそうというデジミニ生活(『デジタル・ミニマリスト』を参照ください)を送っている私にはまったく縁のないものだが、「今」を共有しているその魅力にはまる人がいるのもよくわかる。

そして、このライブ感が苦難の時を乗り越えるための大きな助けになっている事例がドキュメンタリーでまとめられていた。

例えば、ボーイフレンドが自殺してしまった若い女性。周囲からの無言のプレッシャーからか、行動上はパーティーにいったりと元気に振る舞う一方で、精神状態はどんどん悪くなり自身も自殺を考えるまでになった。

彼女はある日メイキャップの様子をライブ配信を開始したが、そのうちに見てくれる人たちに気分がすぐれないことやつらい気持ちなどを話しはじめると、愛のこもった激励のコメントが続々と寄せられるようになった。いまでは自分がこのライブ配信は彼女の生活にはなくてはならないものになり、毎晩3時間から4時間ほども配信している。自身は現在精神的に安定しているので、自分の経験が他の人に役立つことを祈っているという。

www.svt.se

また、幼い息子を失くした母親はフェイスブックの「子どもを失くした親たち」という非公開グループで、つらい状況を乗り越えられそうにないことを話すとすぐに他のグループのメンバーから返信がはいり、それが毎日の暮らしの中で大きな助けとなっていることを話している。

どちらにも共通しているのは、苦境を乗り越える助けは身近な家族や友人ではなく、ネットの中の見知らぬ、しかし、同じような苦しみを味わっている人だ。SNSのライブ配信が今日もだれかの命を救っているのだろう。

学者の見解「助けが必要な人の命綱になっている」

© Hiromi Blomberg 2023