統計資料がはっきりしていているスウェーデンにいると、社会で起きていることが時々思いもせぬ数字に現れてきて「ほんまかいな!」と驚くわけだが、今朝もこのニュースの見出しを見て「へえー」となった。
社会庁の統計によると、不妊手術(パイプカット)を受ける男性が年々増え続けている。2018年に実施したと社会庁の統計に登録された人は2655人で、2005年からの10年間は毎年1500人から2000人程度を推移していたから、これははっきりとした増加傾向となっている。
中でも目立つのは20代、30代の若い男性の増加だが、中心となっているは以前からと変わらず40歳から44歳の人たちだ。不妊手術をする理由としては、一緒のパートナーとの間ですでに望む数の子供がいて、これ以上子供はほしくないというのが一般的だそうだ。
この不妊手術は25歳未満の人では実施できない。また手術したことを後悔した場合は再手術してカットした精管をつなげることもできるそうだが、その場合子供を授かる確立は半減してしまうそうだ。
増加は近年のフェミニズムや多様性の尊重の反映ではないかと見る識者もいるが、自分の子供を持ちたくないと決意して手術にやってくる若い人は、数は多くないが昔から一定数いるそうだ。
ストックホルムだけでみると2015年に260人だった登録数は2018年には854人になったそうで、やはりなにか潮流の変化が起きているとみるのがしっくりきそうだ。