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意見の異なる見知らぬ他人と「対面で」話す

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スウェーデンの公共放送SVTの新しい取り組みがおもしろい。まだテレビ番組になるかどうかも決まってないが、始まったプロジェクトはこうだ。

今スウェーデンを二分する社会トピックに関して自分とは意見の異なる人と「対面で」話してみよう、というのがその企画。

最近の世論調査の結果から極端に意見の分かれることの多い以下のような質問に、自分とは真逆の答えをした人と会ってみる場を提供しようというものだ。

  • 環境のために肉食を控えるべきか否か?
  • 物乞いは禁止するべきか否か?
  • 難民の受け入れは減らすべきか否か? 

プロジェクトのサイトで質問に答えて参加を表明すると、自分と正反対の答えをした人とのマッチングをSVTが行ってくれ(すべての人がマッチングされるわけではない)11月23日に開催予定の「ご対面デー」にその人と会うことができる。

会ったからといってそこで激しい意見を戦わせたり説得するためのディベートを行うのではなく「自分と正反対の意見を持つ人と会って話してみよう」というのが企画の趣旨だ。

政治家たちが激しく意見を戦わせるのでもなく、SNSの匿名アカウントで口汚く罵り合うのでもなく、「違う意見の生身の人間と対面で話してみる」、いまのところはそこまでの企画だ。

私は企画への参加は表明してないが、質問には答えてみた。どれもYesかNoで答えようとすると結構難しい。私と同じようにはっきり答えるのが難しい人も多いはず、だからよけい両極端な意見がよく響くのかもしれない。

私はせめて11月23日までに自分の意見をはっきりさせるところから始めないとダメだな、こりゃ! 勉強します!

スウェーデンはどれくらい二極化しているのか?

© Hiromi Blomberg 2023