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「スワッティング」がやってきた

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北米を中心として世間を騒がせている悪質ないたずら、「スワッティング」がスウェーデンにもやってきた。現在のところ、スウェーデンでスワッティングの標的になっているのは女性ゲーマー。

「スワッティング」とは、SWAT部隊の出動が必要となるような緊急事件の虚偽通報を警察などに行う悪質ないたずらのことをいう。

”スワッティング(Swatting)は、緊急通報用電話番号を悪用し、何らかの大事件が起こっているとする虚偽の通報によって対象の元に警察官などを派遣させるという悪戯である。名称はアメリカ合衆国の警察特殊部隊SWATに由来する。

スワッティングはインターネット上での嫌がらせに端を発しており、個人的な報復や信用の毀損などを目的とした悪戯・嫌がらせとして報告書のみで処理された事例から、実際に爆発物処理班や重武装のSWATチームといった警察部隊の派遣が行われた事例、学校や企業の集団避難を促した事例なども知られている。”

ウィキペディアより

スウェーデンでこれまでに明らかにされたスワッティングの多くは、ゲームライブ動画配信サイトのTwitchで、自身のゲームプレイを実況中継していた若い女性たちを標的をしている。

実況放送のまさにその最中に、彼女たちが押し入った犯罪者に人質に取られているなどといった嘘の情報を、近隣に住む人の電話番号をネットで検索してメッセージを送り、驚いたその人達が警察に通報し緊急対応班を出動させるといった事件が何件か発生している。

 スウェーデンでは名前など個人情報の一部がわかれば、その人の住所や電話番号などをネットで簡単に検索できる状況もあいまって、スワッティングには最適(?)な環境なのかもしれない……

アメリカではこの悪質ないたずらでSWAT部隊が罪のない人に銃を向ける事態にまで陥っており、スウェーデンでも、ただでさえ足りていない警察のリソースを圧迫する上、多くの罪のない人を危険に巻き込む可能性がある。

まずは、このような悪質極まるイタズラが増えてきていることを覚えておかなくては。

人質事件の嘘の通報で、警察は「スワッティング」の可能性を疑う

© Hiromi Blomberg 2023