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もっと進化したBank ID詐欺・今度の犠牲者は学生

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住宅供給不足のウメオで、学生へのBank IDを使った詐欺が勃発している。

学生への詐欺の手口は、これまでに報道された主に高齢者をねらった詐欺の手口に似ている。電話の向こう側でBank IDを使うことを指示され、その瞬間に詐欺師はあなたの銀行口座にまんまと潜入している。

他人からの支持で絶対Bank IDを使ってはいけません!

ただ、基本的な方法は同じでも詐欺の具体的なやり方はぐっと進化していた。

1万クローナ(約12万円)近くをだましとられた20歳の学生リンダさんは、Facebookでアパートの貸し情報を見つけた。

メッセージをやり取りする中で貸し手におかしなところはなく、リンダさんの支払い能力を確認するために信用格付け会社のサイトで銀行口座番号を含む自身の情報を入力するように指示された。

信用調査には少額の支払いが必要で、その支払いのためにBank IDを使ったところエラーメッセージが帰ってきた。(費用はリンダさんがまず建て替えて、後で貸し手が相殺すると言われていた)。改めて銀行口座にログインしたところ口座の残高が1万クローナ増えている?

詐欺師は、なんからの間違いでリンダさんの口座にお金を振り込んでしまったようなので、そのお金を振り込みなおしてほしいと説明。振込先の口座を指示され、彼女は慌てて振込を行った。

しかし、実はこれは詐欺師が最初のBank IDでの承認により彼女の口座に潜入し、リンダさん自身の口座間でお金を移動させていたもの。彼女は自分自身で自分のお金を言われた口座へ送ってしまうこととなった。

振込の手続きをリンダさん自身で行っていることから、銀行の救済の対象にはならないという。

こういう詐欺師の手口は、焦って思考停止状態のところへ、矢継ぎ早な指示を出すというもの。わかってはいても実際そういう立場になると、判断は難しそう。

でもこれだけは頭に叩き込んでおくとよさそう→

他人からの支持で絶対Bank IDを使ってはいけません!

「本当によく考えられている」と警察が貸しアパートを巡る詐欺についてコメント

貸しアパートの広告で数千クローナも騙されたリンダさん

 

 

© Hiromi Blomberg 2023