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何がウプサラを変えたのか?

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昨日の夜、パリに住む友人と久しぶりに話したら、生活環境が思っていた以上に違っていて驚いた。パリでは、ジムもやってない、6人までしか集まれない。外出時はもちろんマスクだし、夜9時以降は外出しちゃいけない、などなど。生活はあらゆる側面で制限されている。

一方、ルンドに住む私は、ヨガにも行くことができるし、今日の夜はランニングのレッスンの日で20人くらいの人と一緒にグループで走ったりもする。これきっと、毎日のウェルビーイングに大きな影響を与えているに違いない。

そんなスウェーデンでも新型コロナウイルスの感染は全般的に拡大している。以前より「感染状況により地域的に制限を行うことがある」と言われていた通り、昨日はウプサラでの状況悪化に伴い、この街の住民に新しい行動制限要請がでた。これは、ウプサラで集中治療室で手当を受ける重篤な患者の数が増えてきたことを背景として決定された対応策だ。

ウプサラの住民は「同居の家族以外の人との接触をさける」ようにとされたが、細微に渡る要請でもないので、実際にどう行動に移していくかは今回も個々人に判断を任すことになる。ジムや職場に行くことはできるだけ避け、公共交通機関もなるべく使わないことは伝えられた。

SVTでは公衆衛生庁のアンデシュ・テグネルにインタビューして、もう少し具体的なシーンを想定しての回答を引き出していたが、彼は「まずは、パーティーや集会などをやめること。お店での買い物や美容室などはこれまで通りでOK」と説明する。

ウプサラではこの状態をまずは2週間続けて様子をみ、その先の対応策を判断することになる。公衆衛生庁では状況が改善されない場合は、この先5,6段階にわたる行動制限要請を行う準備があるそうだ。

よく「スウェーデンの対応策はいかがなものだったのか?」が議論されるが、これまで同じ要請に従って行動してきて、同じように学生の多い中規模の街でも、例えばウプサラとルンドでの感染状況はずいぶん違う。国別に数字を比較してもあまり意味がないのかも、といったら言い過ぎなのだろうか?

ウプサラがコロナ対応策強化ースウェーデン初

ウプサラの状況にテグネルがコメント「さらなる制限が必要になる可能性も」

© Hiromi Blomberg 2023