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ボルボにみる「成長と発展」の捉え方

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今年の上半期、ボルボは34万台を売り上げてボルボ史上最高の売上を記録した。しかし、同時に750人の人員削減を決定した。販売台数が増え売上も増えても、競合との間での価格競争や新しい関税の適応などが利益を圧迫しコストを削減する必要がある。

会社の「成長」や業績をどう見るかは、昔と比べてとても複雑になっているように思う。

ボルボが中国の吉利汽車の傘下にはいって9年、従業員数も2万4千人から4万4千人まで増加し「成長」を続けてきたボルボ。資本は潤沢にある中国から受け、経営判断上の独立性を保ったまま「スウェーデン企業」として躍進しているように見える。

昨日は、ボルボから3000人吉利から5000人が転籍して、ハイブリッド車用の次世代エンジンを開発する新会社を設立するとの発表があった。ボルボはディーゼル車の開発をやめ、2025年までに売上の半分が電気自動車とすることを目標としているが、この新型エンジンは残りの半分を占める計画のハイブリッド車で使われる予定だ。

私は、車は持っていないし関心もないのだけれど、ボルボがどのように「成長」もしくは「発展」していくのかは、産業や人々の暮らしや地球の未来の兆しを占うようでとても気になる。今後もボルボのニュースをどう受け取るのかの判断を自分の頭ですることが求められ続けるのだろう。

ボルボが絶好調、しかし人員削減

ボルボと吉利がエンジン新会社の共同設立へ

少し前の記事ですが、ボルボについて日本語でよくまとまっている

business.nikkei.com

 

© Hiromi Blomberg 2023