ダーゲンス・ニュヘテルがIpsosと共同で行った最新の有権者バロメータ調査では、スウェーデンは過去9年間で最も左よりに傾いていることがわかった。仮に今日選挙が行われたら、社会民主党、左党、環境党の支持者合計で50%を上回る。現政権側の穏健党、スウェーデン民主党、自由党、キリスト教民主党の支持合計は43%にとどまった。
この調査は「もしも今日選挙が行われたら、どの政党に投票しますか? 政府はよい仕事をしていると思いますか? 政権が野党に変われば、よりよくなると思いますか?」などを定期的に調査している。
昨年の9月に選挙が行われ右派連合が政権を担当するようになってから、マグダレーナ・アンデション元首相に率いられた社会民主党(今回37%)、ならびに左党(9%)の支持は高くなったまま推移している。一方、落ち込みが続いていたスウェーデン民主党(19%)と穏健党(18%)の支持もだいだいこのあたりで固定してきたよう。
私は、社会は進化続けていたが今激しいバックラッシュにあっている、進んでいたものが後退しているのではと考えていた時は、これから先どうなるのだろうと不安になっていたが、社会には意見の異なる人たちが常にいて、それがいつも綱引きをしている状態だと考えると、今起きていることも落ち着いて見ていられるようになった。(ちょっと前にニュースレターにも書いてみた)。引かれた綱は引き返せばよいだけだから。
綱には支持政党といった太いものから、原発や移民政策、そしてLGBTQの人権などのある問題に特化したものまでいろいろある。同時多発的にさまざまな場所で、いろんな太さのいろんな綱引きが行われているが、自分が応援したいすべての綱を同時に引くことはちょっとむずかしい。
自分がどれかの綱を引いているうちに、どこか別のところで自分が応援したい綱が負けそうになっていると、慌ててそこに応援にいったりするというようなやり方でいいのだと思う。そんな時にはもちろん、それまで傍観者として綱引きに参加していなかった人たちも応援に参加してくれれば嬉しい。
さて、みなさんは今日はどの綱を引いておられるだろうか?