swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

昆虫を食べる時代

EUで食用昆虫養殖に指針 EUは来年にも食用昆虫の養殖に関する法的整備を整える方針で、スウェーデンでも昆虫養殖時代が始まろうとしている。 昆虫食先進国フィンランド フィンランドではこれに先立ち、2017年11月から昆虫を材料をした食品の製造と販売が認可…

スウェーデンのインプラント問題

スウェーデン発の歯科技術でもあるインプラントが問題になっている。 これまでの入れ歯やブリッジといった技術にかわって、多くの人が歯のインプラント(欠損歯の代わりに顎の骨に直接チタンなどのネジ土台を埋め込み、その上に人工歯を取り付けたもの)を選…

クリスマスソングの功罪

伝統的なスウェーデンのクリスマスの飾り付けは日本に比べるとピカピカしておらず、しっとりと美しい。 が、最近はショッピングセンターなどはどこも日本と同じような感じで、かつ、クリスマスソングが絶え間なく結構な音量で流れていたりする。 一年のうち…

ミニマリストになる勇気

今回の11月の日本滞在で買った新刊本は『日本が売られる』『日日是好日』に『100万円で家を買い、週3日働く』。 どの本も読む価値があったけど、最後の三浦展さんの本は私が知らなかった日本の新しい動きがたくさん書いてあって勇気付けられた。 日本から比…

光の散歩道

クリスマスまであと一ヶ月のこの週末から、街中でクリスマスのイリュミネーションが始まった。 凍った空気に映える少し地味めで、トナカイやヘラジカを型どった大きな光の飾り付けは、美しいだけではなく明るくすることで街のセキュリティを上げる使命も担っ…

イノシシにレスペクトを

金曜日の夜、郊外を走るバスにのっていたらドンという衝撃と共に急ブレーキで止まった。イノシシが道の真中に出てきて止まり、衝突を裂けることができなかったらしい。 幸いにもバスは前面が少し壊れたぐらいですみ、ぶつかったイノシシもそのまま森の方へ逃…

ファンドビジネスの甘い罠

もう3,4年位前か、ファンド販売会社の主催で軽く食事をしたあと映画がダタでみれるという会に友人に誘われ参加した。後日、年金ファンド運用のための個別ミーティングを一度したが、担当者がいまいち信用できずその一回きりで断ったことがある。 昨日、26…

透明すぎる選挙

スウェーデン社会の強さは、政治や行政の透明性の高さにある。誰が何をどこでどのように決定したのかの情報へのアクセスが保障され、また同時にそれを報道する機関の独立自由性も担保されている。 スウェーデンにきてはじめての選挙ではその透明性の高さ、と…

受信料から公共放送税へ

国会でラジオ・テレビの受信料の廃止、同時に公共放送税の導入が決定されて一週間。各家庭にこれまで受信料の徴収を担当していたラジオシェンストからこの度の変更のお知らせが届き始めた。 テレビのある各家庭別に、年に一律2400クローナ(約3万円)支払っ…

動かぬ人に未来なし

雪が降っても、道が凍っても、乳母車を押していても、外が真っ暗でも、親のかたきをとるかようにジョギングをする人が多いこのルンドにいると、スウェーデン人がトレーニング不足に陥ってると聞いてもにわかには信じがたい。 この度、35万人の労働者を20年間…

流行りのプレゼント

日本ではメルカリが人気だが、スウェーデンでは昔からあるリサイクルのお店の人気が衰えない。 こういった店は慈善団体などが運営していることが多く、利用者は不要になったものを持って行ったり、家具などの場合は無料で車で引取にきてもらう。店で販売した…

救急救助VRトレーニング

テロリストによる攻撃等、多くの人が一斉に攻撃された状況で救助隊員はどのように優先順をつけて救急活動を行うか? この状況を体験しながら行うトレーニングの実施には、多くの人をエキストラとして配置することが必要で、またトレーニングに参加する救急隊…

声をかけよう

自殺は女性より圧倒的に男性に多いということはスウェーデンに来るまでに知らず、こちらの新聞で始めてその事実を読んだときは驚いた。 スウェーデンの最近の調査では自殺者の7割は男性だ。 自殺する理由は人ぞれぞれだが、なぜ男性に多いかを様々な研究者…

ストレスとマウスピース

その多くはストレスによるものと思われる夜中の歯ぎしりに対処するため、昨年一年間だけで5万5千ものマウスピースが処方された。 2009年から24%増加したマウスピースの使用はどの年齢層にかかわらず増加。歯ぎしりの原因はストレスによるものが多いと考えら…

電気飛行機

環境のためにそろそろ飛行機は使うのをやめた方がいいのではないかと思い始めた人もいるスウェーデンで、新時代の軽量飛行機をつくりはじめた会社がある。 ルンドから電車で20分ほどのエスローブにあるその会社の名前はBlackwing(ブラックウイング)。 カー…

暗い暗い11月

太陽はどこへ行った! 私が日本で紅葉にも恵まれたこの2週間、スウェーデンでは太陽はお隠れになっていたそうだ。ストックホルムでは13日までの2週間合計で11時間の日照時間しかなく、例年と比べて非常に少ないという。 全国全体でも同様の傾向で、その中で…

スウェーデンはEUの右翼トレンドにNOといったのか?

今日の国会での首相信任投票で、穏健党のウルフ・クリステールソン党首は否決され、明日からまたアンドレアス・ノルレーン国会議長による調整が実施される。 右派連合の中央党と自由党は、右派連合のリーダーであるクリステールソンが首相になることを望みな…

男の子の遊びと女の子の遊び

スウェーデンでは少し前から「男らしさ」の話が熱くなっている。いわく、いくら男女平等とはいっても、生物学的に男性の属性、女性の属性というものがあるだろう、という話。 子供についてよく言われるのも親が何もしなくても、男の子は自然と車のおもちゃで…

食品プラスティック包装との付き合い方

スウェーデン人は買った食料のおそよ3分の1を廃棄してしまっているという。 温暖化で環境への関心が高まりプラスティック包装された食品をどうするか再考する人も出てきているが、実はパッケージにプラスティックが使われているかどうかよりも、食品廃棄に…

育児休暇は父が取る

今日の日曜日はスウェーデンでは父の日。 最新の統計数字では両親合わせて取ることのできる育児休暇(子供一人につき480日)のうち29%を父親が取得している。 その中で、スウェーデン最北部にあるドロテア・コミューンでは父親の取る育児休暇の割合は実に37…

灰色の空と落ち込む女心

日本に来て1週間。今日新幹線からみた青空に映える富士山で、スウェーデンの灰色の季節を忘れてしまいそうだが、彼の国では日がかなり短くなったのに、クリスマスの飾り付けはまだ本格的に始まっていない今が、一年のうちで一番暗い季節。 ストックホルム大…

スウェーデンのトランジションな人たち

10年以上前にイギリスを発祥とする「トランジション(スウェーデン語はOmställning)」のネットワークがスウェーデンでも広がりつつあるようだ。 運動の中心にあるのは、これ以上環境問題を悪化させないため都会を離れ、化石エネルギー消費を極力抑えた自給自…

子供・老人ミックスで言語を守る

老人ホームで住む高齢者の毎日に刺激を与え、子どもたちには年配の人間と共に過ごす時間を提供するため高齢者住宅と保育園を併設させる試みは、今おそらく世界の先進国各地で行われているだろう。 スウェーデンの最北、フィンランドとの国境上にあるエベルト…

みんな元気になった?

お年寄りがみんな元気になってサービスを受ける必要がなくなったから? それとも提供側のコミューン(市町村)が、サービスを受けることができる人の基準を厳しくしたから? 双方の理由が考えられるものの、長年に渡り同じ水準であった高齢者向け各種サービ…

砂糖をどうする?

砂糖と炭酸飲料を校内から排除し、給食では肉を減らし野菜を増やす。さらに学校給食を健康的な食生活と環境問題に関して学ぶ機会として活用せよ。 この度5年ぶりに出された食品庁からの学校への助言だ。 今回、食品庁としては初めて、学校での食と関連して…

自転車ヘルメットのハムレット状態

つけるべきか、つけざるべきか? 帰省中の京都は自転車が多い街だが、ヘルメットをかぶっている人はほとんどいない。 自転車に乗る15歳以下の子供にはヘルメット着用が義務付けられており、全国平均で4割程度の大人もヘルメットを着用するスウェーデンで、興…

女性は年末までタダ働き

EU内での男女間の賃金格差は16%にもなり、丸一年男性と同様に働いても女性は昨日の11月3日分までしかお給料をもらえない計算なるとEU委員会が発表している。委員会は認知を高めるため、11月3日をイコールペイ・デーとした。 EU委員会の計算では12%の差異が…

子供のデジタル教育論争

スウェーデンでは、来年夏の新年度から保育園での教育用ツールとしてタブレット端末等のデジタル技術を導入することが義務化される。 ヨーテボリ大学の教育法研究機関が最近発表した論文では、デジタルツールは読書や昔ながらのゲームや遊びに比較すると子供…

教師に会わない学生

スウェーデンの社会学を学ぶ学生は、教師による授業を週にたったの6時間しか受けていない。これは自然科学や工学系の学生の新入生たちの15時間と比べて、半分以下の数字。 この度スウェーデン高等教育管轄機関 (Universitetskanslersämbetet) がまとめた結果…

木に吊るされたコート達

「寒かったらこれを着てください」というメッセージと共に、街路樹にコートなどの冬服が吊るされる現象がスウェーデンにもやってきた。 ブルガリアやトルコでは以前より、ホームレスの人にあげるために街路樹に着せられたコートが目立つようになったそう。そ…

© Hiromi Blomberg 2023