swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

集中豪雨に備える集合住宅

少し前までは、日本の家は耐震補強工事や台風などの雨水対策などやらなくてはいけないことがあって大変だなぁ、スウェーデンではそんなことしなくていいから楽ちんだよね、とか呑気なことを考えていたが、スウェーデンでも近年の気候の変化を受けて「集中豪…

移民と警察官養成試験

スウェーデン警察は、両親もしくは自身が外国生まれの、外国にルーツを持つ警官を増やしたいと思っているが、そのような人は警察官養成試験に合格しにくくなっていることがSVTの調査でわかった。 社会から信頼を得るためにも、警察は警官の多様性を高めたい…

北欧女性創業者スタートアップ3選 swelog weekend

swelog weekend nr21 〈今週のブログ記事〉固い頭皮に「知の蒸しタオル」〈今週のテーマ〉 北欧女性創業者スタートアップ3選〈今週のスウェ推し〉By Malene Birger (デンマークでは?☺︎) 今週のswelog weekendは北欧発の女性創業者による注目のスタートア…

移民に多い容疑者になる確率、をどう考える

Bråという略称で呼ばれるスウェーデン国家犯罪防止委員会(Brottsförebyggande rådet)が2015年から2018年の間に犯罪の容疑者となった人たちの特性を、移民かどうかという切り口でまとめた報告書のまわりで論争が起こっている。 水曜日に発表されたこのレポ…

アルフォンス絵本シリーズとその時代性

スウェーデンで550万部、約30ヶ国語に翻訳された外国では400万部以上を売り上げた人気のアルフォンスシリーズの作者、グニッラ・ベリストロムが水曜日に亡くなった。79歳だった。 新聞記者としてキャリアをスタートした彼女は、世界中で人気のキャラクターと…

太っていく4才児たち

ストックホルムの南に位置するセーデルマンランド地方での統計調査では、肥満傾向にある4才児の割合が増え続けており、またパンデミックでこの流れが強化されている。 この地方では2018年には4才児の14%、2019年には15%が体重過多、また肥満であったが、…

スウェーデン軍がバルト海の監視を強化

バルト海南東部でのロシア軍の活動が活発になっていることを受けて、スウェーデン軍がゴットランドへ陸軍と海軍の配置人員を増強し、海上監視の強化とゴットランドにおける軍のプレゼンスを高めている。さらには空軍もこのバルト海の監視強化に関わっている…

予想以上に厳しい秋のコロナ

9月頃には最後に残ったコロナ関連規制も撤廃されるかも、という以前の見通しは甘く、現時点のスウェーデンでは規制は緩和されるべきでないというのが、公衆衛生庁ならびにハレングレン社会担当大臣の最新の見解だ。 (↓こちらは7月半ばあたりでのちょっと甘…

夏の終りの首相の辞意

あまりにも突然だったので、最初はフェイクニュースや冗談のたぐいなのかと思ったが、ステファン・ロベーン首相の辞任の意向は、本当の話だった。夏休みの間に自身と政党とスウェーデンの将来を、ゆっくり時間をかけて考えた上での決断だったようだ。 スウェ…

スウェーデンの民主主義とアフガニスタン swelog weekend

swelog weekend nr20 〈今週のブログ記事〉コロナと気候危機と(アフガニスタン)〈今週のテーマ〉 スウェーデンの民主主義とアフガニスタン〈今週のスウェ推し〉Cervera Vintage 今週のswelog weekendは、 スウェーデンとアフガニスタンのこれまで、そして…

ワクチン接種とコロナ入院患者の関係

ストックホルム地区の病院で行われた調査では、新型コロナウイルスによる入院患者の92%は、2回のワクチン接種が完了していない人だったことを、地区の医療サービス責任者が昨日の記者会見で伝えていた。 これはストックホルム地区で入院治療して退院した新…

シュールストレミング危機

以前より「解禁日」感が薄れてきたとはいえ、昨日はシュールストレミングの解禁日だった。こちらの映像では解禁日を楽しみにして、70年の長きに渡り、毎年シュールストレミングを食べ続けてきたボーさんが、正しいシュールストレミングの食べ方を教えてくれ…

求められるGDPの再定義、そして日本はお手本に

GDP(国内総生産)という考え方で世界が進んでいる限りは、気候危機問題を解決することはできないとして、ローマ・クラブが、GDPの定義を刷新することで、気候危機への影響を軽減できるかどうかを調査している。 GDP・一定期間に国内で生産された財貨・サー…

気候温暖化に備える病院

今年は、私の住んでいるアパートで初めて「蚊」と出会った。夏の間は、窓は網戸もなく開けっ放しなので、蛾はよく入ってきていたけど、このあたりで蚊を見かけたのは初めて。 これまでずっとスウェーデンでは食品が湿らないと思っていたけれど、最近はそうで…

遠くの有機栽培より地元の野菜

今、スウェーデンのニュースはアフガニスタンのニュースに埋め尽くされていて、情勢が気になりますが、ここでは今日もスウェーデンのニュースを……。カブールからは、今もSVTとタブロイド紙のエキスプレッセンの記者が現地から報道を続けています。 ーーーー…

若者とワクチンと男らしさ

若者はコロナ感染を撒き散らすとの汚名を着せられ、さらにはワクチン接種にも興味がないなどと言われてきたが、実はスウェーデンでは若年層でもワクチン接種は着実に進んでいることをTT通信社が報じている。 全国平均で見ても、18歳から29歳までの新型コロナ…

女々しい発明 swelog weekend

今日配信のswelog weekendは「女々しい発明」 swelog.theletter.jp 『存在しない女たち』、『マチズモを削り取れ』などの素晴らしい本にうーん! と唸った方々にぜひご紹介したいスウェーデン発の良書を取り上げています。 優れたアイディアであっても「女々…

増える高齢者の借金

65歳以上の高齢者が抱える借金が増えている。2017年末には180億クローナ(約2300億円)だった65歳以上の人の債務はこの4年で20億クローナ増え、昨年末には200億クローナ(約2580億円)を超えた。 これは近年、いわゆる団塊の世代の人たちがどんどん定年退職…

自分で作る棺桶

プラスティックの棺桶に入りたくないと、自分で自分用の木の棺桶を作ったのは大工として働いてきた88歳のグンナー・ヨンソンさん。 近くの森から切り出された木材を材料として、子どもの頃から多くの家具を作ってきたグンナーさんは、コロナ禍でも木のテーブ…

リモート裁判

パンデミックの特別な間だけだと考えられていた、地方裁判所での審理に警察官や証人、また容疑者がビデオや電話で参加するというやり方はコロナ禍が去っても続きそうだ、とFalu地方裁判所からSVTがレポートしている。 現行法では、裁判所員と審理を行う裁判…

世界のロールモデルを目指す「中部スウェーデン・ハイドロジェン・ヴァレー」

一昨日は氷河が融解していく北極圏周辺で新規採掘を行うために、国営石油企業にノルウェー政府が補助金を出している話に触れたが、今日はスウェーデンのエネルギー庁から支援を受けている「ミッドスウェーデン・ハイドロジェン・ヴァレー」の話を。 スウェー…

戻る観光客

私も先週四日間ほどストックホルムにいて実感したが、ストックホルムに外国からの観光客が戻りつつあるとダーゲンス・ニュヘテル(DN)が伝えている。 2021年7月のストックホルムのホテルの稼働率は43%で、これは昨年同月の2倍にあたる。ストックホルムのホ…

グリーンランドの採掘しない石油、グレタとVOGUE

2018年に「食料自給率」の記事で始めたこのブログ、今日で3周年、4年めに入りました。いつも読んでくださっているみなさま、ありがとうございます。記念に今日も気候危機の話題を。 .................. 世界最大級の石油・天然ガスが埋蔵されているが、今後…

The Swedish Family -swelog weekend

今週もswelog weekend配信しています。 テーマ記事はスウェーデンで人気のユーチューバーチャネル The Swedish Familyについて。 その他には 広告なしの新聞の値段 戻りつつある日常 北欧水彩画美術館、という構成です。 日本ではオリンピックも終わり、スウ…

電動キックボードへの投資合戦を考える

ストックホルムに来ています。と、書かずにはいられない、電動キックボードの現状。 今朝ホテルで読んだスヴェンスカ・ダーグブラーデットには、ストックホルムで乱立する電動キックボード各社の生き残りをかけた投資合戦について書かれていた。 昨日の金曜…

森の黄金、クラウドベリーの暗雲立ち込める未来

今、心配されているのは、気候温暖化などにより受粉の手助けをするマルハナバチ(Humlor)の数や活動が減り、質の良いクラウドベリーが減っていく可能性。クラウドベリーがなくなってしまうことはないが、大きくみずみずしい実をつけることが難しくなるだと…

住宅街を守る警備員

パリでフランス語を勉強していた時のクラスメートにメキシコ人のマリアがいて、彼女は政府高官の娘だった。そのマリアが「私たちは柵のなかの住宅地で暮らしている」と話していたことを強烈に覚えている。治安が悪いので、彼女の家族が住む住宅地はぐるりと…

マイクロソフトのTeamsと個人情報

使用しているクラウドサービスのサーバーが物理的にアメリカにあると、スウェーデン人の個人情報がアメリカの諜報機関などの手に渡ってしまう可能性があるという問題で、コロナ禍ですっかり身近なサービスになったマイクロソフトのTeamsの使用をスウェーデン…

いつもの夏、いつも以上の夏

SVTの取材によると、ストッホルム、ヨーテボリ、マルメを始めとするスウェーデンの5大地域の医療機関では、集中治療室の医師などすべての希望するスタッフにいつも通りの4週間の夏休みが与えられた。取材した医療機関の中には、休みの長さを3週間にする代…

世界一心のこもった拒絶と写真スパイ

「写真スパイ」 と聞き慣れない言葉で、オリンピック開催中の東京での取材生活を語っていたのは、スウェーデン大手新聞ダーゲンス・ニュヘテルのヨハン・エスク記者。 「写真スパイ」とは、オリンピックのために外国からやってきたジャーナリストや関係者が…

© Hiromi Blomberg 2023