swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

教会のストライキ (そしてヴァルボリのどんちゃん騒ぎとかがり火)

昨日の金曜日の朝からスウェーデン教会の職員がストライキに入っている。今このストライキに参加しているのは、教会の管理人、火葬場の職員や清掃職員など全国で500人に及ぶ。 これらの職員の多くを会員として抱える労働組合Kommunalによると、過去にはスウ…

突然口座残高がマイナスに😱

多分もう20年近く前、ネットバンキング専門で店舗を持たないSkandiaという銀行に口座を開設してお金を移したとたん、銀行のサイトにアクセスできなくなったことがあって、あぁ、なんとバカなことをした! ネットバンクなんてものを信じた結果、お金をなくし…

取るに足らない意見と感情の増幅

イースター週末に起こったコーランを燃やすデモとその後パトカーなどの炎上と多くの警官の負傷へと繋がった暴動を受けて、SVTが世論調査を実施していた。 特定の個人や集団を不快にさせるデモは禁止されるべきだと思うかという問いに対して、55%は反対して…

コロナ感染の新たなピークは5月中旬に

公衆衛生庁は、スウェーデンでは5月の中旬に新型コロナウイルス感染の新たなピークがやってくるという見解を発表した。これは4月からすべても行動規制要請がなくなったことの影響と、感染力の強いBA.2型の流行が影響すると考えられているから。 現在スウェー…

「Hen」の現在

「Hen(ヘン)」は、従来の「Han(ハン・彼)」や「Hon(フン・彼女)」にかわって性別に関係なく使えるものとして広がってきた代名詞で、実際にあちらこちらで使われるようになって10年くらい経つ。 この度、雑誌『Språk(言葉)』が実施した「もっともイラ…

魚のアニマルウェルフェア

スウェーデンの魚の養殖場では魚を解体する前に魚の意識をなくす処理が義務付けられているが、新しい研究結果ではそのレベルが十分ではなく、魚は意識が残っている状態で頭を落とされ、血抜きされているようだ、ということがわかった。 解体前に取られている…

2022年春のルイジアナ美術館 swelog weekend 55

今週はルイジアナ美術館です! コロナ禍を北欧随一の美術館はどう乗り切った? イースター休暇だった先週末に我が家から一番近い外国、デンマークのルイジアナ美術館へ行ってきた。美術館はどうコロナ禍をしのぎ、なにがどう変わったのかと、この北欧2国間…

子どもの足の写真売買と、いつものスローTV

Tik Tok、Instagram、Snapchat、Twitterなどのソーシャルメディアに、足の写真を集めたアカウントや、足の写真の売買についての広告が登場し、子どもたちが400クローナで自分の足の写真を売るように誘われる。そんな奇妙なことが起こっている。 取材に答えて…

コーランを燃やす政治家とスウェーデンで高まるテロの脅威

スウェーデン国立テロ脅威評価センターは(そんな機関があるのか)、このイースターの週末にあった反イスラム団体によるコーランの焼却行為で、スウェーデンに対するテロの脅威が高まる可能性があると発表した。 同センターによるとスウェーデンでテロが発生…

NATOについて誰がどんな発言をしているか

NHKの朝のニュース番組に、朝日新聞と読売新聞の政治部局長を呼んで、日本の自衛隊のあり方について10分程度の激論を戦わせる、そういった感じのディベートを、スウェーデン公共放送SVTは、頻繁にアレンジして視聴者に提示している。 昨日の朝のSVTの番組で…

難民受入予算の計上が、新たな難民危機を招く恐れ

昨日スウェーデンでは春の補正予算が発表され、内容にはこれまでにも発表されていたウクライナからの難民受け入れのための大胆な予算の再配分も含まれている。 swelog.miraioffice.com 問題はこの予算は、当初は他の国際援助に使われる予定だった資金である…

ムードマネージャー

イースターのロング・ウィークエンドの後では、会社に行く気が起こらない? そんな時は「ムードマネージャー」が、会社に行きたくなるようにムードを盛り上げてくれるかもしれない。 マルメのIT企業Fellowminds社で新しくムードマネージャーに任命されたイザ…

叫び、怒鳴る人たち

それなりに長く生きているが、これまでにこんなにも怒鳴っている人を近くでみたことはなかったように思う。 土曜日にルンドのお花屋さんの前で花を選んでいたら、向かいのパン屋さんの入り口のあたりで、1人の女性がありったけの怒りと力で、何かにむけて怒…

摂食障害と男性、ビーガン、遺伝子 swelog weekend 54

今週は摂食障害に関してです。男性の摂食障害とか、これまであまり語られていなかったことなど。 公共放送SVTが、多くの取材とインタビューに基づく摂食障害に関する番組を配信している。番組はこれまでに私も知らなかった3つのポイントを明らかにしていた…

大手スーパーは食品ロス半減の早期達成を目指す

スウェーデンの5つの大手スーパーは、国連の持続可能な開発目標から5年早く、2025年までに食品廃棄物量の半減を目指している。 ストックホルムのハーガスターデンにあるCoopでは、賞味期限が切れそうな食品で惣菜をつくって売るだけではなく、レストランも…

スウェーデンが高くなる

とどまるところを知らないスウェーデンでのインフレと、進む円安で、この先日本から旅行に来る人には、スウェーデンはとても物価の高い国と感じるかもしれない。 木曜日にスウェーデン統計庁から発表された最新の統計によると、3月のスウェーデンのインフレ…

好調な労働市場と長期失業者の増加

スウェーデンの失業者は2年半ぶりの低率となり、雇用サービス庁の扱う求人数は過去最高。同庁の統計によれば、スウェーデンの3月の失業率は7.0%で、これは2019年9月以来の低水準。現在登録されている求人は20万7000件あり、特に銀行などの金融(なぜ?)や…

戦争とグローバリゼーション

スウェーデンの企業はウクライナ戦争によって引き起こされたサプライチェーン上の問題に悩まされており、その対策として在庫を増やしたり、生産や購買の拠点をスウェーデンやヨーロッパに移動させたりしていることが、3月末に実施された調査でわかった。 ス…

1人でやってくる子ども、残されたペット

シリアからの難民危機の時には1人で逃げてくる男の子が多く、うちの近所の使われていなかった保育所の施設が、一時その子たちの宿泊施設になったことがあった。今回のウクライナの戦争では、母親と逃げてくる子どもたちの映像を多く見ていたせいが、1人で…

エクストリーム・ベビーカー・ラン

昨日開催されたヨーテボリマラソンの予選で、自分の2組の双子、合わせて4人の子どもをベビーカーに載せて10キロ走ったのはハンナ・スコールブラットさん。 これまでギネスブックにはベビーカーに1人、2人、3人そして5人の子どもを乗せて10キロ走った記録が…

戦争の影の気候危機 swelog weekend 53

本日配信したニュースレターでは、IPCCの最新の報告書とスウェーデンの関係について取り上げています。 swelog.theletter.jp 「swelog weekend」はスウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるswelogのブロムベリひろみがお届けするニュースレターです。一週…

ソーシャルメディアと初めての選挙

スウェーデンインターネット財団がこの度まとめた報告書によると、この秋の選挙で初めて投票する人は、政治に関する情報のほとんどをSNSから得ることになる。 財団が行った調査によると、初めて投票する人の10人に4人が毎日SNSで政治に関する情報を読んでい…

5人に1人が3度めのワクチン接種後、2ヶ月以内にオミクロンに感染という研究結果

を発表したのはストックホルムのダンデリュード病院の研究者たち。ここで行われている大規模Communityプロジェクトは、パンデミック初期から、感染後またワクチン接種後の免疫について研究を続けてきた。 今回、6回目となるサブスタディでは、375名の病院の…

増えた子ども向け出版物で目立つボディ・ポジティブ本

昨日発表されたスウェーデンの児童図書に関する統計によると、児童・青少年向けの書籍の出版が3年ぶりに増加し、また本で取り上げられているテーマとしては、自分の体を肯定するボディ・ポジティズムが目立った。 スウェーデン児童図書協会(Sbi)のまとめに…

親はSNS上で子どもの権利をきちんと守っているのか?

トイレに座っている3歳の子どもの写真をインスタグラムに上げることは、子どものプライバシーの侵害に当たるのか? 子どもが泣き叫んでいる写真をシェアすることは児童虐待ではないのか? またインフルエンサーが自分の子どもと一緒の画像をアップすること…

残虐でひどい戦争の映像と、いつもの暮らし

「凄まじい映像ですのでご注意ください」と説明があった後で、ブチャに入ったSVTの記者が夜7時30分からのニュース番組で伝える映像は、凄まじいやショッキングという言葉では表せないような凄惨なものだった。 ついこの間までストックホルムのニューススタ…

志願者が増えても、増えない警官訓練生

警官を増やすだけでギャングによる銃撃事件は減らないようだが、今のところは警官を増やすことが目標となっているスウェーデン。 インスタグラムなどでの募集広告も功を奏したのか、警察官学校への応募は順調に増えており昨年は過去最高の申込みがあったが、…

新規幹部採用は前期高齢者で swelog weekend 52

今週は職場でのエイジズムと、年齢と仕事の新しい関係についてです! swelog.theletter.jp 「swelog weekend」はスウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるswelogのブロムベリひろみがお届けするニュースレターです。一週間のブログ記事を、レターでしか配…

包装用プラスティクの価格高騰で、さらに高くなる食品の値段

食品などの価格が上昇していることは、これまでにも何度か取り上げてきたが、今日の話はその食品の包装用のプラスティックの価格が、戦争の影響もありさらに上がっていて、食品価格の高騰に拍車をかけそうだ、という話。 swelog.miraioffice.com プラスティ…

移民、難民の国。そして異国で暮らす女たち | スウェーデン発! みんなと地球の“ラーゴム”なくらしvol.7

今日、公開された今月の連載は「難民、移民について」。難民を数多く受け入れてきたが、そんな遠くない昔には、スウェーデン自体が、とても多くの人が貧しさからアメリカに移住したという歴史や、場所を問わず、突然自国を離れ異国で暮らすことになっても強…

© Hiromi Blomberg 2023