swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

北欧通信124 ブログ、11月から再開します

急激な寒波に風邪を引いてしまったようで、2、3日から4、5日休みます、としてブログを休んでおりましたが、かかってしまっていたのは風邪ではなくて初めてのコロナでした。ようやく風邪が治りかけてきたかな?と思ったところで、急に食べ物の味がしなくなり…

4、5日休みます

急激な寒波に風邪引いてしまったようで、熱で体中が痛いです☹︎ ブログやニュースレターをしばらく休みます。みなさまもお気をつけて。(追記:「2、3日」から「4、5日」に変更しました)

世界中で座り込むグレタ

このブログは、ちょうどグレタ・トゥーンベリがスウェーデンの国会の前で一人で静かに座り込みデモを開始したのと、時を同じくして始まっているのだけれど、その5年の間に彼女は各地学校ストライキの原動力になり、世界をまわって講演し、しかしその訴えに…

北欧の温暖化、感染症、そして湿度に、アパートの虫!

地球温暖化は、北欧では世界の他の場所よりも「4倍」のスピードで進行している。(あれ、これ、以前は「2倍」と書いているものをよく読んだような気がしているのだけど、加速した?) 温暖化は多くの生き物の分布の北限が移動していることを意味し、それと…

「ラーゴム」にぽっちゃりで長生き

「みんなと地球のラーゴムな暮らし」という連載まで持っている私だけど、「ラーゴム(Lagom)」という言葉は日本語に訳すのに難しいと常々思う。デンマーク語の「ヒュッゲ」は言葉自体がポジティブだと思うのだけど、「ラーゴム」は多くもなく少なくもない、…

「軍に関するフランスの過ちをくり返すな」

激化する暴力の波を食い止めるため10月頭にスウェーデン政府が国防軍による警察の支援を決定したことに、フランスの研究者がフランスと同じような過ちを犯すな、と呼びかけている。 swelog.miraioffice.com 政治における軍隊の役割について研究しているChiar…

北欧通信 123 AIがつくるもうひとつの『仮面/ペルソナ』

AIが支配すると映画はどうなるか? スウェーデン最大の映画祭であるヨーテボリ映画祭は世界で最も議論されてきたイングマール・ベルイマンの『仮面/ペルソナ』を題材に壮大な実験を計画している。そしてこの試みに参加するのはトーベ・ヤンソンの映画やカウ…

世界で一番醜い芝生コンテスト

取り上げた方がいいような大きなニュースは他にいろいろあるものの、このゴッドランドからのニュースを見逃していたことに気がついたので、今日はこちらの「醜い芝生コンテスト」について書いておく。 ゴットランド島は長年水不足に悩まされていて、昨年は水…

グレタの説明する市民的不服従「私の行動は緊急事態規定により、罰せられるべきではないはずだ」

水曜日にマルメの裁判所で、グレタ・トゥーンベリに2度目の有罪判決が下ったというニュースを見かけたらと思ったら、彼女は昨日早くもオスロの座り込みデモへの参加の別のニュースで登場した。 7月にマルメの港で行われたデモで、警察の退去命令に従わなった…

スウェーデンのパレスチナ人とユダヤ人

最近はイランやウクライナの旗を持った人たちが目立つが、2000年代頭に私がスウェーデンに引っ越してきた時から長い間、街の広場で大きな旗を持って集まっている人たちといえば、それはパレスチナの人たちだった。この火曜日には、マルメの広場でイスラエル…

若者はSNSでシェアしない

最近発表されたいくつかの調査報告書によると、スウェーデンの子どもや若者の半数以上はSNSで自分のコンテンツを共有することはせず、また個人情報がオンライン上に出回ることを懸念している。高齢者ではそのようなトレンドは始まっていない。 国家メディア…

極北の地でクラウドベリー

北極圏で急速にとけてなくなっていく氷。その状況に警鐘をならすためにスヴァールバル諸島での「氷の音楽」を以前紹介したことがあったが、今日のニュースはこのスヴァールバルで初めて熟したクラウドベリー(Hjortron)が発見されたというもの。数週間前に…

マルメでギャンクによる銃撃や爆発事件が減った理由

最近の銃撃や爆発事件はストックホルムやウプサラに集中しており、一時はスウェーデンで一番恐ろしいところだと悪名高かったマルメでの暴力事件は減っている。2017年をピークとして銃撃事件は半数以下、爆発事件は6分の1以下まで減った。この数字の背景にあ…

北欧通信122 経済界も地方自治体も心配する、スウェーデン政府の気候変動対応策

ガソリンとディーゼルへの減税を行ったことで、スウェーデンのクリステルソンは、気候温暖化ガスの排出量を意図的に増加させた近代初の首相となった。自治体との間の都市環境協定に基づく持続可能性型社会への移行を促すための資金援助の打ち切りも決めるな…

スウェーデンと資本関係が切れたSASと、その小口株主、そしてユーロボーナス

長い間、経営危機に陥っていたSAS・スカンジナビア航空だが、この度エールフランス-KLMオランダ航空が大株主になることが決まり、同時に株式の上場廃止が発表された。新しいSASの株主はエアーフランス-KLM(19%)の他に、デンマーク国(25.8%)、資産運用…

北欧のノーベル賞受賞者の、受賞の瞬間のいつもの日常

コロナのワクチンの話と違って、「アト秒」と言われてもよくわからないのだけれど、今年のノーベル物理学賞のうちの一人は、その「アト秒」で光出する手法を開発したルンド大学教授のアンヌ・ルイエさんだった。 受賞の発表の瞬間、彼女は大学で講義中で、早…

秋冬に電動アシスト自転車を無償で提供。冬用タイヤも

え、どういうことなのか、意味不明? これはフォヴデというコミューンが、夏が終わっても自動車通勤に戻るのではなく、夏と同様自転車での通勤を続けてもらうために、無償で電動アシスト自転車を貸し出したり、冬用タイヤを貸し出したりするプロジェクト。プ…

週末だけ働いて給与はフルタイム分もらう

ラホルム・コミューンでホームヘルパーとして働くエマ・ズイテンさんは、毎週週末を挟む3日間だけ働いてフルタイムの給与を稼ぐ。彼女のシフトは金曜日から日曜日、もしくは土曜日から月曜日の毎週3日。通常フルタイムの仕事は週37時間勤務だが、彼女の場合…

セルフスキャニングはスーパーでの労働をこう変えた

スウェーデンのスーパーにハンドスキャナーを使ったセルフレジができてずいぶん経つ。スウェーデンではIcaが早くも2004年にパイロット店舗で導入したのが最初だが、最近はお店が提供するスキャナーではなく、スマホのアプリを使ってのスキャン方式も広がって…

北欧のマグロ

スウェーデンとデンマークの間の細長いオレスンド海峡で、多くのマグロが確認され研究者たちが位置情報追跡のためのタグをつけて海に戻した、というニュースを読んで、ああ、これも気候変動の影響かぁと早とちりをしそうになったけど、研究者たちは回遊する…

北欧通信 121 オーダーレン事件と軍隊

ちょっと長くなってしまった今週のニュースレターの記事は、スウェーデンの歴史を変えたオーダーレン事件について。この悲劇があり、今の、いや、ちがうな、少し前までの福祉国家で名をあげたスウェーデンがあったわけです。レター登録がまだのかたはぜひ登…

スウェーデンの環境アクティビズムはここから始まった!「ニレの木の戦い」と市民的不服従とは?【スウェーデン発 みんなと地球の“ラーゴム”なくらし vol.25】

本日10月1日公開のElleのラーゴム連載記事、今回は「ニレの木の戦い」の話です! 神宮外苑の再開発計画とそれに反対する市民のデモ活動のニュースをスウェーデンから見ていると、時と場所は違えども、樹木の尊さはいつの時代も私たちを結びつけ行動させる原…

© Hiromi Blomberg 2023