swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

2020-01-01から1年間の記事一覧

やめる系より始める系誓いで迎える新年

クリスマス休暇に入った後も、スウェーデン各地の新型コロナウイルスの感染状況は悪化する一方で、ヨーテボリ広域、ストックホルム、イェブレボリ、スコーネ各地方に続いて昨日はウプサラでも医療の非常事態体制が引かれた。これにより医療従事者の勤務時間…

発砲事件統計ニュースの見出しと内容

「2020年、スウェーデンでの発砲事件は新たな記録的レベルに(SVTニュース)」 「2020年の発砲事件数・7つのうち4つの地方で減少(ダーゲンス・ニュヘテル)」 今朝の2つのニュースサイトの別々の記事は、同じ統計数字を扱ったものだが受ける印象はずいぶ…

コロナ禍で進む母国語デジタル学習相談

スウェーデンでスウェーデン語を勉強し始めた時に、学校には教科を教えてくれる先生以外に学習や進路相談や、勉強以外の相談もできる係の人がいると教えてもらって驚いた覚えがある。 そんな学習相談、特に新しくやってきた移民などスウェーデン語での学習が…

ワクチンとバーゲンとアジア人差別

普段はわりとすんなり取り上げるニュースをひとつだけ選べるのだけれど、今日はこの3つからどれにしようか悩んでしまったので、3つを並べて書くことにします。タイトルでは一緒にしてしまったが、3つのニュースの間に特に関連はありません。 ワクチン 昨…

今年やってこなかったもの?

今年はコロナで外国旅行の機会がほとんどなくなり、またやってくる人もそれほどいなかったせいなのかどうなのか、スウェーデンでトコジラミ、いわゆる南京虫の駆除依頼件数が減っている。 スウェーデンの害虫駆除大手のAnticimex社への2020年の南京虫の駆除…

守られなかった環境目標

スウェーデン政府は1999年4月に環境問題を次の世代に先送りにしないように、2020年に達成を目指す環境目標を設定した。当初は15でその後1つ増えて現在は16ある目標は、4年毎にスウェーデン環境保護庁が達成度を報告している。最新の報告書は2019年に出されて…

人の稼ぎのわかる国

スウェーデンは、給与や資本からの所得で人がどれくらい稼いでいるかを誰でも調べることができる国だ。ニュースメディアはその情報を報道することもできるので、よくタブロイド紙の記事では取り上げられた人の稼ぎがどれくらいかと、年齢や家族構成なども付…

暖炉動画評論家

例年であればこの時期は田舎の家やスキー場のコテージで暖炉を前にゆったりとした時間を過ごしていた人も多いだろうが、そうはいかない今年、せめて街でも薪が弾ける動画でもつけてゆったりと過ごそうということで、ダーゲンス・ニュヘテルが各種ストリーミ…

クリスマスセールのないこの冬のイケア

イケアが毎年恒例のクリスマスの後のバーゲンセールを今年は中止することを発表した。 バーゲンセールはなくなったが、これまでにも入り口と出口に設置されているピープルカウンターで常に店舗内にいる客数の把握を行っているスウェーデンのイケアでは、より…

子どもがすすめる昆虫食

昆虫を食べることを書くのは久しぶりだ。今回は12歳のサミュエルくんの話に耳を傾けたい。2年前に一匹のトカゲを飼い始めたサミュエルが自室に作った王国には、いまや15匹のトカゲと2万匹の昆虫が生息する(いや、ちがうな、昆虫はどうやって数えるのか?)…

学校、株式と利益、そして格差

週末はずっとスウェーデンの基礎学校(日本の小学校と中学校相当)と、また進学と職業コースの高校でそれぞれ使用される社会科の教科書を読んでいて、本当に勉強になることばかりだったのだが、やはり一番関心したのは小学校向けの教科書である。「社会人」…

両極化を始めたスウェーデンのメディア

公平で隔たりのない報道姿勢はつまらないし、もうたくさん? スウェーデンで、政治的な思想をはっきりと打ち出すオピニオンを伝えることをを主眼としたメディアが生まれつつある。この先スウェーデンでもアメリカのFOXやCNNのようなニュースメディアが人気と…

コロナと公共交通機関の空気とマスク

昨日はスウェーデン政府がより厳格なコロナに関する規制を発表して、その中に公共交通機関使用時のマスクの着用が含まれていたことから、コロナ感染リスクと移動手段の関連をカロリンスカ研究所の医学微生物学のノルマルク教授にインタビューしたものが今朝…

王様にはない自由

国の基本となる憲法を構成する4つの法律の中に「表現の自由に関する法」を据えて、人々が自分の思ったことを自由に表現できることを大切にする国、スウェーデン。皮肉なことにこの基本があてはまらないほぼ唯一の人がスウェーデンの国王だ。民主政の現在の…

強制労働で作られた疑いのあるマスクがスウェーデンで大量に出回る

スウェーデンの地方自治体が運営する医療施設や高齢者施設などで使用されているマスクが、中国での強制労働で作られたものである疑いのあることをSVTが伝えたのが15日の火曜日。 昨日の水曜日はこの続報で、地方自治体だけではなくスウェーデンの社会庁や防…

「スウェーデンは高齢者をコロナから守ることに失敗した」

と書かれた第一次報告書を昨日提出したのは、5月に政府が設置を決めたコロナ監査委員会。 コロナ禍で政府が適切に対策をとったのかを監査するこの委員会の最終報告書は2022年9月の次の統一選挙の前に提出されることが決まっているが、今回のコロナで高齢者の…

ダメノSMS

今朝起きたら、SVTのニュースサイトでは「ダメノSMS」のニュースがトップにきていると思ったのに「岐路に立つアメリカの共和党」の解説記事がトップになっていてがっかりした。 「ダメノSMS」とは、報道されていたとおり昨日全国2200万の携帯電話に向けてス…

コロナ禍で減った自殺者

コロナ禍の日本では自殺が、特に若い女性の自殺が増えていると読んだが、スウェーデンでは自殺は減っている。去年と比較すると特に女性の自殺が12%減っている。 同様のコロナ禍での自殺統計がまとまってきているノルウェーやフィンランド、またイギリスやオ…

コロナの中の屋外ルシア祭

体験したことがない方にはわかってもらえないかもしれないが、私に言わせればルシア祭のないスウェーデンなんて「スウェーデンなんてまったくいいところがないじゃないか!」レベルの惨事である。 闇の深さになぜこんな暗い国に引っ越してきてしまったのかを…

コロナSMS

SMSはショートメッセージサービスの略で、スマホ以前の時代から携帯電話の番号同士でテキストメッセージをやりとりできる仕組みだ。日本では仕組みはあっても使っている人はほどんどいないと思うが、多くの人がスマホで普通のメールや他のメッセージアプリを…

パンデミック法

スウェーデン政府は一時的なパンデミック法の制定の準備を整えている、と水曜日に発表があった。この法律ができると、今は勧告でしかない公共の集まりやショッピングセンターなどは避けるようにという政府からの要請が、法律で禁止できるようになる。 このニ…

コロナで売れるソーセージ

コロナ禍でソーセージの売上が好調だ。 スウェーデンの大手スーパーチェーンWillysやICAの統計によると、パンデミックの中ソーセージの売上の伸びが顕著だ。背景にはコロナで増えたリモートワークと変化した週末の過ごし方があるのではと見られている。 誰も…

増える「働く年金受給者」

年金を受給する年齢になっても、働くことを選ぶ人が増えている。 厚生年金を扱うAlectaがスウェーデン中央統計局の協力を受けこの度まとめた調査では、今スウェーデンで働く年金受給者は35万人。68歳の3人に一人、73歳では5人に一人、79歳でも10人に一人が年…

IKEAのカタログ終了は世界のニュース

昨日は一番大きなニュースのことを書いたが、今日は世界的なニュースの話を。 イケアが70年間続けていた商品カタログの発行の中止を発表すると、それが世界のAFPやロイターといった通信社が取り上げて、イギリスのBBCやアメリカのNPRなどでもニュースになっ…

『一番大きなニュース』の裏側、グレタの新聞

スウェーデンの公共放送SVTの報道部は新型コロナウイルスのニュースの何をどう議論し、決定し、伝えてきたのか。そんなドキュメンタリーが昨日から公開されている。 取り上げられているのは、9時からのプライムタイムに放送されるSVTのニュースの看板番組『…

冬の芸術(ウィズアウト ツーリスト)

外国からのツーリストはやってこないけど、今年も北欧の冬は美しい。 ユッカスイェルビでは例年と同じ規模で今年もアイスホテルがオープンした。 ホテルの経営者は、連年8割方を占める旅行会社を通じた外国客の予約はないものの、スウェーデンの個人客の予約…

21億円のありがとうとグレタの映画

スウェーデンで働いていると基本的に日本のようなボーナスはない。 私はこれまでにチーム全体で目標を達成した時にそのチームの構成員全員でうすーいボーナスをもらったり、また営業として売上高に応じた報奨金をもらったことはあるが、日本のように年に2回…

スウェーデンの公平圧力?

高校は再びリモート授業に戻ることになり、また公衆衛生庁は必要とあればすぐに高齢者向け特別住宅での面会禁止を決定することができる法枠組みが整うなど、新型コロナウイルスの感染拡大を少しでも抑制するために様々なことが決まった昨日の木曜日。 再び高…

CLOUD法と私の病歴といつものクラウドサービス

これまで複数の分散した医療データシステムを統合して運用することを決定したレギオン・スコーネ(スウェーデン南部スコーネ地方の医療を担当する行政単位)が、採用をしたのはアメリカCerner社の医療情報システム。 この医療情報統合プロジェクトは、来年の…

小荷物受け取りは国際展示場のドライブスルーで

宅配も増えてきたとはいえ、ネットで買った物はスーパーなどに併設されている郵便受取窓口に自分で取りに行くことがまだまだ主流のスウェーデン。ここ近年のピーク時期には窓口が受け取りを待つ荷物で溢れかえり大変なことになっていた。 小包の配達がパンク…

© Hiromi Blomberg 2023