swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

政治

移民に関するデンマークからの助言

デンマークの二人のジャーナリストが書いた「スウェーデンよ、デンマーク流にようこそ」と題した長い寄稿記事がダーゲンス・ニュヘテルに記載されていた。今回の選挙で極右政党が大躍進したことを背景に、20年以上歴史のあるデンマーク流の移民政策から、ス…

この先いったい誰が政治家になりたいと思うのか?

選挙の後のこのちょっとどんよりした感じとは自分でも区切りをつけたいと思っているので、もうそろそろ選挙のことばかり書くのはやめようと思うが、最後に、今回の選挙の後で辞任した中央党の党首、アニー・ローブのことを。 まだ40歳にもならないのにこれま…

”Make Sweden Great Again”?

今回のスウェーデンでの選挙結果が、アメリカのオルタナティブSNSやThe Gateway PunditやInfowarsといった極右サイトで注目を浴びている(オルタナティブSNSとは、ツイッターなど大手SNSから追放された人たちのSNS)。トランプの元顧問だったスティーブ・バ…

そして文化はどうなる? swelog weekend 76

選挙の投票日から一週間が経った。長らくスウェーデン第2の政党で、これまでも首相経験者を輩出している中道右派の穏健党の今の党首、ウルフ・クリステルションが首相になるだろうと見方はかわらないものの、右派陣営のどの党から誰が大臣になって政府を構成…

「投票してもなにも変わらない」

スウェーデンでの選挙の投票率は過去4回上昇していたが、今回の選挙では全体の投票率は84.1%にとどまり、前回の87.2%から低下した。大都市郊外の選挙区では投票率が35%〜40%のところもあったし、また社会経済的に困難が多いとされている地区での投票率が…

危険な時代の危険な道

30%の支持を集めた社会民主党が政権の座を明け渡さないといけないなんて、ちょっと割り切れない気もするが、木曜日を待たずに、昨日のうちにすべての開票は終わり、マグダレーナ・アンデション首相は辞任を表明した。社会民主党は過去20年で一番高い得票率…

投票率と選挙への関心

期日前投票と在外選挙でのまだ数えられていない票が23〜24万票あると見られているが、今の右派陣営が1議席の差で優位にたっている状態がこの先くつがえるのは難しいだろうというのが、数学者から政治学者まで大方の専門家の意見。 すべての票が集まり、また…

はっきりしない中ではっきりしていること(選挙の話)

スウェーデンの選挙開票は大変だ。昨日の夜は10時半くらいまで開票速報番組をみていたが、全国各地でコツコツと票を数えている様子がよくわかる。投票場が締め切られた夜8時の時点では出口調査の結果が発表されていたが、ここでは左派陣営が差をつけてリード…

男と女の政治的分断 swelog weekend 75

今日は統一選挙の日です。 Googleも スウェーデンの選挙になっています! 昨日はルンドの図書館でも事前投票のための大行列を見かけ、今日も全国各地で混雑が予想されるとのことなので、8時になったら一番で行ってこようと思っています。 www.svt.se 行列の…

Tiktokと政治、そして選べないグレタ

日曜日の投票日を目前に、昨夜はSVTで最後の党首討論会が行われたが、テレビを見ない若者の間ではTiktokでの政治家インタビューなどが大きなトレンドになっている。 毎日12時間、Tiktokのビデオ編集に費やし、一日に最大6本のTiktokクリップを公開しているの…

これが、これからのスウェーデンの形?

備えあれば憂いなし? 日曜日の選挙で8年ぶりに政権交代が起こり、右派連合による新政府が誕生した場合、スウェーデンはどうなるのかをアフトンブラーデットが15の項目でまとめていた。 全体を一言でいうと、不安定な経済状況と連立政権の便りなさから、政…

今回の選挙と気候危機

4年に1度の統一選挙まであと4日と迫った昨日の夜、右派左派陣営のトップによるテレビ討論会があった。マグダレーナ・アンデション首相と右派陣営をまとめる穏健党党首のウルフ・クリステルションの間でもっとも熱く議論されたのは、電気料金、私立学校の利…

節電は行政から

毎日、毎日、電力関連のたくさんのニュースを目にするが、今日読んだのは「節電はまず行政から」と政府が提案したというニュース。マグダレーナ・アンデション首相は消費電力が多い行政が電力消費量を削減することで、全体の電気料金が下がる効果もあると話…

右派ポピュリスト政党がもたらす安全保障上のリスク

中道左派与党の社会民主党の防衛大臣と統合・移民担当大臣が記者会見をひらき、右派ポピュリスト政党でスウェーデンの第2党になろうとしている「スウェーデン民主党がもたらす安全保障上のリスク」に関してブリーフィングを行った。 この2名の大臣によると…

選挙を前に「貧しくなるし、増税したい」という財務大臣

与野党伯仲している選挙の投票日までもう間もなくというこのタイミングで「私たちはこれから貧乏になる」とインタビューで語る財務大臣。もう20年以上スウェーデンに住んでいるけど「日本なら、このタイミングでこんなこと言う政治家はきっといないのでは」…

政党世論調査の頻度と精度

9月11日の統一選挙の投票日まで3週間を切り、明日からは期日前投票も始まるこのタイミングで、うちにも昨日、投票用紙が届いた。公共放送のSVTはこれから投票日まで、各政党への投票意向を毎日調査して更新、発表していく予定だ。 SVTとNovusが共同で行うこ…

政治的解決法をコピペしあう北欧諸国 swelog weekend 72

成功事例? それとも反面教師? いずれにせよ、同じような問題を抱え、文化的な類似点も多い近隣諸国から、政治的解決策のインスピレーションを得てきた北欧の各国。北欧各国がこれまで、隣国の決断にどのような影響を受けてきたかを政治学者が解説していた…

移民送還列車

選挙の広告キャンペーンの一環でストックホルムの地下鉄では、極右政党のスウェーデン民主党のロゴとマークで全面が覆われた車両が走っている。 政党がこのような形で広告することは地下鉄を運営するSL(ストックホルム広域交通局)の規定に違反するものでは…

ニュースサイトが選挙を目前に無料開放。そして合理的選択と感情について

9月11日の統一選挙の日まで4週間を切ったこのタイミングで、大手新聞のダーゲンス・ニュヘテルがすべての記事の新規読者に無料開放を始めた。ニュースサイトを無料で読むには登録する必要があるが、支払いに関するクレジットカード情報などを入力する必要は…

グレタ・トゥーンベリと43万人の新有権者

グレタ・トゥーンベリが2018年9月の国政選挙を前にして、スウェーデン国会議事堂前広場で気候危機ストライキの座り込みを始めて4年。9月にはまた次の選挙がやってくる。今回の選挙ではグレタと同じ世代で、気候問題には強い関心を持つと分析されている43万…

3Dプリンターの自家製銃器と「安全な社会」

おそらく日本の安倍元首相の銃撃事件とは特に関係もないのだろうけど、SVTがアメリカで増える自家製銃器の取材をやっていて、みていて背中が凍る思いがした。 取材に応じていたのは武器アクティビストのSteven Bozichさんで、3Dプリンターを使っていかに簡…

スウェーデンの選挙で勝敗の鍵を握る国外在住者

9月の国政選挙では、過去最多の国外在住スウェーデン人が投票することになりそうだとSVTが伝えている。今国外に住むスウェーデンの有権者は17万5000人で、2014年の13万6000人、2018年の14万9000人と比べてもかなり増えている。スウェーデンの人口は日本の約1…

なぜ若者は今、右派に惹きつけられるのか

ウインストン・チャーチルは「若い時、左に投票しないやつは情熱がない。年をとった時、右に投票しないやつは思慮に欠く」といったそうだが、その言葉に反してスウェーデンでも、最近若者の保守化傾向が目立つ。 9月の国政選挙まで2ヶ月となった今、各種有権…

エルドアンとの「合意」と誰がテロリストなのか問題

NATO加盟の件は、これですんなり進むのかと思ったら、昨日はトルコのエルドアン大統領が「スウェーデンは73人のテロリストの引き渡しを約束した」との爆弾発言をして、これまた先行きがよくわからなくなってきた。 エルドアン大統領はフィンランドとスウェー…

SASのストライキのニュースに負けた(?)NATO加盟関連ニュース

スウェーデン語の「ヤハ!(Jaha!)」を、私は日本語のへえ!とかそうなの? とか、とにかくちょっと驚いた時に使ってしまうのだけど(使い方間違ってます)、今朝SVTのサイトにいったら、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟をトルコが承認したというニュ…

マイナーな楽器と公立音楽教室の民営化問題

9月の国選選挙を前に、さまざまな特集が組まれるようになってきたが、SVTが各政党により異なる文化政策で、各地方自治体にどのような変化が出てきているかを取材している。 取り上げる地方自治体は、中道右派の穏健党が最大政党で裕福な家庭の多いストックホ…

スウェーデン国会は何をやっているのだろう?

右派ポピュリズム政党のスウェーデン民主党が提出し、最大野党の中道右派穏健党などがその尻馬に乗って支持した法務大臣への不信任案は、昨日の国会で結局過半数を獲得せず決議されなかった。 残ったのは、この決議案投票で鍵を握ったのが「野放し議員」のア…

「ニレの木の戦い」と2022年の市民的不服従とエコサイド

昨日配信したニュースレターで取り上げた「ストックホルム+50」関連の論評で、50年前の市民的不服従と今日の市民的不服従を比較して取り上げているものがあったので紹介したい。書いているのはダーゲンス・ニュヘテルの文化編集局長ビョーン・ヴィーマンだ。…

大金持ちのパラダイス スウェーデン swelog weekend 56

今週の話題はこちら。 「世界で最も平等な国のひとつであったスウェーデンは、いつの間にか世界でも有数の格差社会で、大金持ちのパラダイスになってしまった」。長年経済の分野で活躍してきたジャーナリストが書いた『金儲け スウェーデン(Girig-Sverig)』…

難民受入予算の計上が、新たな難民危機を招く恐れ

昨日スウェーデンでは春の補正予算が発表され、内容にはこれまでにも発表されていたウクライナからの難民受け入れのための大胆な予算の再配分も含まれている。 swelog.miraioffice.com 問題はこの予算は、当初は他の国際援助に使われる予定だった資金である…

© Hiromi Blomberg 2022