swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

かがり火のないワルプルギス

今日は日本では平成最後の日。スウェーデンでは「ワルプギスの夜」。 夜に、メーデーを迎えるための大きなかがり火をたくとても美しい行事の日だが、今年は雨不足で火事に結びつく危険が高いため、スウェーデン中部の多くの自治体でかがり火の中止が決定され…

北欧高級家具フェイクサイト

デンマークの熟練の職人がつくる高級家具がお手頃な価格で手に入ることをうたうニールセン・ファニチャー(Nielsen Furniture)のウェブサイト。 たまたまプロの詐欺捜査官が目にし、気になって調査したところ、使われている画像も動画もYoutureやピンタレス…

飛ぶのは恥だ、が及ぼす影響

逃げ恥ならぬ「飛び恥(Flygskam)」は、2018年の新語30にも選ばれたスウェーデンで最近使われ始めた言葉。 気候変動が問題になっているこのご時世に国内移動に飛行機を使ったり、タイまでチャーター機で休暇に行くのは恥ずかしいですよ、という意味だ。 swel…

「精神疾患とビジネスの話をしよう」

2000年代初頭、スウェーデン産業界を代表する企業、ABBの営業として忙しく世界を飛び回っていたヨハンさんは今、ストレスで燃え尽きた従業員が経営に与える影響を、大企業の経営者が理解できるように手伝うコンサルタントとして働いている。 彼が力をいれて…

スマートウォッチとのつきあい方

活動量計使ってますか? 私は一度、アップルウォッチを買いかけて「買ったらずっとこれと暮らすわけか」と思い直してやめた経緯があります。 今、自分なりのルールをつくってこれまでのデジタルデバイスとの付き合い方を変えようと思っている最中なので、運…

アプリも断捨離

「スマホのアプリがあなたの位置情報を売って金を儲けている」ことは、このような情報に敏感な人は既にBuzzFeedやTechcrunchといったサイトの記事で知っているはずだ。 あなたの位置情報も売られているかもしれない (BuzzFeed) jp.techcrunch.com しかし多く…

セレブがすすめるカジノと女性中毒者

スウェーデンではネットカジノがすごい勢いでのびており、ギャンブル中毒になる人も爆発的に増えている。そのトリガーになっているのはあらゆるところで大量に投入されている広告その広告に、これまでにあまりなかった有名人を起用するタイプのものが増えて…

便利が消えていく時

大手スーパーチェーンの一つ、Coopがこの夏から「使い捨てバーベキューグリル、インスタントコンロ」の販売中止を決定した。スーパー最大手のICAでは既に去年の10月に夏には販売の中止となることを発表している。 雨が少なく乾燥した状態が長く続き、山火事…

燃えつきる子どもたち

日本では高齢化した「引きこもり」問題が改めて大きな社会的課題として浮上してきているが、今日のニュースでスウェーデン語の「Hemmasittare (家で座っている人)」という新語をみた。 インタビューに答えていた11歳の少女アンナは9歳の時から2年、学校に…

最北の植民地・電力 swelog weekend

スウェーデンの最北ノールランド地方に、フェイスブックなどのプラットフォーマーの巨大データーセンターが続々計画、建設されている。その状況を、「これでは新しい植民地のようだ」反対運動へと動きだした地元の人達がいる。 例えばイェーブレ (Gävle) 市…

Eコマースと化学物質危険税

スウェーデン政府は、危険な化学物質が使われている洋服や靴の輸入を化学物質危険税をかけることで防ごうとしている。 危険な化学物質とはガンやアレルギーを引き起こしたり、再利用を困難にしたり、水質に影響を与えるとされているものだ。2016年の化学物質…

80億円の動かない農業システム

2014年から6億7300万クローナ(約80億円)かけて農業庁が構築してきた、農業ITシステムプラットフォームが暗礁の危機に陥っている。 EUの農業政策の一環として進められてきたこのITプロジェクトは、2014年から2020年期の予算の確定までにEU諸国の思惑が交錯…

フィンガーフード 2.0

歳をとってフォークやナイフが使いづらくなってしまうと、食べる量が減ってしまい栄養不足の状況に陥る老人が増える。 現在、老人ホームやグループホームなどで提供される食事は、カテラリーを使って食べる前提で作られているので、手で簡単に食べることがで…

オジフルエンサー スヴァンテさん

今、インスタグラムで4万人強のフォロワーを誇るマルメ在住のスヴァンテさんは、歳をとってもかっこいいスタイルを提案する高齢インフルエンサー、いわばオジフルエンサー。 現在68歳の彼は、60歳になった時、突然忙しく充実していた広告関係の仕事をやめ、…

450時間のヘラジカ・スローテレビ

ノルウェーのテレビ番組といえば、人気ドラマの「Skam」とスローテレビ。 そして、この成功を羨ましく思っていたに違いないスウェーデン公共放送SVT。 昨日から5月3日にかけて450時間の予定で、スウェーデンの最北端で行われているヘラジカ大移動の生中継を…

2500人のシェルター

スウェーデンにはいたるところに、戦争や災害時に逃げ込むことのできるシェルターがあり、その数は、全国あわせて65,000超。 このニュースクリップで紹介されているのはヨーテボリの街の真ん中にある2500人が一度に入ることができる大きなシェルター。1950年…

新しい街と大麻ハウス swelog weekend

そんなわくわくする持続可能なアイデアの数々の紹介の最後に登場したのが、大麻を使った建材で環境に優しい家を提案しているEkolution (エコリューション)というスタートアップ企業だった。 Ekolutionが提供しているのは、産業用大麻であるヘンプ(精神活性…

エロティックなオーディオブック

スウェーデンではオーディオブックのエロティック小説ジャンルが伸びていて、サービスプラットフォームの一つ、Bookbestでは2017年から2018年にかけて15.6%伸びた。それを支えているのは女性ユーザーだそう。 もともとオーディオブックサービスの会員は女性…

聴き放題サービスの持続可能性

ここに、スポティファイに対し「スポティファイは我々を搾取している」と公開文書を送ったのが、先日のアカデミー賞で作曲賞(「ブラックパンサー」)を受賞したスウェーデン人のルドビック・ヨーランソンを初めとする音楽家達。 音楽家たちはスポティファイ…

点字サバイバルとオーディオブックのビジネスモデル

スマホやPCの音声読み上げ機能の向上や、オーディオブックの 劇的な普及で、点字が使用が減っており、視覚障害者の団体ではこの傾向を心配している。 視覚障害のある子どもが点字で「読む」ことを学ぶのは大切で、このままでは子どもたちが文盲になってしま…

これからは地下室で家庭養魚を

ストックホルムのソールベルガボーで、住宅の地下室で野菜を育てたり、食べるための養魚を行うプロジェクトが始まっている。 漁業地からスーパーへ、そしてそれから消費者へと、魚の長距離輸送を行うことなく、階段を降りていくだけで、今日の夕食の魚が手に…

77万円のムーミンマグ

これはニュースのマグではなく、私の持っているマグのうち一番希少価値の高そうなやつ。もちろん一番のお気に入り 今日はスウェーデンの話ではなくて、フィンランドからの話題です。 フィンランド語はさっぱりわからないけど、きくのは好きな私。フィンラン…

ハチミツ作りはビルの屋上で

スウェーデンに引っ越してきた頃は、郊外に住んでいる友人が庭でハチを飼っていると聞いて驚いたものだ。スウェーデンでは、ハチやハチミツ作りへの関心は、以前より日本よりも高かったように思うが今年はそのトレンドが街中にもやってきそうだ。 近年受粉を…

スラタンへのインタビューで公共放送が払う罰金

スポーツニュースで、スラタン・イブラヒモビッチの利益に加担するような放送を行ったとして、スウェーデンの国営放送SVTが2万5000クローナ(約30万円)の罰金を払うことになった。 去年、番組では、スラタンがストックホルムに新しくオープンしたパデルセン…

スターシェフが語る母の自殺

今をときめくニューノルディック・キュイジーノの名店、先月はミシュランの星も2つに増やしたストックホルムのレストラン、ガストロロジック(Gastrologik)。 創業者のひとりであるアントン・ビュールがダーゲンス・ニュヘテル掲載の長いインタビューで語…

スウェーデン400万人のマリファナ投資

スウェーデンの年金制度では、積立ての2.5%はプレミア年金といって自分でどのフォンドに積み立てるかを選んで運用することができる。 だが、多くの人は積極的にフォンドを選んだりせず、選択は放ったらかしで政府がデフォルトで決めたフォンドのことが多い…

家庭科で教えること

スウェーデンの小中学校にも「家庭と消費者」という科目があり、現在の教育要項では9年間合計で118時間学ぶことになっている。 この度、無作為に全国から選ばれた学校を対象とした実態調査で、学校検査局は、この科目のなかで料理に多くの時間が使われすぎて…

Klarna批判と消費者ローン

Klarna(クラーナ)はスウェーデン、フィンテック・スタートアップ界の巨人。 スカイプ、スポティファイの次にスウェーデン発のサービスで世界に大きく広がるものがあるとすればクラーナだろう。 Eコマース上のオンライン決済手段として伸びてきたクラーナは…

猫の格上げ

昨日から新しい法律が施行され、ペットを捨てることは罪になった。 またペットの飼い主には、きちんと世話のできる知識が必要とされるようになった。 今後は市の担当職員などが、ペットの適切な飼い方が守られていないと認識した場合は通報できるようにもな…

よみがえる夜行列車となくなる窓口

スウェーデン政府は、この春の予算で5000万クローナ(約6億円)をヨーロッパ各国との夜行列車の運行のために使うことを決定した。費用は、各国との交渉や調整、また新たにこの分野の専門家の雇用などに使われる。 私の夫はヨーロッパ内は基本的に飛行機に乗…

© Hiromi Blomberg 2023