swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

スウェーデン人はなぜテグネルを信頼するのか

昨日書いたように、新型コロナの感染拡大により、国民の半数以上がやわらかなロックダウン状態で暮らすことを勧告されたスウェーデン。昨日はショッピングセンターなどは相変わらず結構な人出だったようだが、これからきっと徐々に社会的活動は抑えられてい…

コロナの時間差とやわらかなロックダウン

10日ほど前に、どうしてウプサラだけ…(何がウプサラを変えたのか?)とか言っていたら、コロナの感染はあっという間にスウェーデンの他の大都市圏でも拡大した。 この月曜日に夫から「同僚の娘さん(10代)がコロナに感染したので、その同居家族である同僚…

アマゾンの不適切な翻訳と働かされる買い物客

これと言った盛り上がり感もなく、昨日気がついたらアマゾンのスウェーデン向けサイトがオープンしていた。 これでスウェーデンの小売業はどうなるのか? といった深刻な話題からは遠く離れて、SNSやニュースサイトを盛り上げたのは、おそらく自動翻訳による…

讃美歌とLGBTQ

スウェーデン教会が讃美歌集の新編纂の大仕事に着手している。 1645年に初めての讃美歌集が作られてからこれまでに3度の大掛かりな編纂作業が行われており、現在の版は1986年に20年の長きに渡る編纂作業を経て完成し、800近い讃美歌が納められている。 新し…

警察を効率化しようとするとどうなるか?

今から5年前、スウェーデン警察は組織運営改革の一環として全国各地にある緊急電話受付センターの数を劇的に減らした。それまで全国各地に21あったセンターは現在では7ヵ所になっている。 今、その負の影響と考えられるような事態が起こっている、と現状に…

広告とコロナ(とグレタ・トゥーンベリ)

スウェーデンのニュースメディアへの広告費は、2008年の120億クローナ(約1450億円)から55億クローナ(約670億円)へと半分以下に減った。これは毎年約5億クローナ(約60億円)ずつ減り続けた計算になる。 この統計を発表したのはIRM(広告・メディア統計…

やっぱりややこしすぎるでしょ、その夏時間廃止案

今年も冬時間がやってきたので、やはり書こうか、この話題。 swelogではこれまでに冬時間・夏時間の基礎知識のまとめと、その後EUで決定したややこしい夏時間の廃止案について書いてきた。 冬時間・夏時間 - swelog 今日のスウェーデンのニュース もっとやや…

カムチャッカ半島の死にゆく魚介類

カムチャッカ半島で、大量の海洋生物の死骸が浜辺に打ち上げられる状態が続いていることをSVTが報道している。なんらかの要因で死んで海底に溜まっている魚介類が大潮で一度に半島のあちこちの浜辺に打ち上げられる状態が続いている。 原因として考えられる…

抱きしめてもいいなんて

昨日、スウェーデンの公衆衛生庁から発表されたのは、70歳以上の高齢者に出されていた行動制限要請が撤廃されること。3月以来現在に至るまで、できるだけ社会的接触を避けるように要請されてきた高齢者も、今後はすべての人に向けた行動規範だけに従うこと…

中国にNOというスウェーデン

5G通信網構築が国内で本格化するスウェーデンで、治安警察とスウェーデン軍も関わり今回決定したのは中国企業の入札からの締め出し。 スウェーデンの携帯通信網事業者のうち、少なくとも1社はファーウェイ(Huawei)の技術を採用する計画であったが、ファー…

何がウプサラを変えたのか?

昨日の夜、パリに住む友人と久しぶりに話したら、生活環境が思っていた以上に違っていて驚いた。パリでは、ジムもやってない、6人までしか集まれない。外出時はもちろんマスクだし、夜9時以降は外出しちゃいけない、などなど。生活はあらゆる側面で制限され…

自分の利便性と配達員のひどい労働環境

ずいぶん前に日本の報道で「ウーバーイーツ配達員の過酷な労働条件」の話を読み(例えばこちら)、それからはルンドの街でもピンクのユニフォームのFoodoraという同様のサービスの配達の人を見かける度に大変そうだなー、と勝手に思っていた。 日本での報道…

ハリネズミを絶滅から救え!

ごくたまーに、友人、知人の庭などで見かける愛らしいハリネズミこと、Igelkottar。このハリネズミが今年始めに絶滅危惧種として登録されていたなんて! おそらく3000万年前から存在するハリネズミは、カタツムリから各種昆虫にミミズ、小さなネズミや時には…

ノオミ・ラパスとマイナス112度の凍結サウナ

金曜日の夜の人気インタビュー番組『スカブラン』に、映画『ミレニアム』シリーズで異彩を放ち、今は世界的に活躍するスウェーデン人俳優、ノオミ・ラパスが出演していた。 へえー、久しぶり元気そう、と何気なく話をきいていたら彼女は「マイナス112度のサ…

衣類化学物質税

スウェーデン政府は計画していた衣類や靴に使用される危険な化学物質への課税を、2022年に開始することになった。対象とされる化学物質は主にがんやアレルギーを引き起こす要因になると考えられているもので、現在スウェーデンで販売されている衣料に使われ…

2022年のワクチン

昨日、世界保健機関(WHO)の主任科学者ソミヤ・スワミナサンが「健康な若い人はワクチンを2022年まで待たなくてはならないかもしれない」と述べたことを受けて、スウェーデンの新型コロナウイルス・ワクチン計画の責任者であるリカルド・ベリストロームへの…

スウェーデン民主党でなければ、教会が守るレインボーフラッグ

LGBTに代表される多様性ある社会のシンボルとして使われるレインボーフラッグ。 スウェーデン南部の町Hörbyで今週決定されたのは、コミューンとしてこの旗を掲げることをやめ、今後はスウェーデンの国旗しか掲揚しないこと。 Hörbyは極右政党のスウェーデン…

ストリーミングへのお金と時間の使い方

Netflixなどのストリーミングサービスはスウェーデンでも伸長する一方。 今年の第3四半期の統計では、スウェーデン世帯の54%が動画ストリーミングサービスを契約しており、平均222クローナ(約2700円)支払っているとの集計結果がでた。これらの世帯は2つ…

防衛費40%増強でNATOとの連携強化

スウェーデン政府と中央党、自由党がこの度共同でまとめたのは「2021年−2025年総合防衛計画」。ここでは2021年から2025年にかけて270億クローナ(約3250億円)の防衛関係費の追加投資がまとめられており、これは約40%程度の防衛費の増加となる。計画を発表…

日本人はなぜリコリスが苦手か?

日本へのおみやげにリコリスを買っていって、友人たちに目の前でリコリスを吐き出された経験のある人はいないだろうか? (はーい、私も) 北欧の人たちが大好きなリコリス。私も最近でこそ種類によっては少し食べれるようになったが、なんでこんなもの好ん…

集中治療室から始まるCovid-19患者のリハビリ

ヨーテボリのサルグレンスカ大学病院では、新型コロナウイルスで集中治療室にいる患者にも理学療法士によるリハビリテーションを行っていると、昨日SVTで紹介されていた。 例えば、麻酔下の患者であってもベッド上で使用できる自転車(足漕ぎ運動装置)を使…

インスタグラム株価操作

インスタグラムのアカウントを使って株価を操作する不正が増えている。 その手口は小さな会社の株式を多く購入した後、自らのフォロワーに「この株式で絶対に儲かる」という情報を流し、多くの人が同じ株を買って株価がグンと上昇したところで自己保有の株式…

「母国語教育なんていらない」

わかりやすく言えば「早く言葉覚えて仕事見つけて税金納めてね」ということなのだろうが、スウェーデンに引っ越してきて、移民には国がスウェーデン語を無料で教えてくれると知った時はとても嬉しかった。 さらには、移民の家族など母国語がスウェーデン語と…

コロナ禍で増した公共放送への信頼

ヨーテボリ大学のSOM研究所が毎年行っている主要メディアへの信頼度調査。 今年はコロナ禍という特別な状況の中で人々のメディアへの態度はどう変革したかを調べるため、通常の調査に追加される形で4月から6月にかけても実施された。結果、性別や年齢、政治…

信頼を築いた、質問がなくなるまでやる定例記者会見

今年の3月以降、公衆衛生庁と関係省庁が合同で開催してきた新型コロナウイルス対策に関する定例記者会見が昨日で100回目を迎えた。当初は連日、現在は毎週火曜日と木曜日の14時に開催され、SVTで中継されてきたこの記者会見が持つ意味はとても大きい、とヨ…

工場を中国からスウェーデンに戻す

450店舗を持ち年商40億スウェーデン・クローナ(約480億円)を誇るスウェーデンの大手メガネチェーンSynsamは、工場を中国からスウェーデンに戻すことを決めた。 これまでアジア、それも主に中国で自社店舗で売るメガネを生産していたSynsamは、このほど2億5…

ちょっと疲れてきたけど、あと1年は続きそうなコロナ生活

昨夜のニュースに出演していた公衆衛生庁長官のヨハン・カールソンは、今のコロナで行動制限のある生活はあと1年ほどは続くだろうと話す。 人ともあまり会わない、旅行やイベントにもあまり出かけない、この代わり映えのしない生活も悪くはないが、こうして…

スウェーデンの固形石鹸

「北欧唯一の石鹸工場」と記事にある、ヘルシンボリのVictoria Soapが好調だ。コロナ禍できちんと手洗うことがみんなの生活に組み込まれたという要因もあるが、実はその少し前から気候問題に感心のある若い人たちの間で固形石鹸の人気が高まっていたからだ。…

お金で何ができるのか? グーグルを動かすスウェーデンの年金

以前にもその驚くほどの高利回りや、知らない間に400万人がマリファナに投資していたという話題で取り上げたことのあるスウェーデンの年金庁が提供しているプレミア年金のAP7。 (その仕組についてはこちら。結局、選ばなくてよかったプレミア年金 - swelog …

家族ごと隔離

死者数や集中治療室にいる患者の数は低い水準で抑えられているものの、新型コロナウイルス感染者の数は夏と比べて増加傾向にあるスウェーデン。昨日公衆衛生庁が発表したのは家族の中に感染者がいることがわかった場合は、同居の大人もその後7日間は自宅で…

© Hiromi Blomberg 2023