swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

図書館から始まる国籍差別?と国籍取得可能性テスト

先日取り上げたスウェーデン民主党が世論調査で第一の勢力を持つ政党に踊りでたニュース。そのうちにこんなこと言ってくるだろうなー、と思っていた通りの流れがニュースになっていたのでご紹介します。 swelog.miraioffice.com 国会への議案としてスウェー…

1人でスマホ見てないで、みんなでクリスマスクッキーハウスを作ろう!

今、ストックホルムにある国立の建築デザインセンターArkDesでは、全国から集まった202のクッキーハウスが展示されている。今年のテーマは「ホット(英語のhot、スウェーデン語のhet)」ということで「熱い」クッキーハウスが並ぶ。 パリのノートルダム寺院の…

幸福の国はうつ病患者だらけ

時々みかける国民の幸福度調査では、隣国のデンマークやフィンランドと並び、世界でも上位を占めることの多いスウェーデン。しかし精神の不調を訴えて病欠をとっている人もとても多いし、精神科にかかっている人も多い。 そして、現在人口が1000万人くらいの…

そろそろ日本人やめてスウェーデン人になる?

スウェーデンを代表する新聞のダーゲンス・ニュヘテルと調査機関のIpsosは、毎月国民の支持政党に関する世論調査を行っている。 そして今日発表された最新の11月の調査結果で、中道左派の社会民主党と並ぶ25%の支持で同率一位の座に極右政党であるスウェー…

国営酒屋はなぜ「超低価格ビール」を売り始めるのか?

スウェーデンの国営酒類販売公社であるシステムボラーゲット(Systembolaget。略して”システーメット”。システーメット、なにそれ? という人はこのあたりのブログ記事はいかがでしょうか) simple-rich.com 国単位で酒を買い付けてるだけあってワインなどは…

フィンランドの郵便、応援ストライキ

フィンランドの郵便事業がストをしているニュースはツイッターでちらっと読んだけれど、その後も交渉が膠着してストライキが拡大していることはついさっきスウェーデンのニュースで読むまで知らなかった。 こちらのニュースによると、現在1万人が働く国営の…

アーティストの死後アルバムとネットで見つけるキャリア

今日は、ちょっと日曜日らしく自分の好きな音楽の話題を。 スウェーデンに引っ越してきてよかったことのひとつに、日本には来日しないような渋め系のミュージシャンのコンサートへ行く機会を得たことがある。 私の好きなヴァン・モリソンはコペンハーゲンと…

個人情報と社会の透明性の微妙な関係

「個人情報に関わることなので、政府主催の花見の会への招待客情報は削除した」そんなあきれた政府の物言いが、透明性を重んじてきたスウェーデンでも近い将来現実のものになる? まさかそんなことはないとは思うが、スウェーデンでも昨年EUで導入されたGDPR…

キャッシュレス時代のマネーロンダリング

お金の流れがデジタルになると、すべてのトランザクションには足跡がついてしまうが、悪いことに知恵のまわる人も後を絶たず、今若者を巻き込んだ送金アプリを使ったマネーロンダリングが急増している。 スウェーデンで圧倒的に支持されていて、2019年8月時…

王室と児童ポルノとAIと

ここちよくのんびりとした北欧の暮らしに浸っていると、この世の悪はどこにいった? という錯覚に陥りそうになるが、スウェーデンももちろんその闇は深い。 人身売買に強制売春、そして児童ポルノ。そんなひどい状況は表面には見えてこないけれど、スウェー…

デジタル・ミニマリストなクリスマスプレゼント

この時期に発表される「今年のクリスマスプレゼント」。時代の空気を映し出すトレンドが選ばれ、スウェーデン各地、各職場のフィーカ(お茶の時間)で話題になる。 そして今年を象徴するクリスマスプレゼントとして選ばれたのが「スマホ隔離ボックス」。今年…

ジーンズの未来・オーガニックデニム Nudie

今日は自分の好きなブランドについての話題なので、ちょっと嬉しい。 スウェーデンのヨーテボリでオーガニックデニムを使ったジーンズメーカーNudie Jeans (ヌーディー・ジーンズ)が創業したのは今から18年前の2001年。 (この記事でもヌーディーに触れて…

「人体」はどこから来たか

スウェーデンのウップサラで「人体の不思議展」が開催されていると知って驚いた。20年以上前に大阪でも開催されていた「人体の不思議展」には私も行ったが、その後、展示されている解剖死体の出所元に関わる問題が指摘され、各地で展示を取りやめたものも多…

魚プラスティック・MarinaTex

イギリスの23歳の研究者の話だが、スウェーデンのニュースで取り上げられており、おもしろいのでこのブログでも紹介します。 革新的な掃除機や扇風機で有名なダイソン。その創業者の名前を冠し彼自身が賞の最終審査員となり、次世代のデザインエンジニアを称…

スーパーマーケットが脱プラしてみたら! swelog weekend

(今日noteに掲載した記事と同じ内容です) 「脱プラ、ノープラ、プラなし」。プラスティックごみ問題の深刻化に伴い、プラスティックをなるべく減らした暮らしを実践する人も少しずつ増えてきた今日この頃。スウェーデンではスーパーがプラスティックを使っ…

クリスマス倒産するのはどのチェーン店か?

スウェーデンでは「クリスマス商戦」の小売店の売上は、なんと今でも毎年伸び続けているそうだが、これは人口増とインフラによるところが大きい。(日本と全然違う!) しかし、従来お店はクリスマス時期の売上で、他の時期のマイナスの影響をカバーして年間…

ライブ配信が苦境を救う

インスタグラムなどのライブ配信見てますか? スマホやパソコンに関わる時間そのものを減らそうというデジミニ生活(『デジタル・ミニマリスト』を参照ください)を送っている私にはまったく縁のないものだが、「今」を共有しているその魅力にはまる人がいる…

「糖尿病犬」

「糖尿病犬(Diabeteshund)」とニュースで見て、日本語でも検索してみたら、日本では「犬が糖尿病になる」のが問題になっているようだった! この展開は予想していなかったけど……。 さて、ともかく、スウェーデンの「糖尿病犬」は、糖尿病患者である飼い主…

ネット販売が増えすぎてトラック運転手が足りない

気候危機問題に敏感に反応して飛行機の利用を控えてみたりスーパーや衣料品店でショップ袋の利用をマイマイバックへと替えたりするスウェーデン人も、まだEコマースの利用を減らそうという考えへは移行していないようだ。 本や日用雑貨、コスメタリーや化粧…

アカデミーのスキャンダルと新作オペラ

オペラの新作にはどのような題材が選ばれるであろうか。 このあたりの話にはまったく疎いが、ノーベル賞文学賞の選考機関であるスウェーデン・アカデミーの一連のスキャンダルが新作オペラの題材になるというのは、やはりちょっとめずらしいのではないだろう…

引き上げられない沈没船

スウェーデン、ストックホルム観光にきた人には一番強く勧めたいヴァーサ号博物館。1628年に見事に沈んだ偉大なる失敗作であるヴァーサ号をほぼ完全な形で見ることのできる展示も素晴らしいが、その1隻の船から、多岐にわたる知識を科学、歴史といった様々…

メガネ

昨日、夕食を作ってくれながら夫が「日本では女の人、メガネかけちゃいけないの」とか言っていて「そんな、アホなことないわよ」とかテキトーに答えていたら、そんなアホなことは本当だったようで、今朝のスウェーデンのニュースサイトでもトップに近い扱い…

インスタ映えを狙うクリスマスのヤギ

スウェーデンを代表する伝統工芸で、お土産にも人気のダーラヘスト。ダーラナ地方のアヴェスタに立つ13メートルもの高さのある巨大なダーラヘストの写真をみたことがある人の多いのでは。 では、クリスマスの飾り付けのわらでできたヤギ「ユールボック」はご…

そういえば減ったな、ネットカジノの広告

一時はネットでもテレビでも街の交通広告でも、まるでスウェーデン中の人をギャンブル中毒にしてしまえ! との勢いでやっていたネットカジノの広告。 そういえば街中でネットカジノの広告をすっかり見かけなくなった。広告の入るテレビはほとんどみないけれ…

結局、選ばなくてよかったプレミア年金

2000年から年金積立の2.5%分をプレミア年金(PPM)として、自分でフォンド(投資信託)を選択できるようになったスウェーデンの年金制度。が、大多数の人(400万人)は積極的にフォンドを選択しておらず、政府が選んだ比較的リスクの低いAP7と呼ばれているデ…

ロザンナ・アークエットとストックホルム映画祭

明日から始まるストックホルム国際映画祭(すみません……知らなかったよ! 私の中ではスウェーデンの映画祭といえばヨーテボリ!)。 今年はアメリカの女優ロザンナ・アークエットが特別ゲストとして招待されており、先週には映画祭の生涯功労賞を授与される…

「作家」と「読者」は女性のなすもの

文学作品を書く人も、読む人も女性。 そんな傾向が近年、スウェーデンでははっきりしてきているようだ。今年、文学作品で作家デビューしたうちの72%までが女性で、スウェーデンの一番重要な文学作品賞であるアウグスト賞では、今年の21のノミネート作品のう…

オリエンテーリングとオリンピックと政治的発言

スウェーデン語を習い始めた時、日本語になっている数少ないスウェーデン語の単語のひとつとして教えてもらったのが「オリエンテーリング」だ。(あともうひとつは「オンブズマン」だ)。 それまで私が持っていた「コンパス片手に目標地点を見つけながら歩い…

ビタミンD問題

日本ではまったく気にする必要もない「ビタミンD」の問題は北欧に住む人なら誰もが気になるところ。私も7,8年くらい前に友人にすすめてもらってから特に冬場はせっせとビタミンDのサプリメントをとっていたが、どうやら私のビタミンDの認識が間違っていたよ…

郵便サービスがためす我慢の限界

「手紙」を今も書いている人はどれくらいいるのだろうか? 私も書くのはクリスマス・カードくらいになってしまってからずいぶん経っていたが、この夏から再びせっせと週に2回手紙を書いて投函している。毎日京都の疎水を散歩していた父(84歳)が夏の暑さを…

© Hiromi Blomberg 2023