swelog 今日のスウェーデンのニュース

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スウェーデンの森の広告

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昔、広告業界で働いていた私ももう長らく忘れていた「意見広告」という言葉を思い出しました。今朝、いつものようにニュースをチェックしようと朝刊紙ダーゲンス・ニュヘテルのサイトにいったところ、出会ったのは増殖してどんどんページを埋めつくす森。(ちょっと下記のリンクにアクセスしてみてください。どうだろう?)

https://www.dn.se/

あれあれ!と見ていると、森にかぶさるように「スウェーデンでは毎年3億8千万本の木が植林されています」というコピー。広告主は「スウェーデンの森(Svenska Skogen)」となっている。

これはスウェーデンの森林所有者組合、森林産業連合会などが共同でスウェーデンの森の現状、森のもつ力、森が私達の未来をどう変えていくかなどに関して去年から継続して行っている広告キャンペーンの、2019夏の展開が始まったもの。

キャンペーンの特設サイトによると、今回もネット上だけではなくテレビCM、バス停などの交通広告を含めた規模で展開され、スウェーデンの市街地も今日から森に囲まれることになりそうです。

この夏のキャンペーンは「70%が森。毎年3億8千万本の植林」の2つのコアメッセージを伝えることにあるようで、下記の動画広告ではスウェーデンの国土と同じように70%を木で覆ったオフィスの様子をユーモアでみせています。

youtu.be

展開されるているのは広告なので、もちろん木材産業が持っているかもしれない負の面などは伝えられず、この広告をみた森や木材産業に詳しい知識を持たない私は、以前から森に対して漠然と持っているポジティブな気持ちが強化されることになります。

うまいなぁ、こういうやり方。スウェーデンに住んでいる人なら、自分がなにをしたわけでもないけど、ちょっと誇らしい気持ちにさえしてくれる。「スウェーデンの(国土の)70%は日々増殖していく森です」ということなら日本も森が増殖しているかどうかは知りませんが、80%ぐらいが山岳地域のはず。森林業界全体としておなじようなプロフィールを打ち出していくこともできるのではないでしょうか?

このスウェーデンの森の広告、これだけの規模で展開するには、森や木材他さまざまな複雑な利害関係にあるだろう団体が一丸とならないと実施できないはずで、大きな目的の前では団結して実行するという見本のような広告でもあります。

「スウェーデンの森」広告キャンペーン・特設サイト