スウェーデンの社会防衛対策庁は、全国の16歳に向けて「戦争時の緊急事態に備えよ」という趣旨の手紙を来週から一斉に配送する。対象となっているのは、スウェーデンに住む、今年16歳になる121,500人。
手紙には「戦争が勃発したりその可能性が高い場合、16歳でも総合防衛のために召集されることがある」とあり、その時は食料や水を配ったり、道順を示したり、情報ビラを手渡したりする仕事につく可能性のあることが書かれている。
スウェーデンでは、すべての16歳から70歳までの男女は、非常時に総力防衛に関わる義務があるが、初めてこの義務に関わることになる16歳にも、その内容について説明し、国から何を期待されているのか、そして何ができるのかを理解してもらうのがこの手紙の主旨だという。
今回発送される手紙には、緊急時への備えや一般市民の関わる防衛義務に関わる説明パンフレットに加えて、それに関連した小説も一緒に届けられる。また社会防衛対策庁では、この話題に関連した若者に向けたラジオドラマポッドキャストの配信も始めた。(「準備OK」というタイトルのポッドキャスト)
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社会防衛対策庁長官のシャルロッタ・ペトリ・ゴルニツカは、「危機に瀕した時、多くの人が自分たちも貢献したいと考える。我々は、多くの若者が参加し、また貢献できることを信じて期待している」とプレスリリースで語っている。
この新16歳に向けた新しいキャンペーンは、今後は毎年展開される予定。これ、兵役への動員から逃げるロシアの若者のニュースを横目に、そうならないように16歳から手を打っておこうということなのか?
社会防衛対策庁では、またこの時期、警察庁と共同で、全国国民にむけた「サイバーアタックに備えよ」というキャンペーンも始めたようで、今朝ダーゲンス・ニュヘテルのサイトに行ったら、この広告が延々と流され続けている。
こちらのキャンペーンに関する情報は各国語で提供されている他、特別に高齢者に向けたものもあった。どんなことが書かれているか気になられた方は、まずはこちらの英語での情報提供ページでもどうぞ。